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公開番号2025094425
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2023209951
出願日2023-12-13
発明の名称保持溝付き柱材の導電接続体
出願人タキゲン製造株式会社
代理人個人
主分類H01R 4/2408 20180101AFI20250618BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】2つの保持溝付き柱材を迅速に接続できると同時に電気的導通を確保できる導電接続体を提供する。
【解決手段】導電接続体1は、本体2に組み付けられたボルト3、異形ナット4、導通金具5を具備する。異形ナット4は、柱材101の保持溝102に沿う挿入角度位置において停止突起214aで逆転方向に回り止めされ、着座面214b上にあり、保持溝102に直交する締め付け角度位置において停止突起214aで正転方向に回り止めされ着座面214c上にあって、保持溝102の両縁部102bの内側面に当接し、導電接続体1を柱材101に仮止めする。ボルト3を増し締めすれば、導電接続体1は、柱材101に固着され、同時に通電金具5の接触突起51aが保持溝の底部102dの絶縁被覆を貫通し、柱材101と電気的に導通する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
表面の長手方向に延びる開口部と、当該開口部の延長方向に対して左右両縁部の内側に設けられ当該開口より幅広の内側空間と、当該開口部に対面する底部とを有する保持溝を備えた絶縁被覆されたアルミニウム製の第1及び第2の柱材間を導電性を確保して接続する導電接続体であって、
前記柱材の表面に当接する当接平面部と、その反対側の上面部と、当該両面部間に貫通するボルト挿通孔とを有し、前記各柱材の表面に配置される2つの接続板部を有する導電性の本体と、
前記各柱材の内側空間内に配置され、前記開口部に対して出入り自在の挿入角度位置と当該開口部の両縁の内側面に当接する締め付け角度位置の間をねじ孔の軸周りに正逆回動可能な導電性の異形ナットと、
前記各接続板部のボルト挿通孔を貫通し、前記柱材の開口部を介して前記異形ナットに螺合される導電性のボルトと、
前記本体に電気的に導通するように支持され、前記ボルトの締め付けにより前記保持溝の底部の絶縁被膜を貫通して前記柱材に電気的に導通するように圧接される導通金具とを具備し、
前記ボルトは、先端部において前記異形ナットに対して抜け止めされることにより逆転時に当該異形ナットを供回りさせるように設けられ、かつ前記接続板部との間に介設されたばねにより当該異形ナットを引き上げるように頭部方向へ付勢されることにより正転時に当該異形ナットを供回させるように設けられ、
前記異形ナットは、締め付け角度位置において前記開口部の両縁部の内側面に当接し、かつ挿入角度位置において前記開口部を通過可能な一対の翼部を具備し、
前記本体の接続板部は、前記柱材の開口部に嵌合するように前記当接平面部から突出し、中央に前記ボルト挿通孔が開口する嵌合凸部を具備し、
前記嵌合凸部は、挿入角度位置における前記異形ナットの逆転方向の供回りを止めると共に締め付け角度位置における当該異形ナットの正転方向の供回りを止めて前記ボルトの螺進を許容する停止突起と、挿入角度位置において前記異形ナットを着座させる第1の着座面と、締め付け角度位置において前記異形ナットを着座させる第2の着座面と、前記第1の着座面と第2の着座面とを接続して前記異形ナットを摺動させる斜面部とを具備し、
前記第1の着座面は、前記ばねを圧縮しつつ前記ボルトを先端方向へ引き込んだ状態で前記異形ナットを着座させるように設けられ、
前記第2の着座面は、前記ばねの伸張による前記ボルトの頭部方向の引き上げ力で前記翼部を前記開口部の両縁の内側面に圧接させた状態で前記異形ナットを着座させるように設けられ、
前記導通金具は、前記嵌合凸部に電気的導通を維持しつつ前記ボルトの進退方向に摺動可能に係合する脚部と、前記ボルトの螺進により前記保持溝の底部側へ押し進められる接触板部と、当該接触板部が前記ボルトに押し進められたとき前記保持溝の底部の絶縁被膜を貫通可能な複数の鋭利な接触突起とを具備することを特徴とする保持溝付き柱材の導電接続体。
続きを表示(約 150 文字)【請求項2】
前記導電接続体が、直交方向に当接配置された第1および第2の2つの前記柱材の当接する内角部に、直交方向の前記2つの接続板部を圧接させて固着され、当該第1および第2の2つの柱材を直交方向に締結するブラケットであることを特徴とする請求項1に記載の保持溝付き柱材の導電接続体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、断面概略T字状の保持溝を備えた2つの柱材を相互の導電性を確保しつつ接続する導電接続体に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、絶縁被覆されたアルミニウム製の四角柱状の柱材であって、4つの側面のそれぞれに、長さ方向に延びる断面空間が概略T字状の保持溝を備えた保持溝付き柱材が、筐体やブース等を構築する際のフレーム材として多用されている。このような柱材を互いに結合するための部材は、保持溝内に嵌め込まれるナットにボルトを螺合することによって固定される。
例えば、2つの柱材を直交させた状態で結合する締結具として、2つの柱材の内角部に設置されるブラケットが知られている(例えば特許文献1)。このブラケットは、2つの柱材に対してボルト、ナット、ワッシャを使用して固定される。このブラケットの固定時には、柱材の保持溝内にナットを挿入し、ブラケットにワッシャを装着し、ワッシャとブラケットのボルト挿通孔を介して、ボルトを溝内のナットに螺合させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-84993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような保持溝付き柱材の締結方法によるときは、柱材の保持溝内へのナットの挿入、ブラケットへのワッシャ、ボルトの装着を個別に行う必要があるし、ボルトを溝内のナットに螺合する際の位置合わせに手間取るという課題がある。また、2つの柱材間の導電性を確保することが求められる場合には、接続部の絶縁被膜を削り取る等の追加的工程を必要とする。
