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公開番号
2025093151
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-23
出願番号
2023208711
出願日
2023-12-11
発明の名称
ポリオール、組成物、硬質ポリウレタンフォーム、ポリオールの製造方法、及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類
C08G
65/26 20060101AFI20250616BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】熱伝導率の低い硬質ポリウレタンフォームを製造することが可能なポリオール、前記ポリオールを含む組成物、硬質ポリウレタンフォーム、前記ポリオールの製造方法、及び前記硬質ポリウレタンフォームの製造方法の提供。
【解決手段】開始剤である2個以上の活性水素を有する芳香族アミンから活性水素を除いた残基と、前記残基に結合したエチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるオキシアルキレン鎖からなり、前記オキシアルキレン鎖は、前記残基側からエチレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖、プロピレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖、及びエチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるランダム鎖をこの順で有するオキシアルキレン鎖である、ポリオール。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
開始剤である2個以上の活性水素を有する芳香族アミンから活性水素を除いた残基と、前記残基に結合したエチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるオキシアルキレン鎖からなり、前記オキシアルキレン鎖は(i)又は(ii)である、ポリオール。
(i)前記残基側からエチレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖、プロピレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖、及びエチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるランダム鎖をこの順で有するオキシアルキレン鎖。
(ii)前記残基側からプロピレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖、エチレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖、及びエチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるランダム鎖をこの順で有するオキシアルキレン鎖。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記オキシアルキレン鎖は、前記(i)のオキシアルキレン鎖である、請求項1に記載のポリオール。
【請求項3】
下式1で表される、請求項1に記載のポリオール。
X
a
-[(EO)
a1
-(PO)
a2
-(EO
a3
/PO
a4
)-H]
a5
式1
前記式1中、X
a
は、前記開始剤から活性水素を除いた残基であり、(EO)
a1
は、エチレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖であり、a1は前記式1で表されるポリオールにおけるエチレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖の平均のエチレンオキシドに基づく単位数であり、a1は0.1~1.0であり、(PO)
a2
は、プロピレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖であり、a2は前記式1で表されるポリオールにおけるプロピレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖の平均のプロピレンオキシドに基づく単位数であり、a2は、0.5~2.5であり、EO
a3
/PO
a4
は、エチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるランダム鎖であり、a3は前記式1で表されるポリオールにおけるエチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるランダム鎖の平均のエチレンオキシドに基づく単位数であり、a3は0.5~2.0であり、a4は前記式1で表されるポリオールにおけるエチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるランダム鎖の平均のプロピレンオキシドに基づく単位数であり、a4は、0.1~1.0であり、a5は、2以上の整数である。
【請求項4】
前記オキシアルキレン鎖において、前記ランダム鎖の総質量に対する、前記ランダム鎖中のエチレンオキシドに基づく単位の含有量は、20質量%超である、請求項1に記載のポリオール。
【請求項5】
前記ポリオールの総質量に対する、エチレンオキシドに基づく単位の含有量は、10~50質量%である、請求項1に記載のポリオール。
【請求項6】
水酸基価が125~250mgKOH/gである、請求項1に記載のポリオール。
【請求項7】
前記芳香族アミンは、トルエンジアミンを含む、請求項1に記載のポリオール。
【請求項8】
前記芳香族アミンは、2,4-トルエンジアミン及び2,6-トルエンジアミンのいずれか一方又は両方を含み、前記芳香族アミンの総質量に対する、2,4-トルエンジアミン及び2,6-トルエンジアミンの含有量は、95質量%以上である、請求項7に記載のポリオール。
【請求項9】
ポリオール及び発泡剤を含む組成物であって、
前記ポリオールの総質量に対し、請求項1~8のいずれか一項に記載のポリオールを30質量%以上含み、
発泡剤として水のみを含む、組成物。
【請求項10】
硬質ポリウレタンフォーム製造用である、請求項9に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリオール、組成物、硬質ポリウレタンフォーム、ポリオールの製造方法、及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
硬質ポリウレタンフォームは、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを発泡剤等の存在下で反応させて製造される。硬質ポリウレタンフォームが有する気泡は、独立気泡と連続気泡の2つに大きく分けられる。連続気泡は個々の気泡がつながっており、連続気泡を多く有する硬質ポリウレタンフォームは、寸法安定性に優れており、土木用途や、建築、建材用途の断熱材として使用されている。
【0003】
