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公開番号2025115873
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2024010571
出願日2024-01-26
発明の名称汚泥浮上防止剤、有機性排水の処理方法及び有機性排水の処理装置
出願人水ing株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類C02F 3/12 20230101AFI20250731BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】有機性排水の生物処理過程で生じ得る処理槽内の汚泥の浮上を簡易な構成で効率良く抑制可能な汚泥浮上防止剤、有機性排水の処理方法及び有機性排水の処理装置を提供する。
【解決手段】再生繊維を含む繊維成形体10で構成される汚泥浮上防止剤100である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
再生繊維を含む繊維成形体で構成されることを特徴とする汚泥浮上防止剤。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記再生繊維が、繊維径が100μm以下のレーヨン繊維を含むことを特徴とする請求項1に記載の汚泥浮上防止剤。
【請求項3】
前記繊維成形体が、前記再生繊維を支持する支持体を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の汚泥浮上防止剤。
【請求項4】
前記繊維成形体が、直方体状、立方体状、筒状、柱状、ブロック状、板状、膜状、格子状、又は前記再生繊維の両端を束ねたひも状のいずれかの形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の汚泥浮上防止剤。
【請求項5】
再生繊維を含む繊維成形体で構成される汚泥浮上防止剤を収容した生物処理槽内で有機性排水を活性汚泥処理し、
前記生物処理槽内の前記有機性排水を攪拌して前記汚泥浮上防止剤と接触させた後、前記活性汚泥処理により得られる生物処理水を固液分離すること
を含むことを特徴とする有機性排水の処理方法。
【請求項6】
前記生物処理槽内に、前記有機性排水の硝化を抑制するための硝化抑制剤を加えることを特徴とする請求項5に記載の有機性排水の処理方法。
【請求項7】
有機性排水を活性汚泥処理する生物処理手段と、
前記生物処理手段内に配置され、再生繊維を含む繊維成形体で構成される汚泥浮上防止手段と、
前記生物処理手段内の活性汚泥混合液を攪拌し、前記活性汚泥混合液と前記汚泥浮上防止手段とを接触させる攪拌手段と、
前記生物処理手段で処理された生物処理水を固液分離する沈殿手段と
を備えることを特徴とする有機性排水の処理装置。
【請求項8】
前記有機性排水の硝化を抑制する硝化抑制剤を前記生物処理手段内に添加する硝化抑制剤添加手段を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の有機性排水の処理装置。
【請求項9】
前記生物処理手段が、
前記有機性排水に対して第1の生物処理を行う第1生物処理手段と、
前記第1生物処理手段で処理された前記有機性排水を前記第1の生物処理よりも低いBOD汚泥負荷で生物処理を行う第2生物処理手段と
を含み、
前記汚泥浮上防止手段が、前記第2生物処理手段に配置されることを特徴とする請求項7又は8に記載の有機性排水の処理装置。
【請求項10】
前記生物処理手段が、複数の生物処理手段又は1の生物処理手段を複数に区画した生物処理手段で構成され、前記汚泥浮上防止手段が、前記生物処理手段の後半部に少なくとも配置されることを特徴とする請求項7又は8に記載の有機性排水の処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、汚泥浮上防止剤、有機性排水の処理方法及び有機性排水の処理装置に関し、特に、有機性排水の生物処理における沈殿槽内の汚泥の浮上を防止するための汚泥浮上防止剤及びこれを用いた有機性排水の処理方法及び有機性排水の処理装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
下水、し尿、工場排水等の有機物と窒素とを含有する有機性排水は、例えば、沈殿槽から返送される返送汚泥と生物処理槽で混合し、生物処理槽の底部から供給される空気等によって有機性排水の生物化学的酸素消費量(BOD)が好気的に生物分解されることにより、有機性排水中のBODが除去される。生物処理槽から流出する生物処理水は、沈殿槽で汚泥と処理水とに固液分離され、一部の汚泥は返送汚泥として利用され、残りの汚泥は余剰汚泥として汚泥処理される。処理水は、公共水域等に放流されるか、再度高度処理して再利用水として活用される。
【0003】
有機性排水の窒素除去を目的にした例えば硝化脱窒素処理工程を含まない有機性排水の生物処理においては、有機性排水中にBODと一緒にアンモニア性窒素や有機性窒素が含まれる際に生物処理槽のBOD汚泥負荷が低くなると硝化が起きることがある。この硝化により、有機性排水のアンモニア性窒素や有機性窒素から硝酸イオン(以下、「硝酸性窒素」ともいう)と亜硝酸イオン(以下、「亜硝酸性窒素」ともいう)が生成する。
【0004】
このような硝酸性窒素や亜硝酸性窒素を含む生物処理水を沈殿槽等の固液分離槽で固液分離する際、沈殿槽の汚泥内部が無酸素状態になると、窒素ガスの気泡が発生し、発生した窒素ガスが汚泥に付着して汚泥が浮上するトラブルが発生する。沈殿槽に浮上した汚泥が沈殿槽外へ流出すると、浮上した汚泥に起因するSSを含む処理水が沈殿槽から排出されるため、浮遊物質(SS)や化学的酸素消費量(COD)などの放流基準値を満足できなくなる場合がある。
【0005】
汚泥の浮上を抑制する方法としては、生物処理槽に硝化抑制剤を添加し、脱窒素の原因となる硝化を抑制する方法がある。例えば、特開平5-337489号公報(特許文献1)は、沈殿槽を有する活性汚泥処理装置にチオ尿素又はアリルチオ尿素等の薬剤を添加することにより窒素化合物の硝化反応を抑制し、沈殿槽での硝化脱窒素による活性汚泥の浮上を防止する方法が記載されている。その他にも、汚泥の浮上を抑制する方法には、硝化で生成した硝酸性窒素、亜硝酸性窒素をメタノールなどの水素供与体を添加して脱窒素する方法や、曝気風量やSRTの調整等の運転管理によって硝化を抑制する方法等がある。例えば、特開2000-334492号公報(特許文献2)には、炭素数が6以上の直鎖状飽和モノカルボン酸を担持体に担持させた脱窒素促進剤を使用することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平5-337489号公報
特開2000-334492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されるようなチオ尿素やアリルチオ尿素等の薬剤を添加して硝化を抑制する方法では、添加した硝化抑制剤が活性汚泥で分解されるため、硝化抑制効果が長続きしないことがある。一定の硝化抑制効果を維持するためには、薬剤を継続的に添加することが必要であるが、薬剤管理の煩雑性及び薬剤費の増大が問題となる。
【0008】
特許文献2に記載されるような、袋状に加工した不織布内に脱窒素促進剤を有する粒状物を収容した脱窒素促進剤は、直径2mm程度の粒状物が使用されているが、このような粒状物の粒子径が小さい脱窒素促進剤を使用すると、粒状物に対する通水が十分に行われずに一部の粒状物のみが被処理水と接触する偏流が生じる場合、或いは、活性汚泥等で粒状物間での閉塞が生じる場合がある。粒状物の粒子径が大きい場合には、その分、表面積が小さくなることから、脱窒素性能が低下し、十分な汚泥浮上抑制効果が得られない場合がある。
【0009】
上記課題に鑑み、本発明は、有機性排水の生物処理過程で生じ得る処理槽内の汚泥の浮上を簡易な構成で効率良く抑制可能な汚泥浮上防止剤、有機性排水の処理方法及び有機性排水の処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、繊維状の材料、即ち、再生繊維を一定形状に成形した繊維成型体で構成される汚泥浮上防止剤を利用することが有用であるとの知見を得た。
(【0011】以降は省略されています)

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