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公開番号2025090119
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2023205150
出願日2023-12-05
発明の名称パルスアーク溶接制御方法
出願人株式会社ダイヘン
代理人
主分類B23K 9/09 20060101AFI20250610BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】消耗電極パルスアーク溶接において、高速溶接時のスパッタの発生を削減すること。
【解決手段】溶接ワイヤを送給し、ピーク電流及びベース電流を通電し、溶接ワイヤと母材とが短絡すると短絡電流を通電して溶接するパルスアーク溶接制御方法において、単位時間当たりの短絡の時間長さ(時刻t21~t26の期間)と相関する値を算出し、相関する値に基づいて短絡電流のピーク値(時刻t24の溶接電流Iwの値)を制御する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
溶接ワイヤを送給し、ピーク電流及びベース電流を通電し、
前記溶接ワイヤと母材とが短絡すると短絡電流を通電して溶接するパルスアーク溶接制御方法において、
単位時間当たりの前記短絡の時間長さと相関する値を算出し、
前記相関する値に基づいて前記短絡電流のピーク値を制御する、
ことを特徴とするパルスアーク溶接制御方法。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記短絡電流は、第1立上り速度で増加する第1期間と、それに続く前記第1立上り速度未満の第2立上り速度で増加する第2期間とを備えており、
前記第1立上り速度を変化させることによって前記ピーク値を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載のパルスアーク溶接制御方法。
【請求項3】
前記短絡電流は、第1立上り速度で増加する第1期間と、それに続く前記第1立上り速度未満の第2立上り速度で増加する第2期間とを備えており、
前記短絡電流の値が屈曲電流値に達した時点で前記第1期間から前記第2期間に移行し、
前記屈曲電流値を変化させることによって前記ピーク値を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載のパルスアーク溶接制御方法。
【請求項4】
前記相関する値は、前記短絡の時間長さの平均値である、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のパルスアーク溶接制御方法。
【請求項5】
前記相関する値は、前記短絡の時間長さが基準時間以上となる長期短絡の発生頻度である、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のパルスアーク溶接制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接ワイヤを送給して行うパルスアーク溶接制御方法に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
消耗電極パルスアーク溶接では、溶接ワイヤを送給し、ピーク電流及びピーク電圧を出力するピーク期間と、ベース電流及びベース電圧を出力するベース期間とを繰り返して溶接が行われる。ピーク電流は臨界電流値以上となる500A程度の大電流値に設定され、溶接ワイヤを溶融して溶滴の形成及び移行が行われる。ベース電流は臨界電流値未満となる50A程度に設定され、溶接ワイヤはほとんど溶融しない。溶接電流値が臨界電流値以上になると、溶滴の移行携帯がスプレー移行状態となる。パルスアーク溶接では、1回のピーク電流の通電によって1つの溶滴を移行させる1パルス周期1溶滴移行の状態を維持することが、スパッタの発生の少ない高品質の溶接ビードを得るために重要である。
【0003】
パルスアーク溶接において、アーク長が適正値になるように溶接電圧を設定すると、ピーク電流の通電時に溶接ワイヤの先端が溶融されて溶滴が形成され、ピーク電流の通電終了直後に溶滴が溶融池へとスプレー状態で移行する。溶滴が溶融池に移行するときに、溶滴の先端が溶融池と接触して、0.5ms程度以下の微小短絡が発生する場合が多い。しかし、この微小短絡は、炭酸ガスアーク溶接のように溶滴が短絡によって移行するのではなく、あくまでもスプレー移行する過程で溶滴が溶融池と接触するだけである。このために、微小短絡に対しては、溶接電流を増加させる等の短絡を解除させるための制御を行う必要はなく、微小短絡は自動的に解除される。
【0004】
溶接速度が1m/min程度以上となる高速溶接を行うときには、溶接品質を良好にするために、アーク長が短くなるように溶接電圧を低く設定する必要がある。アーク長が短くなると、微小短絡以外にも0.5ms以上となる通常短絡が発生するようになる。通常短絡では、溶滴が短絡移行する状態となり、短絡が解除されるときに多くのスパッタが発生する。特許文献1の発明では、高速溶接を行うパルスアーク溶接において、通常短絡が発生すると、ピーク電流の立上り速度よりも遅い立上り速度で溶接電流を増加させ、溶滴のくびれを検出すると溶接電流を減少させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第3844004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
高速溶接を行うパルスアーク溶接において、従来技術の短絡時溶接電流制御では、スパッタ削減効果が十分ではなく、さらなるスパッタの削減が望まれていた。特に、5ms以上となる長期短絡が多く発生すると、大粒のスパッタが発生して溶接品質が悪くなるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明では、パルスアーク溶接による高速溶接時に、スパッタの発生を削減することができるアーク溶接制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
溶接ワイヤを送給し、ピーク電流及びベース電流を通電し、
前記溶接ワイヤと母材とが短絡すると短絡電流を通電して溶接するパルスアーク溶接制御方法において、
単位時間当たりの前記短絡の時間長さと相関する値を算出し、
前記相関する値に基づいて前記短絡電流のピーク値を制御する、
ことを特徴とするパルスアーク溶接制御方法である。
【0009】
請求項2の発明は、
前記短絡電流は、第1立上り速度で増加する第1期間と、それに続く前記第1立上り速度未満の第2立上り速度で増加する第2期間とを備えており、
前記第1立上り速度を変化させることによって前記ピーク値を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載のパルスアーク溶接制御方法である。
【0010】
請求項3の発明は、
前記短絡電流は、第1立上り速度で増加する第1期間と、それに続く前記第1立上り速度未満の第2立上り速度で増加する第2期間とを備えており、
前記短絡電流の値が屈曲電流値に達した時点で前記第1期間から前記第2期間に移行し、
前記屈曲電流値を変化させることによって前記ピーク値を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載のパルスアーク溶接制御方法である。
(【0011】以降は省略されています)

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