従って、本発明は、ボルト、ナットが一体に付属していて、2つの保持溝付き柱材を迅速に締結し、かつ同時に両柱材間の電気的導通を確保することができる接続体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下の説明において添付図面の符号を参照するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記課題を解決するための、本発明の導電接続体1は、接続される2つの柱材の材101の表面に配置される導電性の本体2と、柱材101の保持溝内102に配置される導電性の異形ナット4と、異形ナット4に螺合される導電性のボルト3と、ボルト3により柱材1401に電気的に導通するように圧接される導通金具5とを具備する。本体2は、柱材101の表面に当接する当接平面部211と、その反対側の上面部212と、当該両面部間に貫通するボルト挿通孔213とを有し、各柱材101の表面に配置される2つの接続板部21を具備する。異形ナット4は、各柱材101の内側空間102c内に配置され、開口部102aに対して出入り自在の挿入角度位置と開口部102aの両縁の内側面に当接する締め付け角度位置の間をねじ孔の軸周りに正逆回動可能である。ボルト3は、各接続板部21の上面部213を貫通し、柱材101の開口部102aを介して異形ナット4に螺合され、先端部において異形ナット4に対して抜け止めされることにより逆転時に異形ナット4を供回りさせ、またばね6により異形ナット4を引き上げるように付勢されることにより正転時に異形ナット4を供回させるように設けられる。導通金具5は、本体2に電気的に導通するように支持され、ボルト3の締め付けにより保持溝102の底部102dの絶縁被膜を貫通して柱材101に電気的に導通するように圧接される。異形ナット4は、締め付け角度位置において開口部102aの両縁部102bの内側面102eに当接し、かつ挿入角度位置において開口部102aを通過可能な一対の翼部41を具備する。本体2の接続板部21は、柱材101の開口部102に嵌合するように当接平面部211から突出し、中央にボルト挿通孔213が開口する嵌合凸部214を具備する。嵌合凸部214は、異形ナット4の正逆回動範囲を規定する停止突起214aと、第1及び第2の着座面214b,214cと、斜面部214dを具備する。停止突起214aは、挿入角度位置における異形ナット4の逆転方向の供回りを止めると共に、締め付け角度位置における異形ナット4の正転方向の供回りを止めることにより、ボルト3の螺進を許容する。第1の着座面214bは、挿入角度位置において異形ナット4を着座させ、ばね6を圧縮しつつボルト3を先端方向へ引き込んだ状態で異形ナット4を保持する。第2の着座面214cは、締め付け角度位置において異形ナット4を着座させ、ばね6の伸張によるボルト3の頭部31方向の引き上げ力で翼部41を開口部102aの両縁102bの内側面102eに圧接させた仮保持状態とする。斜面部214dは、第1の着座面214bと第2の着座面214cとを接続して異形ナット4を摺動させる。導通金具5は、嵌合凸部2314aに電気的導通を維持しつつボルト3の進退方向に摺動可能に係合する脚部と、ボルト3の螺進により保持溝102の底部102d側へ押し進められる接触板部51と、当該接触板部51がボルト3に押し進められたとき保持溝102の底部102dの絶縁被膜を貫通可能な複数の鋭利な接触突起51aとを具備する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の導電接続体1によれば、保持溝102付きの2つの柱材101を迅速に締結し、かつ同時に両柱材101間の電気的導通を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明に係る導電接続体を適用したブラケットを示すもので、保持溝付き柱材への取り付け状態を示す斜視図である。
図1のブラケットの分解斜視図である。
図1のブラケットにおいてナットが挿入角度位置にある状態を示し(a)は正面図、(b)は分解斜視図である。
図1のブラケットにおいてナットが仮保持位置にある状態を示し(a)は正面図、(b)は分解斜視図である。
図1のブラケットにおいてナットが締め付け角度位置にある状態を示し(a)は正面図、(b)は分解斜視図である。
図1のブラケットにおけるナットの柱材への挿入状態の断面図であり、ナットは挿入角度位置にある。
図1のブラケットにおけるナットの柱材への仮止め状態の断面図であり、ナットは締め付け角度位置にある。
図1のブラケットの柱材への固定状態の断面図であり、ナットは締め付け角度位置にある。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る接続体1は、保持溝102付きの2つの柱材101を、保持溝102内に配置された異形ナット4にボルト3を螺合させて締結し、かつ同時に両柱材101間の電気的導通を確保するものある。2つの柱材101の配置により種々の異なる形態をとりうる。ブラケット、蝶番、その他、用途を問わず、各種の部材が含まれる。
【0009】
保持溝付き柱材101は、アルミニウム製で、全体が絶縁被覆されている。保持溝102は、表面の長手方向に延びる開口部102aと、開口部102aの延長方向に対して左右両縁部102bの裏側の内側空間102cを具備する。内側空間102cは、開口部102aより幅広で、開口部102aに対面する底部102dを有する。典型的には、図1に示す4つの側面のそれぞれに、長さ方向に延びる断面概略T字状の保持溝102を備えた四角柱状の柱材101が含まれる。
【0010】
以下、導電接続体1の一例として、直交する第1及び第2の2つの柱材101を締結するためのブラケットについて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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