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公開番号2025109146
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-24
出願番号2024002886
出願日2024-01-11
発明の名称エンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法、エンドトキシン検出試薬の製造方法、及びエンドトキシン検出試薬
出願人野村マイクロ・サイエンス株式会社,学校法人上智学院
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C07D 213/36 20060101AFI20250716BHJP(有機化学)
要約【課題】エンドトキシン検出試薬の収率を向上させ、かつ、純度を向上させることが可能なエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法を提供すること。
【解決手段】エンドトキシン検出試薬を製造するための、下記式(3)で表される化合物であるエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法であり、式(3)で表される化合物を含む反応生成物を得る工程と、式(3)で表される化合物の貧溶媒を用いて、下記式(3)で表される化合物を再沈殿させる工程と、を含む、エンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法。R1T1R2X …(3)。式(3)中、R1は、共役多重結合を含む基であり、R2は、炭素数1~10のアルキレン基であり、T1は、連結基であり、Xは、脱離基である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エンドトキシン検出試薬を製造するための、下記式(3)で表される化合物であるエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法であり、
前記式(3)で表される化合物を含む反応生成物を得る工程と、
前記式(3)で表される化合物の貧溶媒を用いて、下記式(3)で表される化合物を再沈殿させる工程と、を含む、エンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法。






X …(3)
式(3)中、


は、共役多重結合を含む基であり、


は、炭素数1~10のアルキレン基であり、置換基を有していてもよく、炭素数2以上のアルキレン基は炭素原子-炭素原子間にヘテロ原子が含まれていてもよく、


は、連結基であり、
Xは、脱離基である。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記式(3)で表される化合物は、下記式(3A)で表される化合物であり、
前記反応生成物を得る工程では、下記式(1A)で表される化合物と、下記式(2A)で表される化合物とを反応させる、請求項1に記載のエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法。


OH …(1A)
XR

X …(2A)


OR

X …(3A)
式(1A)~式(3A)中、


は、共役多重結合を含む基であり、


は、炭素数1~10のアルキレン基であり、置換基を有していてもよく、炭素数2以上のアルキレン基は炭素原子-炭素原子間にヘテロ原子が含まれていてもよく、
Xは、脱離基である。
【請求項3】
前記式(3)で表される化合物は、下記式(3B)で表される化合物であり、
前記反応生成物を得る工程では、下記式(1B)で表される化合物と、下記式(2B)で表される化合物とを反応させる、請求項1に記載のエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法。


NH

…(1B)
XR

COOH …(2B)


NHCOR

X …(3B)
式(1B)~式(3B)中、


は、共役多重結合を含む基であり、


は、炭素数1~10のアルキレン基であり、置換基を有していてもよく、炭素数2以上のアルキレン基は炭素原子-炭素原子間にヘテロ原子が含まれていてもよく、
Xは、脱離基である。
【請求項4】
前記式(3)で表される化合物は、下記式(3C)で表される化合物であり、
前記反応生成物を得る工程では、下記式(1C)で表される化合物と、下記式(2C)で表される化合物とを反応させる、請求項1に記載のエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法。


COOH …(1C)
XR

NH

…(2C)


CONHR

X …(3C)
式(1B)~式(3C)中、


は、共役多重結合を含む基であり、


は、炭素数1~10のアルキレン基であり、置換基を有していてもよく、炭素数2以上のアルキレン基は炭素原子-炭素原子間にヘテロ原子が含まれていてもよく、
Xは、脱離基である。
【請求項5】
前記貧溶媒は、HSP値が21MPa
1/2
~30MPa
1/2
の溶媒である、請求項1に記載のエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法。
【請求項6】
前記貧溶媒は、エタノールである、請求項1に記載のエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法。
【請求項7】
前記R

は、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ペリレン環、テトラフェニルエチレン環、又は、アゾベンゼン環を含む基である、請求項1に記載のエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法。
【請求項8】
請求項1~請求項7のいずれか1項に記載のエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法を用いて、エンドトキシン検出試薬製造用中間体を製造する工程と、
塩基の存在下、前記エンドトキシン検出試薬製造用中間体と、金属配位性基、酸基又は塩基基を有する基を含む化合物とを反応させて、エンドトキシン検出試薬を製造する工程と、を含む、エンドトキシン検出試薬の製造方法。
【請求項9】
前記金属配位性基、酸基又は塩基基を有する基を含む化合物は、2,2’-ジピコリルアミン又はイミノ二酢酸である、請求項8に記載のエンドトキシン検出試薬の製造方法。
【請求項10】
純度が80%以上であり、下記式(A)で表される、エンドトキシン検出試薬。
JPEG
2025109146000014.jpg
6
56
式(A)中、


