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公開番号
2025111828
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-30
出願番号
2025080159,2021567672
出願日
2025-05-13,2020-12-25
発明の名称
シロリムスまたはその塩を含有する水性懸濁組成物
出願人
参天製薬株式会社
代理人
弁理士法人 津国
主分類
A61K
31/436 20060101AFI20250723BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】本発明の目的は、難水溶性であるシロリムスを含有する、眼科用、特に侵襲性の低い点眼剤などの局所投与に用いられる水性懸濁組成物を提供することにある。
【解決手段】本発明は、シロリムスまたはその塩および界面活性化剤を含有する水性懸濁組成物であって、該水性懸濁組成物のpHが4~6である、眼科用の水性懸濁組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
シロリムスまたはその塩および界面活性化剤を含有する水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の凝集および分解を抑制する方法であって、
該水性懸濁組成物のpHを4~6に調整すること、
該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径を45μm以下とすること、および
該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩に対する界面活性化剤の含有比率をシロリムスまたはその塩の含有量1重量部に対して0.01重量部超とすることを特徴とする、方法。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
該水性懸濁組成物のpHを4~5.5に調整することを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
該水性懸濁組成物のpHを4.5~5.5に調整することを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項4】
該水性懸濁組成物のpHを4.7~5.3に調整することを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項5】
該水性懸濁組成物のpHを5に調整することを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項6】
該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径を15μm以下とすることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径を10μm以下とすることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径を2.5μm以下とすることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩に対する界面活性化剤の含有比率をシロリムスまたはその塩の含有量1重量部に対して0.1~10重量部とすることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩に対する界面活性化剤の含有比率をシロリムスまたはその塩の含有量1重量部に対して0.5~2重量部とすることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シロリムスまたはその塩(以下、これらを総称して単に「シロリムス」ともいう)を含有する水性懸濁組成物に関する。また、シロリムスまたはその塩を含有する水性懸濁組成物中のシロリムスの分解および/または凝集を抑制する方法に関する。
続きを表示(約 4,100 文字)
【背景技術】
【0002】
シロリムス(ラパマイシンとも呼ばれる)は、放線菌の代謝産物から見出されたマクロライド化合物であり、免疫抑制作用を有していることから、臓器移植時の拒絶反応予防、またはリンパ脈管筋腫症の治療のための経口剤が医薬として承認されている。またシロリムスは、自己免疫疾患、炎症性疾患、真菌感染症、白血病・リンパ腫、過増殖性血管病、等の治療にも有用なことが知られている。
【0003】
眼科分野においては、例えば、特許文献1には、哺乳類にラパマイシンの抗炎症有効量を投与することを含む処置を必要とする哺乳類の眼炎症処置方法が記載されている。特許文献2には、シロリムス、エベロリムス、テムシロリムス等のmTOR阻害剤、約10を超えるHLB指数を有する第一の界面活性化剤、および約13を超えるHLB指数を有する第二の界面活性化剤を含有する眼科用組成物が記載されている。特許文献3には、シロリムス、デフォロリムス等の化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、マイボーム機能不全の予防および/または治療剤が記載されている。一方で、シロリムスの化学構造には弱酸性、中性、弱塩基性のいずれのpHの範囲においてもイオン化する官能基を含まないため、水にはほとんど溶けない。
【0004】
また、第十七改正日本薬局方の製剤総則には、懸濁性点眼剤中の粒子は、通例、最大粒子径75μm以下であることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平5-194212号公報
特表2010-540682号公報
国際公開WO2014/142146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
難水溶性であるシロリムスを含有する、眼科用、特に侵襲性の低い点眼剤などの局所投与に用いられる水性懸濁組成物を提供することは興味深い課題である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、難水溶性のシロリムスに可溶化剤を添加することにより溶解型水性組成物を調製できるものの組成物中のシロリムスの分解が起こりやすいこと、一方でシロリムスを単に水に懸濁させた水性組成物は懸濁物が凝集しやすいことを明らかにした。本発明者らは、シロリムスを含有する、眼科用の水性組成物についてさらに鋭意研究を行ったところ、シロリムスを含有する水性組成物のpH、シロリムスの平均粒子径や添加物の含有量等がシロリムスの分解や凝集に影響を及ぼすこと、さらに、以下で詳述するシロリムスを含有する水性懸濁組成物がシロリムスの分解や凝集を最小限に抑制できることを見出し、本発明に至った。
【0008】
具体的に、本発明は以下を提供する。
(1)シロリムスまたはその塩および界面活性化剤を含有する水性懸濁組成物であって、
該水性懸濁組成物のpHが4~6である、
眼科用の水性懸濁組成物。
(2)シロリムスまたはその塩に対する界面活性化剤の含有比率が、シロリムスまたはその塩の含有量1重量部に対して0.01重量部超であり、
水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径が45μm以下である、(1)に記載の水性懸濁組成物。
