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公開番号2025117223
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-12
出願番号2024011956
出願日2024-01-30
発明の名称鉄源の溶解精錬方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C21C 5/52 20060101AFI20250804BHJP(鉄冶金)
要約【課題】電気炉を用いた鉄源の溶解精錬において、精錬後に得られる溶鉄の窒素濃度を低減可能な技術を開示する。
【解決手段】本開示の鉄源の溶解精錬方法は、電気炉内に鉄源を供給し、鉄源を溶解するとともに、鉄源の精錬を行う工程、を含む。ここで、前記鉄源として、1種以上の高炭素鉄源と、1種以上の低炭素鉄源とが供給される。前記高炭素鉄源のCの含有量は、0.5質量%以上であり、前記低炭素鉄源のCの含有量は、0.5質量%未満である。本開示の方法においては、0<(WA1-WA2)/WT(WA1:前記工程の前半に供給される前記高炭素鉄源の重量(t)、前記工程の前半:前記鉄源の総重量(t)の50%が供給されるまで、WA2:前記工程の後半に供給される前記高炭素鉄源の重量(t)、WT:前記工程において供給される前記鉄源の総重量(t))なる関係を満たすように前記鉄源が供給される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
電気炉を用いた鉄源の溶解精錬方法であって、
前記電気炉内に前記鉄源を供給し、前記鉄源を溶解するとともに、前記鉄源の精錬を行う工程、を含み、
前記鉄源として、1種以上の高炭素鉄源と、1種以上の低炭素鉄源とが供給され、
前記高炭素鉄源のCの含有量が、0.5質量%以上であり、
前記低炭素鉄源のCの含有量が、0.5質量%未満であり、かつ
以下の関係(1):
0<(W
A1
-W
A2
)/W

…(1)

A1
:前記工程の前半に供給される前記高炭素鉄源の重量(t)
前記工程の前半:前記鉄源の総重量(t)の50%が供給されるまで

A2
:前記工程の後半に供給される前記高炭素鉄源の重量(t)


:前記工程において供給される前記鉄源の総重量(t)
を満たすように前記鉄源が供給される、
鉄源の溶解精錬方法。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の鉄源の溶解精錬方法であって、
以下の関係(1-1):
0.05≦(W
A1
-W
A2
)/W

…(1-1)
を満たすように前記鉄源が供給される、
鉄源の溶解精錬方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の鉄源の溶解精錬方法であって、
以下の関係(2):
0.05≦(W
A1
+W
A2
)/W

≦0.95 …(2)
を満たすように前記鉄源が供給される、
鉄源の溶解精錬方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は鉄源の溶解精錬方法を開示する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
電気炉を用いた鉄源の溶解精錬方法が知られている。例えば、特許文献1には、電気炉を用いて鉄源を溶解するにあたり、組成に応じて鉄源を分別しておき、溶解途中の成分実績を要求品位と比べながら、当該鉄源を電気炉に装入する技術が開示されている。また、特許文献2には、電気炉において、SiO

及びAl



を合計で3.0質量%以上、炭素を1.0質量%以上含有する固体還元鉄を溶融させて、溶鋼を製造する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許第4564388号明細書
特開2021-080540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気炉を用いた鉄源の溶解精錬よって得られる溶鉄は、転炉を用いた鉄源の溶解精錬によって得られる溶鉄よりも、高い窒素濃度を有する。これは、鉄源に含まれる窒素の少なくとも一部が脱窒されずに溶鉄中に持ち込まれるほか、オープンアーク等によって雰囲気からの吸窒が生じ易いためである。この点、従来技術においては、電気炉を用いた鉄源の溶解精錬において、精錬後の溶鉄中の窒素濃度を低減することに関して、改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願は、上記課題を解決するための手段として、以下の複数の態様を開示する。
<態様1>
電気炉を用いた鉄源の溶解精錬方法であって、
前記電気炉内に前記鉄源を供給し、前記鉄源を溶解するとともに、前記鉄源の精錬を行う工程、を含み、
前記鉄源として、1種以上の高炭素鉄源と、1種以上の低炭素鉄源とが供給され、
前記高炭素鉄源のCの含有量が、0.5質量%以上であり、
前記低炭素鉄源のCの含有量が、0.5質量%未満であり、かつ
以下の関係(1):
0<(W
A1
-W
A2
)/W