は、共役多重結合を含む基であり、


は、炭素数1~10のアルキレン基であり、置換基を有していてもよく、炭素数2以上のアルキレン基は炭素原子-炭素原子間にヘテロ原子が含まれていてもよく、


は、連結基であり、
Yは、エンドトキシンと相互作用する基である。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
エンドトキシンとは、グラム陰性菌の細胞壁成分であるリポ多糖であり、生活環境に偏在する代表的な発熱物質である。エンドトキシンが血液中に入ると発熱、敗血症性ショック、多臓器不全、頻脈等などの作用が起こることから、医薬品や医療機器、特に生体内へ直接導入される液体や、製薬用水、注射器、人工臓器、透析膜などの医療機器の製造においては、厳重な管理が必要となる。例えば、「日本薬局方(JP18)品質適合試験」における注射用水の管理基準では、0.25EU/mL未満と定められている。
続きを表示(約 3,000 文字)【0002】
例えば、非特許文献1には、エンドトキシンを検出するために用いられるエンドトキシン検出試薬が記載されている。
【0003】
エンドトキシンを検出する検出試薬が効率的に機能するためには、その純度が高いことが求められる。特に、エンドトキシンを高感度、又は、低濃度で検出する場合には、検出試薬がより高純度であることが求められる。例えば、検出すべき蛍光が発せられても、不純物があると、蛍光が吸収されて、著しく感度が低下するからである。そのため、検出試薬の純度は、例えば、90%以上、好ましくは95%以上であることが求められる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Anal.Chem.,2023,95(33),12349-12357
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非特許文献1に記載されているエンドトキシン検出試薬は、2つの反応を経て製造される。1つ目の反応によって得られる中間体の純度が低いと、2つ目の反応によって、副生成物が多く生成する。その結果、目的とするエンドトキシン検出試薬の収率が低く、かつ、純度も低くなることが分かった。これは、原料物質、中間体、及びび不純物の物性が近い場合が多く、一般的な分離方法であるカラムクロマト法による分離では、分離効率が悪いため、最終生成物の純度が著しく低くなる傾向にあった。
そこで、1つ目の反応によって得られる中間体の純度を高めることで、エンドトキシン検出試薬の収率を向上させ、かつ、純度を向上させることが求められていた。
【0006】
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、エンドトキシン検出試薬の収率を向上させ、かつ、純度を向上させることが可能なエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法を提供することである。
また、本開示の別の実施形態が解決しようとする課題は、上記エンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法を用いたエンドトキシン検出試薬の製造方法を提供することである。
また、本開示の別の実施形態が解決しようとする課題は、高純度のエンドトキシン検出試薬を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、以下の態様を含む。
<1>
エンドトキシン検出試薬を製造するための、下記式(3)で表される化合物であるエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法であり、
式(3)で表される化合物を含む反応生成物を得る工程と、
式(3)で表される化合物の貧溶媒を用いて、下記式(3)で表される化合物を再沈殿させる工程と、を含む、エンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法。






X …(3)
式(3)中、


は、共役多重結合を含む基であり、


は、炭素数1~10のアルキレン基であり、置換基を有していてもよく、炭素数2以上のアルキレン基は炭素原子-炭素原子間にヘテロ原子が含まれていてもよく、


は、連結基であり、
Xは、脱離基である。
<2>
式(3)で表される化合物は、下記式(3A)で表される化合物であり、
反応生成物を得る工程では、下記式(1A)で表される化合物と、下記式(2A)で表される化合物とを反応させる、<1>に記載のエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法。


OH …(1A)
XR

X …(2A)


OR

X …(3A)
式(1A)~式(3A)中、


は、共役多重結合を含む基であり、


は、炭素数1~10のアルキレン基であり、置換基を有していてもよく、炭素数2以上のアルキレン基は炭素原子-炭素原子間にヘテロ原子が含まれていてもよく、
Xは、脱離基である。
<3>
式(3)で表される化合物は、下記式(3B)で表される化合物であり、
反応生成物を得る工程では、下記式(1B)で表される化合物と、下記式(2B)で表される化合物とを反応させる、<1>に記載のエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法。


NH

…(1B)
XR

COOH …(2B)


NHCOR

X …(3B)
式(1B)~式(3B)中、


は、共役多重結合を含む基であり、


は、炭素数1~10のアルキレン基であり、置換基を有していてもよく、炭素数2以上のアルキレン基は炭素原子-炭素原子間にヘテロ原子が含まれていてもよく、
Xは、脱離基である。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一実施形態によれば、エンドトキシン検出試薬の収率を向上させ、かつ、純度を向上させることが可能なエンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法が提供される。
また、本開示の別の実施形態によれば、上記エンドトキシン検出試薬製造用中間体の製造方法を用いたエンドトキシン検出試薬の製造方法が提供される。
また、本開示の別の実施形態によれば、高純度のエンドトキシン検出試薬が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下において、本開示に係る内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本開示に係る代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本開示はそのような実施態様に限定されるものではない。
本開示において、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
【0010】
本開示において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本開示において、「工程」との用語には、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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