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公開番号
2025092308
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2023211595
出願日
2023-12-14
発明の名称
溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置及び提供方法
出願人
ウェンジョウ ユニバーシティ
,
Wenzhou University
代理人
個人
,
個人
主分類
C02F
3/10 20230101AFI20250612BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】周辺水環境に影響を与えることのない、溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置及び提供方法を提供する。
【解決手段】上部横支柱11と下部横支柱12と上部横支柱と下部横支柱とを支持する縦支柱13とを備えるフレームと、フレームの底部に近い位置に設置され、水域の底質のニッチアに青色光を照射する青色光照射モジュール18と、それぞれ上部横支柱及び下部横支柱の各端部に回転可能に軸支されている複数のローラ14と、複数のローラに張架され、底質からニッチア1を付着、担持して複数のローラの回転に伴って循環移動するニッチア担体15と、ニッチア担体の移動経路上に設置され、内部に溶藻細菌2を収容して、その内部を通過するニッチア担体に担持されたニッチアを該溶藻細菌に接触させる溶藻細菌収容ボックス16とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
上部横支柱と、下部横支柱と、前記上部横支柱と前記下部横支柱とを支持する縦支柱とを備えるフレームと、
前記フレームの底部に近い位置に設置され、水域の底質のニッチアに青色光を照射する青色光照射モジュールと、
それぞれ前記上部横支柱及び前記下部横支柱の各端部に回転可能に軸支されている複数のローラと、
前記複数のローラに張架され、前記底質からニッチアを付着、担持して前記複数のローラの回転に伴って循環移動するニッチア担体と、
前記ニッチア担体の移動経路上に設置され、内部に溶藻細菌を収容して、その内部を通過する前記ニッチア担体に担持された前記ニッチアを該溶藻細菌に接触させる溶藻細菌収容ボックスと、
を備えることを特徴とする溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
溶藻細菌を保存し、前記溶藻細菌収容ボックスに前記溶藻細菌を供給する溶藻細菌供給タンクをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置。
【請求項3】
前記ニッチア担体は、
前記複数のローラに張架され、前記複数のローラの回転に伴って循環移動するベルト状担体と、
前記ベルト状担体の表面に設けられ、前記底質と接触することにより前記ニッチアを付着するニッチア誘導担体と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置。
【請求項4】
前記ニッチア誘導担体は、一端がベルト状担体の表面に固定され、他端が自由端となる形で、前記ベルト状担体の表面に繊維状に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置。
【請求項5】
前記ニッチア担体は、1つであるか又は複数並設されていることを特徴とする請求項1に記載の溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置。
【請求項6】
前記ベルト状担体は、光透過性樹脂フィルムで形成されていることを特徴とする請求項3に記載の溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置。
【請求項7】
前記青色光照射モジュールは、青色LEDを備えることを特徴とする請求項1に記載の溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置。
【請求項8】
前記上部横支柱は水平に伸縮可能な支柱であり、前記縦支柱は上下に伸縮可能な支柱であり、
前記ニッチア担体の最上部より所定距離高い位置に支持アームを介して鉛直方向に上下に並べて設置され、水に接触するか否かを示す電気信号を出力する上部及び下部水位センサーと、
前記上部及び下部水位センサーから出力される前記電気信号を受信し、受信した前記電気信号に基づいて、前記ニッチア担体の前記最上部が所定の水深位置になるように前記上部横支柱及び前記縦支柱の伸縮を制御する制御部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置。
【請求項9】
前記支持アームは、伸縮することにより前記所定の水深位置を調整する伸縮可能なアームであることを特徴とする請求項8に記載の溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置を前記水域の底層に放置し、
前記青色光照射モジュールにより前記水域の底質に青色光を照射して、前記底質におけるニッチアを活性化させ、
