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公開番号
2025089838
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-16
出願番号
2023204745
出願日
2023-12-04
発明の名称
粘着剤層形成材料、粘着シート中間体、粘着シートの製造方法、および、粘着シート
出願人
日東電工株式会社
代理人
弁理士法人籾井特許事務所
主分類
C09J
201/02 20060101AFI20250609BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】溶剤の使用量を低減し、水を用いる工程でも被着体との十分な密着性を有する粘着シートを提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態の粘着剤層形成材料は、(A)多官能エポキシモノマーと、熱酸発生剤と、光重合開始剤と、を含む。また、本発明の実施形態の粘着シート中間体は、粘着剤前駆体層と、基材と、を含み、粘着剤前駆体層は粘着剤層形成材料から形成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)多官能エポキシモノマーと、熱酸発生剤と、光重合開始剤と、を含む、粘着剤層形成材料。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
前記多官能エポキシモノマー(A)のエポキシ当量が250g/eq以上である、請求項1に記載の粘着剤層形成材料。
【請求項3】
(B)エポキシ基、および、(メタ)アクリロイル基を有する化合物をさらに含む、請求項1に記載の粘着剤層形成材料。
【請求項4】
(C)多官能アクリルモノマーをさらに含む、請求項1に記載の粘着剤層形成材料。
【請求項5】
前記熱酸発生剤がスルホニウム塩系熱酸発生剤である、請求項1に記載の粘着剤層形成材料。
【請求項6】
粘着剤前駆体層と、基材と、を含む粘着シート中間体であって、
該粘着剤前駆体層が、請求項1から5のいずれか1項に記載の粘着剤層形成材料を用いて形成される、粘着シート中間体。
【請求項7】
基材に請求項1から5のいずれかに記載の粘着剤層形成材料を用いて粘着剤前駆体層を形成し、粘着シート中間体を形成することと、
該粘着シート中間体を加熱することと、を含む粘着シートの製造方法。
【請求項8】
側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する、エポキシモノマーのカチオン重合体と、光重合開始剤と、を含む粘着剤層と、基材と、を含む粘着シート。
【請求項9】
半導体加工用に用いられる、請求項8に記載の粘着シート。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着剤層形成材料、粘着シート中間体、粘着シートの製造方法、および、粘着シートに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
粘着シートは、被着体の表面保護、および、固定を目的として広く用いられている。例えば、半導体ウエハの加工工程では、被着体である半導体ウエハをバックグラインド工程、および、ダイシング工程で適切に保持するために用いられる。近年、チップの微細化および薄型化が進められており、加工時に半導体ウエハを薄く研削しても半導体ウエハを適切に保持可能な粘着力が要求される。粘着シートは代表的には、粘着剤層と基材から構成される(例えば、特許文献1)。粘着シートの製造過程では、粘着剤の製造段階、および、粘着剤層の形成段階で溶剤が用いられている。近年環境負荷を低減させるため、溶剤の使用量を低減させる取り組みが行われている。例えば、水系の粘着剤を用いた粘着シートが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-31620号公報
特開2010-209170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体ウエハの加工工程では温度の上昇を抑えるため、水が使用され得る。水系の粘着剤を用いた粘着シートは水を使用する工程で被着体からの浮きが発生し、被着体を十分に保持できない場合がある。そこで、溶剤の使用量を低減し、水を用いる工程でも被着体との十分な密着性を有する粘着シートが求められている。また、剥離時の糊残りを抑制するため、紫外線照射前には優れた粘着力を発揮し、紫外線照射後には糊残りなく被着体から剥離し得る粘着シートが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1.本発明の実施形態の粘着剤層形成材料は、(A)多官能エポキシモノマーと、熱酸発生剤と、光重合開始剤と、を含む。
2.上記1に記載の粘着剤層形成材料において、上記多官能エポキシモノマー(A)のエポキシ当量は250g/eq以上であってもよい。
3.上記1または2に記載の粘着剤層形成材料は、(B)エポキシ基、および、(メタ)アクリロイル基を有する化合物をさらに含んでいてもよい。
4.上記1から3のいずれかに記載の粘着剤層形成材料は、(C)多官能アクリルモノマーをさらに含んでいてもよい。
5.上記1から4のいずれかに記載の粘着剤層形成材料において、上記熱酸発生剤はスルホニウム塩系熱酸発生剤であってもよい。
6.本発明の別の実施形態では粘着シート中間体が提供される。この粘着シート中間体は、上記1から5のいずれか1つに記載の粘着剤層形成材料を用いて形成される粘着剤前駆体層と、基材と、を含む。
