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公開番号
2025097581
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-01
出願番号
2023213835
出願日
2023-12-19
発明の名称
循環式非鉄金属溶解炉
出願人
三建産業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F27B
3/20 20060101AFI20250624BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約
【課題】電気ヒーターの破損を防止しつつ効率的に溶湯を汲み出す。
【解決手段】第一昇温室12,第二昇温室13,出湯室14にそれぞれ第一,第二,第三電気ヒーター30,40,60を設け、投入口11から非鉄金属材料を投入して、第一昇温室12で所定の第一温度にまで昇温した溶湯とし、第一温度にまで昇温した溶湯の一部を、出湯室14で受け入れ、溶湯の残りを第二昇温室13で受け入れ、第二電気ヒーター40によって第一温度を超える第二温度まで昇温した後、第一昇温室12へ循環させ、第一昇温室12へ循環させた溶湯の熱を、投入口11から新たに投入される前記非鉄金属材料に与えるようにし、第一昇温室12と第二昇温室13の間と出湯室14とを連通する部分に堰部100を立設し溶湯の一部を、堰部100を介してオーバーフローさせて出湯室14側に流す。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
電気ヒーターを利用して非鉄金属材料を溶解する循環式の非鉄金属溶解炉であって、
前記非鉄金属材料の投入口と、前記投入口に連通する第一昇温室と、前記第一昇温室に中間壁を介して並設され、前記第一昇温室とで溶湯が循環する循環路を形成する第二昇温室と、前記第一昇温室と前記第二昇温室の間でかつ前記第一昇温室の下流側又は前記第二昇温室の上流側に連通して前記第一昇温室で所定温度まで昇温された溶湯の一部を受け入れるとともに溶湯を取り出し可能な出湯室を有する炉体と、
前記第一昇温室または前記第二昇温室あるいはその両方に設けられ、溶湯を循環させる循環ポンプと、
前記第一昇温室に設けられ、溶湯を所定の第一温度まで昇温する第一電気ヒーターと、
前記第二昇温室に設けられ、前記第一昇温室で第一温度まで昇温された溶湯を、前記第一温度を超える第二温度まで昇温する第二電気ヒーターと、
前記出湯室に設けられた第三電気ヒーターを備え、
前記第二昇温室で第二温度まで昇温された溶湯を、前記第一昇温室に循環させて、その熱を、前記投入口から投入される前記非鉄金属材料に与えるようにしたもので、
前記第一昇温室と前記第二昇温室の間と前記出湯室とを連通する部分には、床面から堰部が立設され、前記溶湯の一部を、前記堰部を介してオーバーフローさせて前記出湯室側に流すようにしたことを特徴とする循環式非鉄金属溶解炉。
続きを表示(約 430 文字)
【請求項2】
前記堰部において、溶湯を前記オーバーフローさせる位置を、前記第一電気ヒーター及び前記第二電気ヒーターの発熱部よりも高い位置になるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の循環式非鉄金属溶解炉。
【請求項3】
前記第一電気ヒーター及び前記第二電気ヒーターの発熱部の上限より、前記第三電気ヒーターの発熱部の上限を低い位置に設定したことを特徴とする請求項1又は2に記載の循環式非鉄金属溶解炉。
【請求項4】
前記第一電気ヒーター及び前記第二電気ヒーターの発熱部の上限は、前記出湯室における溶湯の上限レベル以下であり、かつ前記第三電気ヒーターの発熱部の上限は、前記出湯室における溶湯の下限レベル以下であることを特徴とする請求項3に記載の循環式非鉄金属溶解炉。
【請求項5】
前記非鉄金属材料をアルミニウム又はアルミニウム合金としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の循環式非鉄金属溶解炉。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウム合金等の非鉄金属を、ダイカスト鋳造などの各種鋳造製品の製造に使用する目的で循環させながら溶解する循環式非鉄金属溶解炉に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、アルミニウム合金等の非鉄金属の溶解には、石油などの化石燃料を用いたガスバーナからの放射火炎による溶解炉が主として採用されてきた。しかし、化石燃料を使用したガスバーナによる放射火炎は、熱効率や環境の点で問題があるため、その改善策が求められてきた。
【0003】
