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公開番号
2025113035
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-01
出願番号
2024007654
出願日
2024-01-22
発明の名称
アルデヒドの製造方法及び触媒組成物
出願人
国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
45/29 20060101AFI20250725BHJP(有機化学)
要約
【課題】電極反応を利用する方法で製造された過酸化水素を用いて、アルコールの酸化によってアルデヒドを得る、新規のアルデヒドの製造方法の提供。
【解決手段】過酸化水素とアルコールを触媒群の存在下で反応させることにより、アルデヒドを得る反応工程を有する、アルデヒドの製造方法であって、前記過酸化水素が、電極反応で得られた反応液中の過酸化水素であり、前記触媒群として、白金系の非酸化物の固体触媒と、ルテニウム系の非酸化物の固体触媒と、パラジウム系の非酸化物の固体触媒と、イリジウム系の非酸化物の固体触媒と、からなる群より選択される1種又は2種以上の、金属系の非酸化物の固体触媒、並びに、金属酸化物触媒を用いる、アルデヒドの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
過酸化水素とアルコールを触媒群の存在下で反応させることにより、アルデヒドを得る反応工程を有する、アルデヒドの製造方法であって、
前記過酸化水素が、電極反応で得られた反応液中の過酸化水素であり、
前記触媒群として、白金系の非酸化物の固体触媒と、ルテニウム系の非酸化物の固体触媒と、パラジウム系の非酸化物の固体触媒と、イリジウム系の非酸化物の固体触媒と、からなる群より選択される1種又は2種以上の、金属系の非酸化物の固体触媒、並びに、金属酸化物触媒を用いる、アルデヒドの製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記金属系の非酸化物の固体触媒が白金黒である、請求項1に記載のアルデヒドの製造方法。
【請求項3】
前記金属酸化物触媒が、酸化マグネシウム、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化セリウム(IV)及び酸化ジルコニウムからなる群より選択される1種又は2種以上である、請求項1又は2に記載のアルデヒドの製造方法。
【請求項4】
前記反応工程において、前記過酸化水素と前記アルコールとの反応時の反応温度が、20℃~100℃である、請求項1又は2に記載のアルデヒドの製造方法。
【請求項5】
前記電極反応で得られた反応液の過酸化水素の濃度が、10~100mMである、請求項1又は2に記載のアルデヒドの製造方法。
【請求項6】
前記反応工程において、[前記金属系の非酸化物の固体触媒の使用量]:[前記金属酸化物触媒の使用量]の質量比が、1:1~1:21である、請求項1又は2に記載のアルデヒドの製造方法。
【請求項7】
前記アルコールが、下記一般式(1)
TIFF
2025113035000019.tif
22
170
(式中、Rは、炭素数1~10の脂肪族炭化水素基、又は芳香族環式基含有炭化水素基であり、前記脂肪族炭化水素基中及び前記芳香族環式基含有炭化水素基中の1個又は2個以上の水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。)
で表される化合物である、請求項1又は2に記載のアルデヒドの製造方法。
【請求項8】
前記アルデヒドが、下記一般式(2)
TIFF
2025113035000020.tif
18
170
(式中、Rは、炭素数1~10の脂肪族炭化水素基、又は芳香族環式基含有炭化水素基であり、前記脂肪族炭化水素基中及び前記芳香族環式基含有炭化水素基中の1個又は2個以上の水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。)
で表される化合物である、請求項1又は2に記載のアルデヒドの製造方法。
【請求項9】
過酸化水素とアルコールを反応させることにより、アルデヒドを得るための触媒組成物であって、
前記触媒組成物が、白金系の非酸化物の固体触媒と、ルテニウム系の非酸化物の固体触媒と、パラジウム系の非酸化物の固体触媒と、イリジウム系の非酸化物の固体触媒と、からなる群より選択される1種又は2種以上の、金属系の非酸化物の固体触媒、並びに、金属酸化物触媒を含有する、触媒組成物。
【請求項10】
前記金属酸化物触媒が、酸化マグネシウム、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化セリウム(IV)及び酸化ジルコニウムからなる群より選択される1種又は2種以上である、請求項9に記載の触媒組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルデヒドの製造方法及び触媒組成物に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
