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公開番号2025085796
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-05
出願番号2025047152,2021061340
出願日2025-03-21,2021-03-31
発明の名称グリーンシートおよびその製造方法
出願人ノリタケ株式会社
代理人個人
主分類H01L 23/36 20060101AFI20250529BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】成形性、強度および経日安定性に優れたグリーンシートを提供する。
【解決手段】ここで開示されるグリーンシートは、窒化物系セラミック粉末と、水溶性樹脂バインダと、水溶性可塑剤と、を含み、前記水溶性樹脂バインダのガラス転移点は50℃以下であり、前記水溶性可塑剤の数平均分子量は300以上1500以下である。また、かかるグリーンシートは乾式粉末圧延法によって好適に製造される。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
窒化物系セラミック粉末と、水溶性樹脂バインダと、水溶性可塑剤と、を含み、
前記水溶性樹脂バインダのガラス転移点は50℃以下であり、
前記水溶性可塑剤の数平均分子量は300以上1500以下である、
グリーンシート。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
理論密度比((実測密度/理論密度)×100)が85%以上である、請求項1に記載のグリーンシート。
【請求項3】
JIS K 7161:2014に準拠した、1mm/minの引張速度条件における引張強度が0.8MPa以上である、請求項1または2に記載のグリーンシート。
【請求項4】
前記水溶性樹脂バインダの体積と前記水溶性可塑剤の体積との合計を100vol%としたとき、前記水溶性可塑剤の体積割合は、2vol%以上35vol%以下である、請求項1~3の何れか一項に記載のグリーンシート。
【請求項5】
前記水溶性可塑剤として、ポリエーテル系可塑剤を含む、請求項1~4の何れか一項に記載のグリーンシート。
【請求項6】
前記水溶性樹脂バインダは、水溶性アクリル樹脂である、請求項1~5の何れか一項に記載のグリーンシート。
【請求項7】
前記窒化物系セラミック粉末は、窒化ホウ素、窒化ケイ素および窒化アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の窒化化合物を含む、請求項1~6の何れか一項に記載のグリーンシート。
【請求項8】
乾式粉末圧延法を用いて請求項1~7の何れか一項に記載のグリーンシートを製造する方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、グリーンシートおよびその製造方法に関する。詳しくは、窒化物系セラミック粉末を含むグリーンシートおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
電気エネルギーを効率的に利用するために、電力用半導体素子(いわゆるパワーデバイス)が不可欠な存在となっている。また、省電力、高寿命の高輝度・パワーLEDランプ等に用いられる照明用半導体素子(いわゆるハイパワーLEDデバイス)の需要も高まっている。近年では、パワーデバイスの小型化、高密度化、および高速化に関する技術の研究開発が精力的に行われている。
【0003】
一般に、パワーデバイスの高密度化に伴い、パワーデバイスの発熱量が増大する。かかる発熱により、パワーデバイスや、かかるパワーデバイスの周囲の部材に不具合が生じ得るため、熱を周囲に放熱する技術が求められる。かかる技術としては、例えば、特許文献1~5に開示されるように、熱伝導性のあるシート状組成物を用いることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6256158号公報
特開2019-117916号公報
特開2004-339426号公報
特開2005-48124号公報
特開2005-272599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、シート状組成物の熱伝導率を高めるためには、シート状組成物に含まれる空隙が少ないことが望ましい。空隙に含まれる空気は熱伝導率が低いため、空隙を少なくすることで熱伝導率が向上する。そのため、空隙の少ない高密度なシート状組成物(即ち、成形性の高いシート状組成物)が望ましい。
【0006】
他方で、シート状組成物は強度が高く、長期にわたり劣化し難いこと(経日安定性が高いこと)が望ましい。シート状組成物の強度が低いと、シート状組成物を部材に組み付ける際に破損する虞がある。また、シート状組成物は、使用期間や保管期間に伴い、空気中の水分等を吸収することによる品質劣化が生じ得る。そのため、シート状組成物の高寿命化や、さらにはシート状組成物が用いられた部材(例えばパワーデバイス)の高寿命化を実現するには、強度および経日安定性が高いことが望ましい。
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、成形性、強度および経日安定性に優れたシート状組成物(グリーンシート)を提供することにある。また、他の目的としては、かかるグリーンシートを実現する製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を実現するべく、本発明者らは、グリーンシートの原料(即ち、グリーンシートの構成成分)に含まれる樹脂バインダの柔軟性に着目した。グリーンシートを製造する方法としては、例えば、グリーンシートの原料に圧力をかけてシート状に成型する方法が挙げられる。このとき、グリーンシートの原料に柔軟性があれば、圧力によって空気を押し出しながらグリーンシートを製造することができるため、成形性を向上させることができる。その一方で、かかる原料の柔軟性が高すぎる場合には、製造されたグリーンシートの強度が不足する虞がある。そこで、本発明者らは、樹脂に柔軟性を付与する可塑剤に注目し鋭意検討を行った。その結果、所定範囲の数平均分子量の水溶性可塑剤を用いることで、成形性、強度および経日安定性の何れにも優れたグリーンシートが実現されることが見出された。
【0009】
即ち、ここで開示されるグリーンシートは、窒化物系セラミック粉末と、水溶性樹脂バインダと、水溶性可塑剤と、を含む。そして、上記水溶性樹脂バインダのガラス転移点は50℃以下であり、上記水溶性可塑剤の数平均分子量は300以上1500以下であることを特徴とする。
【0010】
かかる構成のグリーンシートでは、上記範囲内の数平均分子量を有する水溶性可塑剤を含むことで、水溶性樹脂バインダは適度な柔軟性を有している。また、ガラス転移点が50℃以下の水溶性樹脂バインダを含むことにより、グリーンシートの製造の際に、容易に水溶性樹脂バインダがゴム状または液状のような粘度の低い状態にすることができる。そのため、グリーンシート製造時に好適に空気を押し出すことができるため、優れた成形性を有したグリーンシートが実現される。また、かかる構成では、水溶性樹脂バインダの柔軟性が適切な範囲に調整されるため、このグリーンシートは優れた強度を有している。さらに、水溶性可塑剤は親水基を有するため、空気中の水分を吸収し易い性質を有するが、水溶性可塑剤を上記数平均分子量の範囲とすることで、空気中の水分吸収量を抑制でき、優れた経日安定性が実現される。
(【0011】以降は省略されています)

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