…(1)

A1
:前記工程の前半に供給される前記高炭素鉄源の重量(t)
前記工程の前半:前記鉄源の総重量(t)の50%が供給されるまで

A2
:前記工程の後半に供給される前記高炭素鉄源の重量(t)


:前記工程において供給される前記鉄源の総重量(t)
を満たすように前記鉄源が供給される、
鉄源の溶解精錬方法。
<態様2>
態様1の鉄源の溶解精錬方法であって、
以下の関係(1-1):
0.05≦(W
A1
-W
A2
)/W

…(1-1)
を満たすように前記鉄源が供給される、
鉄源の溶解精錬方法。
<態様3>
態様1又は2の鉄源の溶解精錬方法であって、
以下の関係(2):
0.05≦(W
A1
+W
A2
)/W

≦0.95 …(2)
を満たすように前記鉄源が供給される、
鉄源の溶解精錬方法。
【発明の効果】
【0006】
本開示の鉄源の溶解精錬方法によれば、精錬後に窒素濃度の低い溶鉄が得られ易い。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本開示の鉄源の溶解精錬方法の一実施形態について説明する。ただし、本開示の鉄源の溶解精錬方法は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0008】
一実施形態に係る電気炉を用いた鉄源の溶解精錬方法は、前記電気炉内に前記鉄源を供給し、前記鉄源を溶解するとともに、前記鉄源の精錬を行う工程(以下、「精錬工程」という場合がある。)を含む。一実施形態に係る鉄源の溶解精錬方法においては、前記鉄源として、1種以上の高炭素鉄源と、1種以上の低炭素鉄源とが供給される。前記高炭素鉄源のCの含有量は、0.5質量%以上である。前記低炭素鉄源のCの含有量は、0.5質量%未満である。また、一実施形態に係る鉄源の溶解精錬方法においては、以下の関係(1):
0<(W
A1
-W
A2
)/W

…(1)

A1
:前記工程の前半に供給される前記高炭素鉄源の重量(t)
前記工程の前半:前記鉄源の総重量(t)の50%が供給されるまで

A2
:前記工程の後半に供給される前記高炭素鉄源の重量(t)


:前記工程において供給される前記鉄源の総重量(t)
を満たすように前記鉄源が供給される。
【0009】
1.鉄源
一実施形態に係る鉄源の溶解精錬方法においては、電気炉内に鉄源を供給し、前記鉄源を溶解するとともに、前記鉄源の精錬を行う。具体的には、電気炉内に鉄源を供給するとともに、電気炉内にアークを発生させて当該鉄源を溶解し、かつ、溶解した当該鉄源に対してガスを吹き込む等して鉄源の精錬を行う。一実施形態に係る鉄源の溶解精錬方法においては、鉄源として、1種以上の高炭素鉄源と、1種以上の低炭素鉄源とが供給される。
【0010】
1.1 高炭素鉄源
高炭素鉄源は、後述するように、電気炉内の溶鉄量が少ない精錬工程の前半において、溶鉄の炭素濃度を一時的に高め、相互作用によってNの熱力学的な活量を高め、アーク等による吸窒反応の駆動力を低減する機能を有する。高炭素鉄源のCの含有量が0.5質量%以上であることで、このような効果が発揮され易い。高炭素鉄源のCの含有量は、0.5質量%以上7.0質量%以下、0.5質量%以上6.5質量%以下、0.5質量%以上6.0質量%以下、0.5質量%以上5.5質量%以下、又は、0.5質量%以上5.0質量%以下であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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