(3)シロリムスまたはその塩に対する界面活性化剤の含有比率が、シロリムスまたはその塩の含有量1重量部に対して0.01重量部超であり、
水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径が15μm以下である、(1)に記載の水性懸濁組成物。
(4)シロリムスまたはその塩に対する界面活性化剤の含有比率が、シロリムスまたはその塩の含有量1重量部に対して0.01重量部超であり、
水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径が10μm以下である、(1)に記載の水性懸濁組成物。
(5)水性懸濁組成物のpHが5である、(1)~(4)のいずれか1つに記載の水性懸濁組成物。
(6)シロリムスまたはその塩の含有量が0.01~1%(w/v)である、(1)~(5)のいずれか1つに記載の水性懸濁組成物。
(7)シロリムスまたはその塩の平均粒子径が2.5μm以下である、(1)~(6)のいずれか1つに記載の水性懸濁組成物。
(8)界面活性化剤が、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシルヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩からなる群より選択される1以上である、(1)~(7)のいずれか1つに記載の水性懸濁組成物。
(9)界面活性化剤が、ステアリン酸ポリオキシル40、ポリソルベート80、ポリオキシル35ヒマシ油、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウムからなる群より選択される1以上である、(1)~(7)のいずれか1つに記載の水性懸濁組成物。
(10)界面活性化剤がポリソルベート80である、(1)~(7)のいずれか1つに記載の水性懸濁組成物。
(11)分散剤を含有する、(1)~(10)のいずれか1つに記載の水性懸濁組成物。
(12)分散剤が、セルロース系高分子、多価アルコール、ポリビニルピロリドン、ムコ多糖類からなる群より選択される1以上である、(11)に記載の水性懸濁組成物。
(13)さらに、緩衝剤、等張化剤、安定化剤、抗酸化剤、防腐剤、pH調節剤からなる群より選択される1以上を含有する、(1)~(12)のいずれか1つに記載の水性懸濁組成物。
(14)防腐剤が、逆性石鹸類、パラベン類、ソルビン酸またはその塩、クロロブタノール、硝酸銀からなる群より選択される1以上である、(13)に記載の水性懸濁組成物。
(15)点眼剤である、(1)~(14)のいずれか1つに記載の水性懸濁組成物。
(16)シロリムスまたはその塩およびポリソルベート80を含有する水性懸濁組成物であって、
シロリムスまたはその塩の含有量が0.01~1%(w/v)であり、
シロリムスまたはその塩に対するポリソルベート80の含有比率が、シロリムスまたはその塩の含有量1重量部に対して0.1~10重量部であり、
該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径が2.5μm以下であり、
該水性懸濁組成物のpHが4~6である、
眼科用の水性懸濁組成物。
(17)シロリムスまたはその塩および界面活性化剤を含有する水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の凝集を抑制する方法であって、該水性懸濁組成物のpHを4~6に調整し、該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径を45μm以下とすることを特徴とする、方法。
(18)シロリムスまたはその塩および界面活性化剤を含有する水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の凝集を抑制する方法であって、該水性懸濁組成物のpHを4~6に調整し、該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径を15μm以下とすることを特徴とする、方法。
(19)シロリムスまたはその塩および界面活性化剤を含有する水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の凝集を抑制する方法であって、該水性懸濁組成物のpHを4~6に調整し、該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径を10μm以下とすることを特徴とする、方法。
(20)シロリムスまたはその塩および界面活性化剤を含有する水性懸濁組成物中のシロリムスの分解を抑制する方法であって、該水性懸濁組成物のpHを4~6に調整することを特徴とする、方法。
(21)シロリムスまたはその塩および界面活性化剤を含有する水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の凝集を抑制する方法であって、該水性懸濁組成物のpHを4~6に調整することを特徴とする、方法。
(22)シロリムスまたはその塩および界面活性化剤を含有する水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の凝集を抑制する方法であって、該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径を45μm以下とすることを特徴とする、方法。
(23)シロリムスまたはその塩および界面活性化剤を含有する水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の凝集を抑制する方法であって、該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径を15μm以下とすることを特徴とする、方法。
(24)シロリムスまたはその塩および界面活性化剤を含有する水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の凝集を抑制する方法であって、該水性懸濁組成物中のシロリムスまたはその塩の平均粒子径を10μm以下とすることを特徴とする、方法。
【0009】
さらに、本発明は以下も提供する。
(25)治療が必要な患者に、治療上の有効量の(1)~(16)のいずれか1つに記載の水性懸濁組成物を投与することを特徴とする、眼疾患の治療方法。
(26)眼疾患が前眼部疾患である、(25)に記載の治療方法。
(27)眼疾患を治療および/または予防するための医薬を製造するための、(1)~(16)のいずれか1つに記載の水性懸濁組成物の使用。
(28)眼疾患が前眼部疾患である、(27)に記載の使用。
(29)眼疾患の治療および/または予防に使用するための、(1)~(16)のいずれか1つに記載の水性懸濁組成物。
(30)眼疾患が前眼部疾患である、(29)に記載の水性懸濁組成物。
【0010】
なお、前記(1)から(30)の各構成は、任意に2以上を選択して組み合わせることができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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