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公開番号2025102010
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219158
出願日2023-12-26
発明の名称切削液の油分分離装置
出願人ダイハツ工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B23Q 11/00 20060101AFI20250701BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】従来に比べてランニングコストを低く抑えつつ油分の回収効率を高めることのできる油分分離装置を提供する。
【解決手段】この油分分離装置10は、所定の油分を含んだ切削液Lから油分を分離可能とするもので、撥油性材料で形成された撥油性フィルタ11と、撥油性フィルタ11に切削液Lを供給可能な切削液供給路12と、撥油性フィルタ11を通過した切削液L’を排出可能な切削液排出路13とを備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
所定の油分を含んだ切削液から前記油分を分離可能な切削液の油分分離装置であって、
撥油性材料で形成された撥油性フィルタと、
前記撥油性フィルタに前記切削液を供給可能な切削液供給路と、
前記撥油性フィルタを通過した前記切削液を排出可能な切削液排出路とを備えた、切削液の油分分離装置。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記撥油性フィルタは、前記撥油性材料としての撥油性樹脂で形成され多数の貫通穴が設けられた樹脂板を複数枚重ね合わせた構造をなす請求項1に記載の油分分離装置。
【請求項3】
前記切削液供給路の上流側に配設される前記切削液の貯留槽と、
前記切削液供給路の上流端に接続され前記貯留槽に貯留された前記切削液を吸込み可能な位置に配設される前記切削液の吸込み口と、
前記貯留槽の前記切削液を吸込んで前記撥油性フィルタに圧送可能なポンプとをさらに備えた、請求項1に記載の油分分離装置。
【請求項4】
前記吸込み口は前記切削液供給路の上流端に対して上下動可能に接続され、かつ前記吸込み口に前記切削液上に浮遊する浮遊体が取付けられている請求項3に記載の油分分離装置。
【請求項5】
前記吸込み口に、互いに異なる三以上の方向から前記切削液が流入可能な三つ以上のスリットが設けられ、これにより前記吸込み口に流入する前記切削液に渦巻き状の流れを生じさせる請求項4に記載の油分分離装置。
【請求項6】
前記撥油性フィルタを収容可能なフィルタ収容槽をさらに備え、
前記フィルタ収容槽は、前記撥油性フィルタが設置されるフィルタ設置室と、上下方向に延びる仕切りで前記フィルタ設置室と区画され前記切削液供給路から前記切削液が供給される切削液供給室とを有し、
前記フィルタ設置室と前記切削液供給室とは前記仕切りよりも下方位置で連通している、請求項1に記載の油分分離装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、切削液の油分分離装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、機械加工を行うに際しては、潤滑及び冷却等の目的で、クーラントと呼ばれる切削液が使用されている。また、この切削液を使用後に回収して再使用するに際しては、回収経路上にオイルスキマーと呼ばれる油分分離装置を配置して、クーラントに混入した油性潤滑油などの不要な油分やスラッジなどの固形物をクーラントから取り除いている。
【0003】
ここで、使用される油分分離装置としては、ベルト式の油分分離装置が一般的である。すなわち、この形式の油分分離装置は、一方のローラが分離対象となる液体中に配置されると共に、他方のローラが液体よりも上方位置に配置され、これら二個以上のローラに巻き掛けられたベルトを循環させることで、液体中に浸漬したベルト表面に液体中の油分が付着し液体の上方に持ち上げられる。また、液体より上方に位置するベルトの表面近傍にはスクレーバと呼ばれる掻き取り部が配設されており、ベルト表面に付着した油分等の異物を取り除くように構成されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-179351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方で、ベルト式の油分分離装置だと、その構造上、ベルトの定期的なテンション調整が必要となり、メンテナンス費用が嵩む問題があった。また、ベルトに油分だけでなくスラッジも付着して回収されることにより、スクレーバ上でスラッジとベルトが擦れ合って、ベルトが切れることがあった。そのため、比較的安価なベルト式の油分分離装置であっても、ベルト交換費用やメンテナンス費用などトータルのランニングコストが嵩む問題があった。なにより、従来構成の油分分離装置だと、回収量に限界があったため、設備によっては、油分やスラッジの発生量が油分分離装置の回収量を上回ってしまい、クーラントが腐ってしまうおそれがあった。
【0006】
以上の事情に鑑み、本明細書では、従来に比べてランニングコストを低く抑えつつ油分の回収効率を高めることのできる油分分離装置を提供することを、解決すべき技術課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題の解決は、本発明に係る切削液の油分分離装置によって達成される。すなわち、この分離装置は、所定の油分を含んだ切削液から油分を分離可能な切削液の油分分離装置であって、撥油性材料で形成された撥油性フィルタと、撥油性フィルタに切削液を供給可能な切削液供給路と、撥油性フィルタを通過した切削液を排出可能な切削液排出路とを備えた点をもって特徴付けられる。なお、ここでいう撥油性材料で形成された撥油性フィルタには、フィルタ全体を撥油性材料で形成したものだけでなく、フィルタのうち少なくとも切削液と接触する表面部分を撥油性材料で形成したものが含まれる。
【0008】
本発明者は、切削液の油分分離のためのフィルタとして、種々の材質、構造のものを試行し鋭意検討した結果、撥油性材料で形成されたフィルタを用いた場合に、油分の回収効率が非常に高いことを見出した。すなわち、撥油性材料で形成されたフィルタに切削液を通した場合に、切削液がフィルタと衝突することで多数の気泡が発生し、又は切削液中の微細な気泡が多く発生することを見出した。また、撥油性フィルタは切削液中の油分を弾く性質を示すことから、切削液中の油分がフィルタに付着することなく気泡と共に浮上し易く、同様に、切削液中のスラッジも多量の気泡と共に浮上し易いことを見出した。
【0009】
本発明は上記知見に基づき成されたもので、本発明に係る油分分離装置によれば、撥油性フィルタに向けて切削液を供給することで、切削液が撥油性フィルタを通過する過程で気泡が発生し、発生した気泡と共に切削液中の油分及びスラッジが浮上する。よって、切削液中の油分及びスラッジを撥油性フィルタの上方で効率よく回収することが可能となる。また、撥油性フィルタであれば油分やスラッジが付着し難いので、フィルタのうち切削液が通過する部分が油分やスラッジで詰まる可能性も低く、これら油分やスラッジをフィルタ表面から取り除く頻度も少なくて済む。よって、メンテナンスに要する手間や費用を削減できる。もちろん、本発明に係る油分分離装置であれば、ベルトのような駆動部分が存在しないため、これによってもメンテナンスに要する手間及び費用を削減できる。
【0010】
また、本発明に係る油分分離装置において、撥油性フィルタは、撥油性材料としての撥油性樹脂で形成され多数の貫通穴が設けられた樹脂板を複数枚重ね合わせた構造をなすものであってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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