7.本発明のさらに別の実施形態では粘着シートの製造方法が提供される。この製造方法は、基材に上記1から5のいずれかに記載の粘着剤層形成材料を用いて粘着剤前駆体層を形成し、粘着シート中間体を形成することと、該粘着シート中間体を加熱することと、を含む。
8.本発明のさらに別の実施形態では粘着シートが提供される。この粘着シートは、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するカチオン重合体と、光重合開始剤と、を含む粘着剤層と、基材と、を含む。
9.上記8に記載の粘着シートは、半導体加工用に用いられてもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態の粘着剤層形成材料、粘着シート中間体、および、粘着シートの製造方法によれば、溶剤の使用量を低減し、水を用いる工程でも被着体との十分な密着性を有する粘着シートが提供され得る。本発明の実施形態の粘着剤シートは、紫外線照射前には優れた粘着力を発揮し、紫外線照射後には糊残りなく被着体から剥離し得る粘着シートが提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態による粘着シート中間体の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.粘着剤層形成材料
本発明の実施形態の粘着剤層形成材料は、多官能エポキシモノマー(A)と、熱酸発生剤と、光重合開始剤と、を含む。本発明の実施形態の粘着剤層形成材料は粘度が低く(例えば、25℃で20Pa・s以下)、有機溶剤等の希釈剤を用いることなく基材に塗布することができる。被着体に塗布した後、任意の適切な温度で加熱することにより被着体上に粘着剤層を形成し得る。したがって、有機溶剤の使用量を低減し得る。また、任意の適切な基材に粘着剤層形成材料を塗布し、粘着剤前駆体層を形成した後、任意の適切な温度で加熱することにより、粘着シートが得られ得る。上記のとおり、本発明の実施形態の粘着剤層形成材料は多官能エポキシモノマー(A)と、熱酸発生剤と、を含む。粘着剤層形成材料を用いて形成された層を加熱することにより、熱酸発生剤から酸が発生し、多官能エポキシモノマー(A)が被着体または基材上で重合されエポキシ樹脂を含む粘着剤が被着体、または、基材上で調製され得る。また、本発明の実施形態の粘着剤層形成材料は、後の加熱工程で経た後、粘着剤組成物に含まれるポリマーを重合するためのモノマー成分、および、粘着剤に含まれ得る添加剤で構成されるものであり、実質的に有機溶剤を含まない。本発明の実施形態によれば、製造工程での有機溶剤の使用量を低減し、粘着剤および粘着シートを製造可能な粘着剤層形成材料が提供され得る。さらに、本発明の実施形態の粘着剤層形成材料は水系で調製されたものではないため、例えば、半導体ウエハの加工工程に用いられる粘着シートの粘着剤層を形成する材料として用いた場合、水を使用する作業工程に供された場合であっても、水を用いる工程でも被着体との十分な密着性を有する粘着シートを提供し得る。
【0009】
A-1.モノマー成分
A-1-1.多官能エポキシモノマー(A)
多官能エポキシモノマー(A)としては、2以上の官能基を有する任意の適切なエポキシモノマーが用いられる。具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビフェノールなどのビスフェノール化合物またはこれらの誘導体、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF、水素添加ビフェノール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、シジロヘキサンジエタノールなどの脂環構造を有するジオールまたはこれらの誘導体、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオールなどの脂肪族ジオールまたはこれらの誘導体などをエポキシ化した2官能のもの、トリヒドロキシフェニルメタン骨格、アミノフェノール骨格を有する3官能のもの、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂などをエポキシ化した多官能のものなどが挙げられる。多官能エポキシモノマーは好ましくはビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールFなどのビスフェノール化合物またはこれらの誘導体であり、より好ましくはビスフェノールA、ビスフェノールFである。多官能エポキシモノマーは1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0010】
多官能エポキシモノマーのエポキシ当量は好ましくは250g/eq以上であり、より好ましくは300g/eq以上であり、さらに好ましくは350g/eq以上であり、特に好ましくは400g/eq以上である。多官能エポキシモノマーのエポキシ当量は、例えば、1500g/eq以下である。多官能エポキシモノマーのエポキシ当量が上記範囲であれば、カチオン重合による得られるポリマーの架橋点間距離が長くなり、粘着性を有するシートを得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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