一方、連続気泡を多く有する硬質ポリウレタンフォームは、気泡内の気体と環境雰囲気に存在する外気(一般には空気)とのガス交換が容易に起こるため、熱伝導率が高くなる(すなわち、断熱性能が低下する)という問題がある。特許文献1には、ポリイソシアネートと、イソシアネート基と反応する少なくとも2個の水素原子を有する化合物と、を発泡剤の存在下、に反応させることにより硬質ポリウレタンフォームを製造する方法が開示されている。特許文献1には、前記イソシアネート基と反応する少なくとも2個の水素原子を有する化合物は、少なくとも1つのポリエーテルアルコールを含み、前記ポリエーテルアルコールは、芳香族アミンと、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドとの反応により製造可能であり、前記反応では、第一処理段階で、最初にプロピレンオキシド、及びその次に、エチレンオキシド又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドの混合物、そして、第二処理段階で、塩基性触媒の使用下にプロピレンオキシドの残量が加えられることが記載されている。そして、前記方法によって得られた硬質ポリウレタンフォームは、熱伝導性が低くなることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2010-509477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の方法で製造された硬質ポリウレタンフォームの断熱性能は充分ではない。本発明は、熱伝導率の低い硬質ポリウレタンフォームを製造することが可能なポリオール、前記ポリオールを含む組成物、前記ポリオールから製造された硬質ポリウレタンフォーム、前記ポリオールの製造方法、及び前記硬質ポリウレタンフォームの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記[1]~[16]である。
[1] 開始剤である2個以上の活性水素を有する芳香族アミンから活性水素を除いた残基と、前記残基に結合したエチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるオキシアルキレン鎖からなり、前記オキシアルキレン鎖は(i)又は(ii)である、ポリオール。
(i)前記残基側からエチレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖、プロピレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖、及びエチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるランダム鎖をこの順で有するオキシアルキレン鎖。
(ii)前記残基側からプロピレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖、エチレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖、及びエチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるランダム鎖をこの順で有するオキシアルキレン鎖。
[2] 前記オキシアルキレン鎖は、前記(i)のオキシアルキレン鎖である、[1]に記載のポリオール。
[3] 下式1で表される、[1]又は[2]に記載のポリオール。
X
a
-[(EO)
a1
-(PO)
a2
-(EO
a3
/PO
a4
)-H]
a5
式1
前記式1中、X
a
は、前記開始剤から活性水素を除いた残基であり、(EO)
a1
は、エチレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖であり、a1は前記式1で表されるポリオールにおけるエチレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖の平均のエチレンオキシドに基づく単位数であり、a1は0.1~1.0であり、(PO)
a2
は、プロピレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖であり、a2は前記式1で表されるポリオールにおけるプロピレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖の平均のプロピレンオキシドに基づく単位数であり、a2は、0.5~2.5であり、EO
a3
/PO
a4
は、エチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるランダム鎖であり、a3は前記式1で表されるポリオールにおけるエチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるランダム鎖の平均のエチレンオキシドに基づく単位数であり、a3は0.5~2.0であり、a4は前記式1で表されるポリオールにおけるエチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるランダム鎖の平均のプロピレンオキシドに基づく単位数であり、a4は、0.1~1.0であり、a5は、2以上の整数である。
[4] 前記オキシアルキレン鎖において、前記ランダム鎖の総質量に対する、前記ランダム鎖中のエチレンオキシドに基づく単位の含有量は、20質量%超である、[1]~[3]のいずれかに記載のポリオール。
[5] 前記ポリオールの総質量に対する、エチレンオキシドに基づく単位の含有量は、10~50質量%である、[1]~[4]のいずれかに記載のポリオール。
[6] 水酸基価が125~250mgKOH/gである、[1]~[5]のいずれかに記載のポリオール。
[7] 前記芳香族アミンは、トルエンジアミンを含む、[1]~[6]のいずれかに記載のポリオール。
[8] 前記芳香族アミンは、2,4-トルエンジアミン及び2,6-トルエンジアミンのいずれか一方又は両方を含み、前記芳香族アミンの総質量に対する、2,4-トルエンジアミン及び2,6-トルエンジアミンの含有量は、95質量%以上である、[1]~[7]のいずれかに記載のポリオール。
【0007】
[9] ポリオール及び発泡剤を含む組成物であって、前記ポリオールの総質量に対し、[1]~[8]に記載のポリオールを30質量%以上含み、発泡剤として水のみを含む、組成物。
[10] 硬質ポリウレタンフォーム製造用である、[9]に記載の組成物。
【0008】
[11] [9]又は[10]に記載の組成物と、ポリイソシアネートと、を反応させた発泡硬化物である硬質ポリウレタンフォーム。
[12] 硬質ポリウレタンフォームの有する気泡の平均セル径が130~200μmである、[11]に記載の硬質ポリウレタンフォーム。
【0009】
[13] [1]~[8]のいずれかに記載の前記(i)のオキシアルキレン鎖を有するポリオールの製造方法であって、前記開始剤に、エチレンオキシドを開環付加重合させることにより、前記エチレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖を形成し、前記エチレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖の末端の水酸基にプロピレンオキシドを開環付加重合させることにより、前記プロピレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖を形成し、前記プロピレンオキシドに基づく単位からなるブロック鎖の末端の水酸基にエチレンオキシド及びプロピレンオキシドの混合物を開環付加重合させることにより、前記エチレンオキシドに基づく単位及びプロピレンオキシドに基づく単位からなるランダム鎖を形成することを含む、ポリオールの製造方法。
[14] 前記エチレンオキシドの開環付加重合は、開環重合触媒不存在下で行う、[13]に記載のポリオールの製造方法。
[15] 前記プロピレンオキシドの開環付加重合は、開環重合触媒存在下で行う、[13]又は[14]に記載のポリオールの製造方法。
【0010】
[16] [9]又は[10]に記載の組成物と、ポリイソシアネートと、を反応させることを含む、硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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