アルデヒドは、医農薬や各種有機薬品の中間原料、香料等として用いられる機能化学品であり、古くから、重金属を含む酸化剤を用いて、アルコールを酸化することによって製造されてきた。それ以外のアルデヒドの製造方法としては、ラジカル触媒の存在下で、塩素系酸化剤を用いる製造方法(特許文献1参照)、超原子価ヨウ素を酸化剤として用いる製造方法(非特許文献1)が知らており、これらによれば、アルデヒドを高収率で製造できる。
【0003】
過酸化水素は、共生成物が水のみで、有効酸素効率が高いクリーンな酸化剤として知られている。過酸化水素を酸化剤として用い、白金黒(platinum black)を触媒として用いることで、α,β-不飽和アルデヒドを製造する方法が開示されている(特許文献2参照)。
【0004】
過酸化水素の製造方法としては、アントラキノン法がよく知られているが、これに代わる製造方法としては、これまでに、炭酸塩類の水溶液をアノードに浸して電極反応を行うことにより、過酸化水素を製造する方法が知られている。(特許文献3、非特許文献2~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2006/001387号
特開2004-75539号公報
特開2017-39981号公報
【非特許文献】
【0006】
D. B. Dess et al., J. Org. Chem. 1983, 48, pp.4155-4156.
H.Wang et al., Nat. Commun. 2022, 13, 2668.
X. Zheng et al., Nat. Commun. 2022, 13, 7256.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の重金属を含む酸化剤を用いた製造方法では、酸化反応の共生成物として、クロムやマンガン等の重金属の廃棄物が発生するため、安全性の観点から、この製造方法は好ましくない。
特許文献1に記載の製造方法では、酸化反応の共生成物として、塩素系化合物が発生し、さらに、触媒が溶液に溶解するため、回収して再利用することも困難であり、環境負荷が小さくない観点から、この製造方法は好ましくない。
非特許文献1に記載の製造方法は、廃棄物としてヨウ素化合物が発生するため、環境負荷が小さくない観点から好ましくない。
特許文献2に記載の製造方法では、酸化反応の共生成物が水のみであるため、環境負荷が小さいものの、過酸化水素の製造に、巨大なプラントを用いたアントラキノン法が利用されており、多量のエネルギーが必要である。
【0008】
特許文献3等に記載の、電極反応を利用する方法で製造された過酸化水素は、これまでに、アルコールの酸化によるアルデヒドの製造には利用されていない。その理由は、この方法で製造された過酸化水素は、多量の炭酸塩を含む過酸化水素水として得られ、その過酸化水素の濃度が100mM以下であって、低いためである。アントラキノン法で製造された過酸化水素水での過酸化水素の濃度は、10M程度であって、これに比べると、電極反応を利用した場合、過酸化水素の濃度が100分の1以下であって、このままでは、アルデヒドを効率的に製造できない。
【0009】
本発明は、電極反応を利用する方法で製造された過酸化水素を用いて、アルコールの酸化によってアルデヒドを得る、新規のアルデヒドの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用する。
[1] 過酸化水素とアルコールを触媒群の存在下で反応させることにより、アルデヒドを得る反応工程を有する、アルデヒドの製造方法であって、前記過酸化水素が、電極反応で得られた反応液中の過酸化水素であり、前記触媒群として、白金系の非酸化物の固体触媒と、ルテニウム系の非酸化物の固体触媒と、パラジウム系の非酸化物の固体触媒と、イリジウム系の非酸化物の固体触媒と、からなる群より選択される1種又は2種以上の、金属系の非酸化物の固体触媒、並びに、金属酸化物触媒を用いる、アルデヒドの製造方法。
[2] 前記金属系の非酸化物の固体触媒が白金黒である、[1]に記載のアルデヒドの製造方法。
[3] 前記金属酸化物触媒が、酸化マグネシウム、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化セリウム(IV)及び酸化ジルコニウムからなる群より選択される1種又は2種以上である、[1]又は[2]に記載のアルデヒドの製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
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