前記複数のローラを回転駆動して、前記ニッチア担体を循環移動させることにより、前記ニッチア担体が前記底質と接触して活性化された前記ニッチアを付着し、前記ニッチアを担持したまま溶藻細菌が収容されている前記溶藻細菌収容ボックスを通過することにより溶藻細菌キャリア化ニッチアを生成して前記水域の表層に搬送し該表層における藍藻に接触させる
ことを特徴とする溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本出願は、本発明は、アオコの対策における微生物の応用分野に関し、特に、溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置及び提供方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、湖沼の汚染により富栄養化した水におけるアオコの発生事例は増加する傾向にある。アオコが異常発生すると、生態を破壊し、景観を損ねるだけでなく、水道水の異臭味問題も引き起こす。特に、アオコ中の優勢種である藍藻(Microcystis)、特にミキロキスチス属の藍藻(Microcystis spp.)は有毒なミクロシスチン(microcystin)を生成し、ヒトや家畜の健康に影響を与える。
【0003】
そのため、様々なアオコの対策方法の開発が長年にわたって行われている。現在、アオコの現地における直接対策として、殺藻剤散布法等の化学的手法、濾過・凝集沈殿分離回収等の物理的手法、生態系制御(biomanipulation、水生植物植栽等)などの生物的手法が知られている。また、現場の底質から藍藻増殖促進栄養塩の供給を抑制する、底質浚渫法、覆砂法、底層酸素導入法もある。さらに、水面を遮光幕でカバーしたり、曝気やプロペラで水域を鉛直混合することで、暗黒底層に藍藻を送り込み、光合成を不活性化させ、同時に表層の水温やpHを低下させ、藍藻の増殖を抑制する手法などが実施されている。
【0004】
しかしながら、従来の対策は、大規模な工事や費用が必要であったり、周辺水質に二次的な汚染問題を引き起こしたり、藍藻以外の在来の生物群にも悪影響を及ぼすなど、多くの問題を抱えている。また、効果が対策を実施した範囲の小水域に限られ、広範囲の対策効果が得られない。
【0005】
また、アオコの対策実施による周辺水質生物環境への影響を最も低くするために、アオコに特異的に作用する殺藻細菌やウィルス散布法も研究されているが、元々、対策対象水域に存在しない外来の微生物を導入する問題を抱えている。また、殺藻菌やウイルスは、多くの藻類に作用するため、他の在来の藻類も殺してしまうという問題もある。
【発明の概要】
【0006】
したがって、本出願は、上記課題の少なくとも一部を解決するために、現場に既に存在する藍藻に特異的に作用するニッチア(Nitzschia)を活用してそれに溶藻細菌を担持させることにより、藍藻に特異的に作用する目的を達成する溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置及び提供方法を提出する。
【0007】
本願発明の一態様によれば、上部横支柱と、下部横支柱と、上部横支柱と下部横支柱とを支持する縦支柱とを備えるフレームと、フレームの底部に近い位置に設置され、水域の底質のニッチアに青色光を照射する青色光照射モジュールと、それぞれ上部横支柱及び下部横支柱の各端部に回転可能に軸支されている複数のローラと、複数のローラに張架され、底質からニッチアを付着、担持して複数のローラの回転に伴って循環移動するニッチア担体と、ニッチア担体の移動経路上に設置され、内部に溶藻細菌を収容して、その内部を通過するニッチア担体に担持されたニッチアを該溶藻細菌に接触させる溶藻細菌収容ボックスと、を備える溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置を提供する。
【0008】
本願発明の他の態様によれば、上記溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供装置を水域の底層に放置し、青色光照射モジュールにより水域の底質に青色光を照射して、底質におけるニッチアを活性化させ、複数のローラを回転駆動して、ニッチア担体を循環移動させることにより、ニッチア担体が底質と接触して活性化されたニッチアを付着し、ニッチアを担持したまま溶藻細菌が収容されている溶藻細菌収容ボックスを通過することにより溶藻細菌キャリア化ニッチアを生成して水域の表層に搬送し該表層における藍藻に接触させる溶藻細菌キャリア化ニッチアの提供方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本願発明によれば、水域の底質に青色光を照射することにより、底質におけるニッチアを優占的に活性化させ、活性化されたニッチアをニッチア担体で担持して搬送し、溶藻細菌と接触させて溶藻細菌キャリア化ニッチアを形成し、溶藻細菌キャリア化ニッチアを水域の表層に搬送し、最終的に藍藻に感染させ、藍藻を分解、溶藻し、抑制する。
【0010】
既に存在する藍藻に特異的に作用するニッチアを活用してそれに溶藻細菌を担持させることにより藍藻に特異的に作用するので、外来の生物種の持ち込みを防ぎ、他の在来の藻類への影響を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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