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公開番号2025109949
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2025085224,2021206385
出願日2025-05-21,2021-12-20
発明の名称鋼管接続治具
出願人フジモリ産業株式会社,虎乃門建設機械株式会社
代理人弁理士法人湧泉特許事務所
主分類E21D 9/04 20060101AFI20250717BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】トンネル施工の補助工法において、地山に打ち込まれる鋼管を押し込み嵌合方式で一直線に接続する際の作業者の作業負荷を軽減する。
【解決手段】打ち込み用のドリルジャンボ20のガイドセル23に鋼管接続治具30の移動鋼管受け33が設けられている。移動鋼管受け33は進退駆動部50によって進退される。移動鋼管受け33には、継ぎ足されるべき鋼管10Bを受ける受け部33cと保持部32が設けられている。保持部32は、鋼管10Bに対し相対移動不能な状態を保持しながら進退駆動部50による前進時の移動鋼管受け33と共に前進され、前進による押し込み嵌合後に鋼管10Bから離される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
押し込み嵌合によって一直線に連結される複数の鋼管を地山に打ち込むトンネル補助工法に用いる鋼管接続治具であって、
前記打ち込み用のドリルジャンボのガイドセルに設けられた移動鋼管受けと、
前記移動鋼管受けを進退させる進退駆動部と、
を備え、前記移動鋼管受けには、継ぎ足されるべき鋼管を受ける受け部と、保持部が設けられ、前記保持部が、前記継ぎ足されるべき鋼管に対し相対移動不能な状態を保持しながら前記進退駆動部による前進時の前記移動鋼管受けと共に前進され、前記前進による前記押し込み嵌合後に前記鋼管から離されることを特徴とする鋼管接続治具。
続きを表示(約 57 文字)【請求項2】
前記保持部が、前記移動鋼管受けと一体に設けられている請求項1に記載の鋼管接続治具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、山岳トンネル施工の補助工法における鋼管どうしを一直線に接続するための治具に関し、特に、ネジ接合ではなく押し込み嵌合によって接続される鋼管に適用される鋼管接続治具に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
NATM(New Australian Tunneling Method)工法による山岳トンネルの構築に際して、掘削中の地山を補強するために、AGF(all ground fasting)工法や鏡ボルト工法等の補助工法が実施されることがある。この種の補助工法においては、例えばドリルジャンボなどの機械を用いて、鋼管を地山に打ち込む。複数の鋼管を順次、一直線に接続することによって長尺化する。一般に、鋼管どうしはネジ接合によって接続される(特許文献1等参照)。新たに継ぎ足す側の鋼管は、ドリルジャンボのガイドセルに搭載されて、打ち込み済の鋼管と一直線に並ぶように配置される。その後、作業者が、パイプレンチやチェーントングなどの工具を用いて、継ぎ足し側の鋼管を人力で引き出して回すことで、打ち込み済の鋼管の末端とネジ接合させる。
かかるネジ接合方式は、継ぎ足し側の鋼管を回転させる必要があるため、時間がかかる。加えて、ネジ接合部が構造的に弱点となる。
【0003】
そこで、ネジ接合に代えて、押し込み嵌合によって鋼管どうしを接続することが提案されている(特許文献2等参照)。押し込み嵌合方式の一方の鋼管の端部には、環状に並んだ複数の係止爪が形成されている。他方の鋼管の端部には、環状の係止溝が形成されている。継ぎ足す側の鋼管を、管軸に沿って、打ち込み済の鋼管へ向けて真っ直ぐ押し込むと、係止爪が弾性変形されながら係止溝に嵌って係止される。これによって、鋼管どうしを直線移動だけでワンタッチで接続できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-12144号公報
特開2020-111880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記押し込み嵌合方式においては、継ぎ足し側の鋼管を強く押し込んで係止爪を弾性変形させなければならず、例えば1kN程度の力が必要である。このため、パイプレンチ、チェーントングなどの工具を使っても、人力だけでは、作業負荷が過大であった。加えて、作業は通常、ドリルジャンボのマンゲージ等の高所作業台上で行うために、足元が悪くて踏ん張れずに反力が取りづらく、作業条件がさらに困難になることが多かった。ドリルジャンボの既存の機構をそのまま使用して接合するのも容易ではなかった。
本発明は、かかる事情に鑑み、トンネル施工の補助工法において、地山に打ち込まれる鋼管を押し込み嵌合方式で一直線に接続する際の作業者の作業負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、発明者は、鋼管接続治具を用いて、継ぎ足し側の鋼管に対して押し込み力を作業者に代わって付与することを着想した。
本発明は、かかる着想に基づいてなされたものであり、押し込み嵌合によって一直線に連結される複数の鋼管を地山に打ち込むトンネル補助工法に用いる鋼管接続治具であって、
継ぎ足されるべき鋼管を管軸方向へスライド可能に受けるスライド受け部を有して、前記打ち込み用のドリルジャンボのガイドセルの先端部に固定された固定鋼管受けと、
前記固定鋼管受けの前方に進退可能に設けられ、前記継ぎ足されるべき鋼管を相対移動不能かつ解放可能に保持する保持部と、
前記保持部を進退させる進退駆動部と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、押し込み嵌合によって一直線に連結される複数の鋼管を地山に打ち込むトンネル補助工法に用いる鋼管接続治具であって、
前記打ち込み用のドリルジャンボのガイドセルに設けられた移動鋼管受けと、
前記移動鋼管受けを進退させる進退駆動部と、
を備え、前記移動鋼管受けには、継ぎ足されるべき鋼管を受ける受け部と、保持部が設けられ、前記保持部が、前記継ぎ足されるべき鋼管に対し相対移動不能な状態を保持しながら前記進退駆動部による前進時の前記移動鋼管受けと共に前進され、前記前進による前記押し込み嵌合後に前記鋼管から離されることを特徴とする。
前記保持部が、前記移動鋼管受けと一体に設けられていてもよい。
前記保持部が、前記継ぎ足されるべき鋼管をクランプするクランプを含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、トンネル施工の補助工法において、地山に打ち込まれる鋼管を押し込み嵌合方式で一直線に接続する際の作業者の作業負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の一実施形態に係る鋼管接続治具を装着したドリルジャンボの側面図である。
図2(a)は、前記鋼管接続治具を、押し込み準備状態で示す平面図である。図2(b)は、前記押し込み準備状態の鋼管接続治具の側面図である。
図3は、前記鋼管接続治具の分解斜視図である。
図4(a)は、前記鋼管接続治具を押し込み状態で示す側面図である。図4(b)は、前記鋼管接続治具を退避状態で示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は、NATM工法によって構築施工中のトンネル1を示したものである。地山2が掘削されてトンネル1が構築されている。施工に際して、地山補強のための補助工法として、例えばAGF工法によって多数(図では1本だけ図示)の長尺の先受け鋼管9(地山補強管)が切羽前方の地山に打ち込まれている。打ち込みには、ドリルジャンボ20が用いられている。長尺先受け鋼管9は、複数(例えば4本程度)の鋼管10によって構成されている。これら鋼管10が一直線に連結されている。
(【0011】以降は省略されています)

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