その改善策として電気ヒーターを溶湯に浸漬する構造の非鉄金属溶解炉が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
図5に示すように、この特許文献1に記載の非鉄金属溶解炉50は、溶解室51、昇温室52および除滓室53を含む複数の室を設け、溶解室50に投入した非鉄金属材料を、昇温室52に設けた電気ヒーター56によって熔解して所定温度まで昇温し、そこから鎮静室54を介して出湯室55へ供給するようにしている。なお、溶湯は、除滓室53から昇温室52へ循環するが、この除滓室53には電気ヒーターは設けられていない。
【0004】
この非鉄金属溶解炉50は、電気ヒーターを使用して非鉄金属材料を熔解および昇温するので、それまでのガスバーナを使用した溶解炉と比較して、熱効率および環境の点において優れるといった大きな利点がある。
【0005】
しかしながら、本発明者らはこうした現状に満足することなくさらなる研究開発を進め、これまでに存在しない新規な構成によって、より効率的に非鉄金属材料を熔解および昇温することのできる循環式非鉄金属溶解炉を開発するに至った(特許文献2)。
【0006】
この循環式非鉄金属溶解炉101は、図6に示すように、非鉄金属材料の投入口111と、投入口111に連通する第一昇温室112と、第一昇温室112に中間壁115を介して並設され、第一昇温室112とで溶湯が循環する循環路を形成する第二昇温室113と、第一昇温室112と第二昇温室113の間で第一昇温室112の下流側に連通して第一昇温室112で所定温度まで昇温された溶湯の一部を受け入れるとともに溶湯を取り出し可能な出湯室114を有する炉体110と、溶湯を循環させる循環ポンプ120と、第一昇温室112に設けられ、溶湯を所定の第一温度まで昇温する複数の第一電気ヒーター130と、第二昇温室113に設けられ、第一昇温室112で第一温度まで昇温された溶湯を、第一温度を超える第二温度まで昇温する複数の第二電気ヒーター140を備え、第二昇温室113で第二温度まで昇温された溶湯を、第一昇温室112に循環させて、その熱を、投入口111から投入される非鉄金属材料に与えるようにしたものである。
第一昇温室112と出湯室114との間には隔壁117が設けられ、この隔壁117に連通路117aを形成し、第一昇温室112を出湯室114に連通させている。出湯室114は、受け入れた溶湯を外部へ取り出すための機構(図示せず)を備える。
【0007】
これによれば、第一昇温室112と第二昇温室113とで形成した循環路に、循環ポンプ120によって溶湯を循環させ、第一昇温室112で第一電気ヒーター130によって所定温度(第一温度)まで昇温した溶湯の一部を出湯室114で受け入れるようにし、かつ、第一昇温室112からの溶湯を、第二昇温室113で第二電気ヒーター140によって所定温度を越える温度(第二温度)に昇温した後、第一昇温室112に循環させるので、投入口111から第一昇温室112に投入した非鉄金属材料を効果的に溶解および昇温することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2010-96401号公報
特許第6997738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、図6に示した循環式非鉄金属溶解炉101は、出湯室114における温度管理を積極的に行うものではないので、本発明者らは出湯室114における温度情報を上手く利用することができれば、一層効率的に非鉄金属材料を熔解および昇温することができるのではないかと考え、出湯室114にも電気ヒーター(第三の電気ヒーター)を設けることを想到するに至った。
【0010】
ここで、第一昇温室112,第二昇温室113と出湯室114との間を、例えば、床面から数百ミリ程度の開口で繋がるように連通させた場合、つまり、第一昇温室112,第二昇温室113と出湯室114との間に仕切り壁を設け、その仕切り壁に床面から開口を設けた場合、出湯室114から一定の溶湯を汲み出すとそのタイミングで溶湯は、第一昇温室112,第二昇温室113側から出湯室114側に開口を通過して移動する。
一方、電気ヒーターは、その発熱部を確実に溶湯に浸漬させなければ直ぐに破損してしまう。また、発熱部の表面に溶湯の酸化物が付着すると過熱により電気ヒーターが故障するおそれがある。特に溶湯表面では溶湯の酸化物が付着しやすい。
よって、出湯室114から溶湯の汲み出しは、第一昇温室112,第二昇温室113側においても、出湯室114側においても電気ヒーターの発熱部が剥き出しにならないように細心の注意を払う必要がある。また、出湯室114から汲み出される溶湯の量は一定であるので、電気ヒーターの発熱部が剥き出しにならないようにその量を変えることができないといった問題もある。
(【0011】以降は省略されています)
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