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公開番号2025107480
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-17
出願番号2025081696,2023220629
出願日2025-05-15,2016-05-23
発明の名称蒸着マスク
出願人マクセル株式会社
代理人個人
主分類C23C 14/04 20060101AFI20250710BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】蒸着マスクにおいて、枠体の熱による膨張量の違いを小さくして、熱膨張に起因する歪の発生を抑制する。
【解決手段】多数独立の蒸着通孔5からなる蒸着パターン6を備えるマスク本体2と、マスク本体2を囲むように周囲に配置した、低熱線膨張係数の金属材からなる補強用の枠体3とを備えた蒸着マスクであって、枠体3は、上枠16と下枠17とで構成する。上枠16および下枠17は低熱線膨張係数の金属材からなる。上枠16と下枠17とは接着層18を介して接合して一体化する。上枠16と下枠17は、突弧面あるいは凹弧面どうしが対向する状態で接合する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
多数独立の蒸着通孔(5)からなる蒸着パターン(6)を備えるマスク本体(2)と、マスク本体(2)を囲むように周囲に配置した、低熱線膨張係数の金属材からなる補強用の枠体(3)とを備えた蒸着マスクであって、
枠体(3)が上枠(16)と下枠(17)とで構成され、上枠(16)および下枠(17)が低熱線膨張係数の金属材からなり、上枠(16)と下枠(17)とが接着層(18)を介して接合され一体化され、
上枠(16)と下枠(17)は、突弧面あるいは凹弧面どうしが対向する状態で接合されていることを特徴とする蒸着マスク。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
複数の枠体(3・3)が積層されて、積層方向に隣り合う枠体(3・3)どうしが接着層(19)を介して接合されている請求項1に記載の蒸着マスク。
【請求項3】
マスク本体(2)は長方形状に形成されて、複数のマスク本体(2)がマトリクス状に配置されており、
枠体(3)は、外周枠(10)と、外周枠(10)内に複数のマスク開口(11)を区画する、格子枠状の縦枠(12)および横枠(13)を備えており、
マスク本体(2)の長辺と平行な縦枠(12)の幅寸法を(W1)とし、マスク本体(2)の短辺と平行な横枠(13)の幅寸法を(W2)とするとき、縦枠(12)の幅寸法(W1)と横枠(13)の幅寸法(W2)とが、不等式(W1≦W2≦W1×1.1)を満足するように設定されている請求項1または2に記載の蒸着マスク。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、
蒸着マスク(メタルマスク)に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
表示装置を有するスマートフォンやタブレット端末などのモバイル機器において、機器の軽量化および駆動時間の長時間化を目的として、液晶ディスプレイに替えて、より軽量で消費電力が小さな有機ELディスプレイの採用が始まっている。有機ELディスプレイは、蒸着マスク法により、基板(蒸着対象)上に有機EL素子の発光層(蒸着層)を形成することで製造される。このとき、より多くのマスク本体を備える大型化された蒸着マスクを使用して、一回の蒸着作業でより多くの製品を製造することにより、有機ELディスプレイの製造コストを低減させることができる。そのため、有機ELディスプレイの製造メーカーから、蒸着マスクの大型化の要望が高まっている。
【0003】
蒸着マスク法に用いられる蒸着マスクは、例えば特許文献1に開示されている。係る特許文献1では、複数のマスク部(蒸着パターン)を備えるメタルマスク(マスク本体)と、額縁状に形成されてメタルマスクを緊張した状態で固定保持するインバー材からなるフレーム(枠体)とで蒸着マスクを構成している。メタルマスクは、フレームに対してスポット溶接で接合されている。
【0004】
この種の蒸着マスクは、本出願人も提案しており、例えば特許文献2に開示されている。係る蒸着マスクは、蒸着パターンを備える複数のマスク本体と、マスク本体に対して不離一体的に接合される補強用の枠体とからなる。枠体はインバー材(低熱線膨張係数の材質)で形成されており、各マスク本体は、その外周縁がマスク本体を囲む枠体に電鋳法で形成された金属層で接合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-323888号公報
特開2005-15908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1および特許文献2の蒸着マスクのように、メタルマスクを固定保持するフレームや、マスク本体を補強する枠体をインバー材で構成することにより、蒸着時の作業環境が高温環境であっても、蒸着マスクが膨張するのを抑制して、蒸着層(発光層)の再現精度および蒸着精度を確保できる。しかし、特許文献1の蒸着マスクのメタルマスクは、緊張状態でフレームに固定保持されているものの、蒸着マスクを大型化した場合には、フレームで支持されていないメタルマスクの面積が大きくなり、自重によりメタルマスクに反り変形が生じてしまう。そのため、再現精度および蒸着精度が低下をするのを避けられない。
【0007】
その点、特許文献2の蒸着マスクでは、各マスク本体はマスク本体を囲む枠体に接合されているので、蒸着マスクを大型化した場合でも、自重によるマスク本体の反り変形が生じることはなく、蒸着層の再現精度および蒸着精度を確保できる。しかし、インバー材からなる枠体であっても、蒸着作業時には僅かに膨張する。また、枠体はインバー材の金属板材で形成されるが、通常、一般に流通している金属板材には板厚偏差が存在するため、枠体の部位によって板厚にばらつきがある。このため、枠体の各部分で膨張量が異なり、膨張量の違いが蒸着マスク全体の歪としてあらわれることがある。このように蒸着マスクに歪が生じると、蒸着マスクの平坦度が悪化して、再現精度および蒸着精度が極度に低下してしまう。この歪は、枠体を大型化するにつれ顕著にあらわれる。このような母材の板厚偏差に由来する歪の発生は、金属板材の製造工程を管理して、板厚偏差が小さい母材を専用に製造し使用することにより抑制できるが、その分母材が高価となり、蒸着マスクの製造コストの上昇を招く。ここで、板厚偏差とは、金属板材の標準寸法に対する厚さのばらつき幅を意味する。
【0008】
本発明の目的は、
蒸着マスクにおいて、枠体の
熱による膨張量の違いを小さくして、熱膨張に起因する歪の発生を抑
制す
ることにある。
本発明の目的は、
製造コストの上昇を抑えながらマスクの大型化の実現、マスクの平坦度の維持が
可能であり
、蒸着層の再現精度および蒸着精度を確保できる蒸着マスクを得ること
にある

【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の蒸着マスクは、多数独立の蒸着通孔5からなる蒸着パターン6を備えるマスク本体2と、マスク本体2の周囲に配置した、低熱線膨張係数の金属板材からなる補強用の枠体3とを備える。
枠体3は上枠16と下枠17とで構成する。上枠16および下枠17は低熱線膨張係数の金属材からなる。上枠16と下枠17とは接着層18を介して接合して一体化する。上枠16と下枠17は、突弧面あるいは凹弧面どうしが対向する状態で接合する。
【0010】
複数の枠体3・3を積層して、積層方向に隣り合う枠体3・3どうしを接着層19を介して接合する。
(【0011】以降は省略されています)

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