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公開番号
2025093844
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-24
出願番号
2024109865
出願日
2024-07-08
発明の名称
流体処理装置用筒状部材及び流体処理装置
出願人
日本碍子株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
F01N
3/20 20060101AFI20250617BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約
【課題】絶縁層が結晶化ガラスを含むときに、筒状本体と絶縁層との密着性を向上でき、絶縁層の剥離を抑制できる流体処理装置用筒状部材及び流体処理装置を提供する。
【解決手段】本発明による流体処理装置用筒状部材3は、金属製の筒状本体33と結晶化ガラスを含む絶縁層34とを備え、筒状本体33の表面には、基準面35と粗面36とが設けられており、筒状本体33と絶縁層34との界面には部分的に化学結合層38が形成されており、筒状本体33の内周面33aの断面画像において、粗面36の最も凹んだ点36aを通るとともに基準面35と平行な基準線RLを引き、基準線RLから筒状本体33の内側に向けて20μmの厚みと120μmの幅とを有する領域Reを設定したとき、領域Re内における化学結合層38の延在長さ(CL)を領域内における筒状本体33の内周面33aの延在長さ(IL)で除した化学結合層率(CL/IL)が30%以上である、流体処理装置用筒状部材に関する。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
金属製の筒状本体と、
前記筒状本体の内周面上に設けられ、結晶化ガラスを含む絶縁層と
を備えている流体処理装置用筒状部材であって、
前記筒状本体の表面には、平滑な基準面と、複数の凹部が形成された粗面とが設けられており、前記絶縁層は少なくとも前記粗面上に設けられており、
前記筒状本体と前記絶縁層との界面には部分的に化学結合層が形成されており、
前記筒状本体の内周面の断面画像において、前記粗面の最も凹んだ点を通るとともに前記基準面と平行な基準線を引き、前記基準線から前記筒状本体の内側に向けて20μmの厚みと120μmの幅とを有する領域を設定したとき、
前記領域内における前記化学結合層の延在長さ(CL)を前記領域内における前記筒状本体の前記内周面の延在長さ(IL)で除した化学結合層率(CL/IL)が30%以上である、
流体処理装置用筒状部材。
続きを表示(約 310 文字)
【請求項2】
前記化学結合層の厚みが30μm以下である、
請求項1に記載の流体処理装置用筒状部材。
【請求項3】
前記化学結合層が前記筒状本体及び前記絶縁層の両方から一部の元素を共有する酸化物層である、
請求項1又は2に記載の流体処理装置用筒状部材。
【請求項4】
前記化学結合層がSi、Cr及びOを含む、
請求項3に記載の流体処理装置用筒状部材。
【請求項5】
排ガスを加熱可能な電気加熱式担体と、
前記電気加熱式担体を収容する、請求項1又は2に記載の流体処理装置用筒状部材と
を備えている、
流体処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体を処理するための流体処理装置に用いられる流体処理装置用筒状部材及び流体処理装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば自動車等において、エンジン始動時から排気ガスの浄化を高効率で行うため、通電加熱可能な流体処理装置の使用が検討されている。そのような流体処理装置は、金属製の筒状部材(キャン又は缶体)と、筒状部材の内部に配置された電気加熱式担体とを備えており、通電により電気加熱式担体を加熱して、電気加熱式担体に担持された触媒の温度を排気ガスの浄化に適した活性温度まで昇温させることができるように構成されている。
【0003】
電気加熱式担体が金属製の筒状部材と電気的に接触していると、電気加熱式担体に電圧を印加した際に筒状部材にも電流が流れ、エネルギーロスが生じる。そこで、下記の特許文献1のように、筒状本体(筒状金属部材)の表面に絶縁層を形成し、筒状本体への漏電を防ぐ技術が知られている。また、特許文献1には、絶縁層を成膜した後の焼成温度が400℃未満の場合、絶縁層と筒状本体との間の界面において、絶縁層を構成する物質と筒状本体を構成する物質とが、化学結合によって複合酸化物を形成することができず、絶縁層と筒状本体の密着性が低下し、絶縁層が筒状本体から剥離するという問題があることが開示されている。
【0004】
下記の特許文献2には「金属製の筒状本体と、該筒状本体の少なくとも内周面に設けられた絶縁層と、を有し、該絶縁層が結晶質を含むガラスを含み、該ガラスが、ケイ素、ホウ素およびマグネシウムを含む、排ガス処理装置用筒状部材」が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-014395号公報
特開2022-131300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ガラスには、一般的な板ガラス等に用いられる非晶質ガラスと、特許文献2で開示されているような結晶質を含むガラス(結晶化ガラス)とが含まれる。非晶質ガラスは、加熱していくと容易に軟化又は溶融する性質がある。一方、結晶化ガラスは、高温で軟化しづらいとの性質がある。特許文献2に記載された発明では、このような結晶化ガラスの性質を利用して高温下においても排ガス処理(代表的には、浄化)機能を安定して維持できるようにしている。しかしながら、絶縁層が結晶化ガラスを含むとき、高温で軟化しづらいとの結晶化ガラスの性質により、筒状本体の内周面と絶縁層とが密着しづらく、それらの接合界面に大きな隙間が形成されてしまい、筒状本体の内周面から絶縁層が剥離しやすくなるとの新たな課題が生じる。特許文献1で示されているように化学結合層により筒状本体と絶縁層との密着性の向上を期待できるが、特許文献1では結晶化ガラスを含む絶縁層について検討されていない。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的の一つは、絶縁層が結晶化ガラスを含むときに、筒状本体と絶縁層との密着性を向上でき、絶縁層の剥離を抑制できる流体処理装置用筒状部材及び流体処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
項目1.本発明は、一実施形態において、金属製の筒状本体と、筒状本体の内周面上に設けられ、結晶化ガラスを含む絶縁層とを備えている流体処理装置用筒状部材であって、筒状本体の表面には、平滑な基準面と、複数の凹部が形成された粗面とが設けられており、絶縁層は少なくとも粗面上に設けられており、筒状本体と絶縁層との界面には部分的に化学結合層が形成されており、筒状本体の内周面の断面画像において、粗面の最も凹んだ点を通るとともに基準面と平行な基準線を引き、基準線から筒状本体の内側に向けて20μmの厚みと120μmの幅とを有する領域を設定したとき、領域内における化学結合層の延在長さ(CL)を領域内における筒状本体の内周面の延在長さ(IL)で除した化学結合層率(CL/IL)が30%以上である、流体処理装置用筒状部材に関する。
【0009】
項目2.本発明は、化学結合層の厚みが30μm以下である、項目1に記載の流体処理装置用筒状部材に関していてよい。
【0010】
項目3.本発明は、化学結合層が筒状本体及び絶縁層の両方から一部の元素を共有する酸化物層である、項目1又は2に記載の流体処理装置用筒状部材に関していてよい。
(【0011】以降は省略されています)
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