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公開番号2025101177
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023217827
出願日2023-12-25
発明の名称複数井戸運転計画システム及び複数井戸運転計画方法
出願人住友重機械エンバイロメント株式会社
代理人弁理士法人雄渾
主分類C02F 1/00 20230101AFI20250630BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】本発明の課題は、複数井戸を原水として利用する水道施設の浄水水質、水量を満足する条件の範囲において、各井戸の適正揚水量、井戸運転に係る動力費、各井戸に係る水処理費用を最適な組み合わせを自動で策定し、運転を実施するシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】複数の井戸において、各井戸の水質データ及び限界揚水量を記憶するデータ記憶部と、水質データ及び限界揚水量を基に、各井戸から揚水され混合された水が、所定の水質を満たすように各井戸の揚水量を算出する演算部と、を備えることを特徴とする複数井戸運転計画システムを提供する。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
複数の井戸において、各井戸の水質データ及び限界揚水量を記憶するデータ記憶部と、
前記水質データ及び前記限界揚水量を基に、前記各井戸から揚水され混合された水が、所定の水質を満たすように前記各井戸の揚水量を算出する演算部と、を備えることを特徴とする複数井戸運転計画システム。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記各井戸の揚水に係る電力量を取得する電力量取得部を備え、
前記演算部において使用電力を最小化するように前記各井戸の揚水量を制御することを特徴とする請求項1に記載の複数井戸運転計画システム。
【請求項3】
前記各井戸から揚水され混合された水の処理操作に要する処理費用を記憶するデータ記憶部と、
前記処理費用を最小化するように、前記各井戸の揚水量を算出する演算部と、を備え、
前記処理費用は、ろ材費または消耗資材の廃棄費を含むことを、特徴とする請求項1又は2に記載の複数井戸運転計画システム。
【請求項4】
前記各井戸から揚水され混合された水の処理操作における二酸化炭素排出係数を記憶するデータ記憶部と、
前記二酸化炭素排出係数に基づいた前記水の処理操作により計算上排出される二酸化炭素を最小化するように前記各井戸の揚水量を算出する演算部と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の複数井戸運転計画システム。
【請求項5】
複数の井戸において、各井戸の水質データ及び限界揚水量を記憶するデータ記憶ステップと、
前記水質データ及び前記限界揚水量を基に、前記各井戸から揚水され混合された水が、所定の水質を満たすように前記各井戸の揚水量を算出する演算ステップと、を備えることを特徴とする複数井戸運転計画方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数井戸運転計画システム及び複数井戸運転計画方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
井戸から汲み上げられた地下水は、水処理装置によって処理された後、生活用水、工業用水、農業用水等に利用される。
地下水は、気候や天候の影響を受けにくいため、水質は地表水に比べて一般的に安定しており、季節的変動も少ない。近年では、災害や天候等の影響を受けない水の供給源として、地下水の需要が高まっている。
地下水を水道用水の原水として利用する際には、地下水に含まれる不純物を除去或いは低減するために、目的に合わせた薬液を地下水に添加した上で、緩速ろ過と塩素注入を行って浄水としている。
【0003】
浄水方法の検討に当たっては、原水水質、計画浄水量、維持管理費用、維持管理費の管理水準を考慮して、最小の経費で安全確実な浄水が得られるよう考慮しなければならない。また、地下水の利用に当たっては、適切な揚水量の範囲で管理し、地盤沈下の障害が起きないような運転管理を実施する必要がある。さらに、長期的な水質の動向を予測しつつ、水質が低下した場合でも安定的に処理できるよう浄水方法を決定する必要がある。
【0004】
特許文献1では、取水井情報に基づいて井戸水取水量をシミュレーションし、この結果に基づいて取水井選択計画を作成することとし、取水井選択計画の自動作成を可能とすることにより、各取水井の取水井可能量や原単価を考慮して取水井選択計画を短時間で立案することが可能となり、作業者の負担が軽減される取水井選択装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平5-25841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1において開示された発明においては、各取水井のポンプ駆動電力と湧水量との関係に基づいた取水効率から、取水井選択計画を立案している。しかし、複数の井戸群から取水される地下水を原水とする場合は、各井戸から揚水される地下水の水質は異なるため、水道水として利用するためには原水の水質に応じた水処理が必要である。そのため、複数井戸の地下水を原水として利用する水道施設においては、水質管理面や水処理にかかるコストを最適化するには、水質による影響をも見定めた運転操作が必要である点が課題であった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、複数井戸を原水として利用する水道施設の浄水水質、水量を満足する条件の範囲において、各井戸の適正揚水量、井戸運転に係る動力費、各井戸に係る水処理費用を最適な組み合わせを自動で策定し、運転を実施するシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用している。すなわち、本発明の一実施態様に係る複数井戸運転計画システムは、複数の井戸において、各井戸の水質データ及び限界揚水量を記憶するデータ記憶部と、水質データ及び限界揚水量を基に、各井戸から揚水され混合された水が、所定の水質を満たすように各井戸における揚水量を算出する演算部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本実施態様によれば、複数井戸を水源とした水道施設において、井戸からの揚水量を適正な範囲に維持し、地下水の過剰揚水に起因する地盤沈下等の障害の発生を抑止しつつ、水質の管理と浄水費用の効率化を可能とする複数井戸運転計画システムを提供することができる。
【0010】
また、本発明の一実施態様に係る複数井戸運転計画システムは、各井戸の揚水に係る電力量を取得する電力量取得部を備え、演算部において使用電力を最小化するように各井戸の揚水量を制御することを特徴とする。
本実施態様によれば、複数井戸を水源とした水道施設において、井戸からの揚水量を適正な範囲に維持しつつ、使用電力の最小化を可能とする複数井戸運転計画システムを提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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