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公開番号2025085859
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-06
出願番号2022074242
出願日2022-04-28
発明の名称巻線界磁式回転電機
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人坂本国際特許商標事務所
主分類H02K 9/19 20060101AFI20250530BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】界磁巻線の軸方向端部が樹脂で覆われる構成において、液体冷媒により界磁巻線等を効果的に冷却する。
【解決手段】ステータと、ロータと、液体冷媒を圧送するポンプに連通する冷媒流路と、を備え、ステータコイルは、ステータコアの軸方向端面から軸方向に突出するコイルエンド部を含み、界磁巻線の軸方向端部は、ロータコアの軸方向端面から軸方向に突出し、かつ、樹脂部により覆われており、ロータは、更に、界磁巻線の軸方向端部を覆うカバー部材であって、樹脂部よりも熱伝導性が高い材料により形成されるカバー部材を有し、カバー部材の軸方向外側の端面において、冷媒流路を介して液体冷媒が供給される、巻線界磁式回転電機が開示される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
ステータコアと、ステータコイルとを有するステータと、
シャフト部と、前記シャフト部に同軸で固定されるロータコアと、前記ロータコアのティース部に巻回される界磁巻線とを有し、前記ステータと同軸かつ径方向に隙間を設けて配置されるロータと、
液体冷媒を圧送するポンプに連通する冷媒流路と、を備え、
前記ステータコイルは、前記ステータコアの軸方向端面から軸方向に突出するコイルエンド部を含み、
前記界磁巻線の軸方向端部は、前記ロータコアの軸方向端面から軸方向に突出し、かつ、樹脂部により覆われており、
前記ロータは、更に、前記界磁巻線の軸方向端部を覆うカバー部材であって、前記樹脂部よりも熱伝導性が高い材料により形成されるカバー部材を有し、
前記カバー部材の軸方向外側の端面に、前記冷媒流路を介して前記液体冷媒が供給される、巻線界磁式回転電機。
続きを表示（約 650 文字）【請求項２】
前記カバー部材の軸方向外側の前記端面は、軸方向に視て、周方向で前記ロータコアのティース部の間において、前記界磁巻線の軸方向端部よりも軸方向内側に延在する、請求項１に記載の巻線界磁式回転電機。
【請求項３】
前記カバー部材は、径方向外側端部に、前記カバー部材の軸方向外側の前記端面よりも軸方向外側へと軸方向に延在する側壁部を含み、
前記側壁部は、径方向の貫通孔を有する、請求項１に記載の巻線界磁式回転電機。
【請求項４】
前記カバー部材の軸方向外側の前記端面は、前記貫通孔が形成される周方向位置において、前記貫通孔よりも軸方向内側に凹む凹部を有する、請求項３に記載の巻線界磁式回転電機。
【請求項５】
前記貫通孔及び前記凹部は、軸方向に視て、周方向で前記ロータコアのティース部の間に位置する態様で、複数組、設けられる、請求項４に記載の巻線界磁式回転電機。
【請求項６】
前記界磁巻線の軸方向端部は、径方向内側よりも径方向外側の方が軸方向外側に突出する形態であり、
前記カバー部材の軸方向外側の前記端面は、径方向内側よりも径方向外側の方が軸方向外側に位置する態様で傾斜する傾斜部を含む、請求項１から５のうちのいずれか１項に記載の巻線界磁式回転電機。
【請求項７】
前記傾斜部の径方向外側端部は、前記ステータコアの軸方向端面よりも軸方向外側に位置する、請求項６に記載の巻線界磁式回転電機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、巻線界磁式回転電機に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
界磁巻線の軸方向端部（ロータコア端面から軸方向に突出する部分）に対して軸方向外側から液体冷媒を噴射する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
国際公開第２０１８／０９５８４２号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、界磁巻線の軸方向端部が樹脂で覆われる構成においては、界磁巻線に油（液体冷媒）を直接的に供給できないため、ロータの軸方向端面に供給される油により界磁巻線を効果的に冷却することが難しい。
【０００５】
そこで、１つの側面では、本開示は、界磁巻線の軸方向端部が樹脂で覆われる構成において、液体冷媒により界磁巻線等を効果的に冷却することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
１つの側面では、ステータコアと、ステータコイルとを有するステータと、
シャフト部と、前記シャフト部に同軸で固定されるロータコアと、前記ロータコアのティース部に巻回される界磁巻線とを有し、前記ステータと同軸かつ径方向に隙間を設けて配置されるロータと、
液体冷媒を圧送するポンプに連通する冷媒流路と、を備え、
前記ステータコイルは、前記ステータコアの軸方向端面から軸方向に突出するコイルエンド部を含み、
前記界磁巻線の軸方向端部は、前記ロータコアの軸方向端面から軸方向に突出し、かつ、樹脂部により覆われており、
前記ロータは、更に、前記界磁巻線の軸方向端部を覆うカバー部材であって、前記樹脂部よりも熱伝導性が高い材料により形成されるカバー部材を有し、
前記カバー部材の軸方向外側の端面に、前記冷媒流路を介して前記液体冷媒が供給される、巻線界磁式回転電機が提供される。
【発明の効果】
【０００７】
１つの側面では、本開示によれば、界磁巻線の軸方向端部が樹脂で覆われる構成において、液体冷媒により界磁巻線等を効果的に冷却することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
本実施例による回転電機用の駆動装置を含む車両駆動システムを示す構成図である。
回転電機の断面の一部を示す概略的な断面図である。
回転電機の断面の一部（図２のラインＡ－Ａに沿った断面）を示す概略的な断面図である。
ロータの単品状態の断面図である。
図２のＱ２部に対応するロータの軸方向端部（ティース部を通らない周方向位置）を示す概略的な断面図である。
比較例によるロータの軸方向端部を示す概略的な断面図である。
本実施例によるカバー部材の軸方向端面の傾斜部における油の流れを模式的に示す図である。
比較例によるカバー部材の軸方向端面における油の流れを模式的に示す図である。
ティース部を通らない周方向位置でのロータの軸方向端部の概略的な断面図である。
本実施例によるカバー部材の軸方向端面の凹部における油の流れを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率はあくまでも一例であり、これに限定されるものではなく、また、図面内の形状等は、説明の都合上、部分的に誇張している場合がある。
【００１０】
図１は、本実施例による回転電機用の駆動装置５を含む車両駆動システム１を示す構成図である。図２は、回転電機３の断面の一部（回転軸Ｉを含む平面により切断した断面）を示す概略的な断面図である。図３は、回転電機３の断面の一部（図２のラインＡ－Ａに沿った断面）を示す概略的な断面図である。図２には、回転電機３の回転軸Ｉに沿ったＸ方向と、Ｘ１側及びＸ２側が定義されている。また、図１及び図２には、回転側の給電装置７やブラシ６９（図１のみ）が概略的に示されている。また、図２（後出の図７等も同様）には、油供給装置８を含む油の供給系の概略図が併せて示されている。
（【００１１】以降は省略されています）

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