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公開番号2025101695
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023223924
出願日2023-12-25
発明の名称プラスチックフィルム
出願人サンエス護謨工業株式会社
代理人
主分類C08L 23/08 20250101AFI20250630BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ポリエチレン樹脂組成物に各種改質剤をブレンドすることで耐衝撃強度をはじめ、その他各種の機械強度の向上だけでなく、透明性や表面状態を平滑にすることができる。
【解決手段】
(A)直鎖状低密度ポリエチレンを70~98質量%、(B)改質剤成分が2~10質量%および(C)その他ポリエチレンを0~20質量%からなり、メルトフローレイト(MFR)が0.2~3.0g/10min、かつ密度(23℃)0.900~0.922kg/m3であるポリエチレン樹脂組成物に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)直鎖状低密度ポリエチレンを70~98質量%、(B)改質剤成分が2~10質量%および(C)その他ポリエチレンを0~20質量%からなり、メルトフローレイト(MFR)が0.2~3.0g/10min、かつ密度(23℃)0.900~0.922kg/m

であるポリエチレン樹脂組成物。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
該(B)改質剤成分が熱可塑性エラストマーであって、エチレン若しくはプロピレンと炭素数3~8のα-オレフィンとの共重合体を骨格としたオレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン骨格を有するスチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン骨格を有するウレタン系熱可塑性エラストマー又は、エステル骨格を有するエステル系熱可塑性エラストマーのいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン樹脂組成物。
【請求項3】
該ポリエチレン樹脂組成物を使用してフィルム化した時の厚みを200μmにした場合のヘイズが5以下、引張破壊ひずみ(%)は600%以上、かつ酸化誘導時間(OIT)が60分以上である請求項1または2のいずれかに記載のプラスチックフィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエチレン樹脂組成物に各種改質剤をブレンドすることで耐衝撃強度をはじめ、その他各種の機械強度の向上だけでなく、透明性や表面状態を平滑することができる。さらに、ポリエチレンとしての成分がフィルム組成物全体の高い割合を維持することで、リサイクル性を付与したモノマテリアルとしての特徴を有する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境問題の観点から、高分子材料へのモノマテリアルが求められるようになってきた。モノマテリアルとは、単一素材で製品を構成していることを指し、リサイクル性の観点から注目されている製品である。しかしながら、単一素材において多機能性を付与するには極めて難しく、特にフィルム製品に関しては、フィルム毎に特徴を持たせたものを多層化して多機能化させているのが現状である。
この多機能化した多層フィルムは、各層を構成するフィルム毎の素材が大きく異なる場合が多く、リサイクル性の観点から不利な点が多い。
【0003】
特に、我々の生活に最も馴染みのあるポリオレフィン樹脂組成物を用いたフィルムは、機械的強度および成形加工性に優れるとともに、安価かつ軽量であるため、食品包装用途をはじめ、インフラ分野への適用など幅広く用いられている。
しかし、リサイクル性の観点から、ポリオレフィンは解重合しない特徴を持つため、使用後は燃焼によるサーマルリサイクルあるいはマテリアルリサイクルされている。
ただし、マテリアルリサイクルの場合であっても、複数の素材の混ぜ物からなるマテリアルリサイクルでは、相溶性を阻害する場合が多く、耐衝撃性に劣るなどの問題がある。
【0004】
例えば、包装材に適用されるポリエチレン樹脂組成物からなるフィルムは適度な柔軟性、透明性をもつためにヒートシール材として広く使用されている。ただし、フィルム製品として使用する場合は、基材層には剛性、耐衝撃性、耐熱性の観点からポリエステル樹脂組成物又はポリアミド樹脂組成物からなるフィルムを延伸したフィルムと共に使用されている(特許文献1)。
【0005】
特許文献2には、モノマテリアルを目的として、低温ヒートシール性および耐ブロッキング性に優れ、従来の製袋および高速充填速度での密封性が良好で、かつフィルム表面に機能性付与層を積層する際の加工性に優れた複合フィルムを開示している。
特に複合フィルムは、熱可塑性エラストマーを含むことができ、シール開始温度が更に低くなり、製袋および高速充填速度での生産性が向上する。また、熱可塑性エラストマー添加量としては、用いる熱可塑性エラストマーの種類によるが5~30質量部の範囲で適宜設定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2023-068501号公報
特許第7153255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1、2に記載のポリエチレンを用いたフィルムは、ポリエチレンの物性を規定しつつも、用途がヒートシール材であり、また他のプラスチックフィルムとの多層化およびエラストマー成分の併用による多層化によるものである。
本発明は、多層化を目的とせず、単層フィルムによるモノマテリアル化を目的としており、物性の規定と微量の改質剤を加えることで、各種物性、特に耐衝撃性を改善し、かつリサイクル性に影響を及ぼさないプラスチックフィルムを提供することにある。特に、フィルム化した場合に尖った重量物をフィルム上に落下させても破壊により穴が開きにくい、これまでにない強靭なモノマテリアルフィルムを製造することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(A)直鎖状低密度ポリエチレンを70~98質量%、(B)改質剤成分が2~10質量%および(C)その他ポリエチレンを0~20質量%からなり、メルトフローレイト(MFR)が0.2~3.0g/10min、かつ密度(23℃)0.900~0.922kg/m

であるポリエチレン樹脂組成物に関する。
【0009】
該(B)改質剤成分が熱可塑性エラストマーであって、エチレン若しくはプロピレンと炭素数3~8のα-オレフィンとの共重合体を骨格としたオレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン骨格を有するスチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン骨格を有するウレタン系熱可塑性エラストマー又は、エステル骨格を有するエステル系熱可塑性エラストマーのいずれかを含むことを特徴とする前記のポリエチレン樹脂組成物に関する。
【0010】
該ポリエチレン樹脂組成物を使用してフィルム化した時の厚みを200μmにした場合のヘイズが5以下、引張破壊ひずみ(%)は600%以上、かつ酸化誘導時間(OIT)が60分以上である前記のプラスチックフィルムに関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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