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公開番号2025117235
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-12
出願番号2024011973
出願日2024-01-30
発明の名称筆記具用水性インキ組成物およびそれを収容してなる筆記具
出願人株式会社パイロットコーポレーション
代理人
主分類C09D 11/16 20140101AFI20250804BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】筆跡の乾燥性とインキ吐出安定性が高度に両立され、乾燥性に優れる筆跡を形成可能であると共に、明瞭な筆跡を形成できる筆記具用水性インキ組成物と、このインキ組成物を収容した筆記具を提供する。
【解決手段】前端のペンポイントから後方に延びたスリットを有するペン先を備えてなる筆記具に収容される水性インキ組成物であって、着色剤と、特定のポリオキシエチレンアリールエーテルと、特定のリン酸エステルと、水とを含んでなる、筆記具用水性インキ組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
前端のペンポイントから後方に延びたスリットを有するペン先を備えてなる筆記具に収容される水性インキ組成物であって、着色剤と、ポリオキシエチレンアリールエーテルと、リン酸エステルと、水とを含んでなり、前記ポリオキシエチレンアリールエーテルは下記一般式(I-1)又は(I-2)で示される化合物から選ばれる一種以上であり、前記リン酸エステルは下記一般式(II)で示される化合物である、筆記具用水性インキ組成物。
TIFF
2025117235000009.tif
75
170
(式中、
n1は0又は1であり、
n2及びn3は、それぞれ独立して、1~50の数であり、
n1が1である場合、R
11
は二価の炭化水素基であり、

12
、R
13
、R
14
、及びR
15
は、それぞれ独立して、水素原子又はC

~C

のアルキル基である。)
TIFF
2025117235000010.tif
23
170
(式中、

21
はC
10
~C
20
の脂肪族炭化水素基であり、
lは5以上の数、且つ、mは0以上の数であり、
nは1又は2である。)
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記ポリオキシエチレンアリールエーテルが、下記一般式(I-3)又は(I-4)で示される化合物から選ばれる一種以上である、請求項1記載のインキ組成物。
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2025117235000011.tif
69
170
(式中、
n4及びn5は、それぞれ独立して、1~50の数である。)
【請求項3】
前記ポリオキシエチレンアリールエーテルが10~17のHLB値を有する、請求項1又は2記載のインキ組成物。
【請求項4】
前記インキ組成物の総質量に対する、前記ポリオキシエチレンアリールエーテルの含有率(P

)と、前記リン酸エステルの含有率(P

)が、下記式(1)を満たしてなる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインキ組成物。
3≦P

/P

≦80 (1)
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のインキ組成物を収容してなる、筆記具。
【請求項6】
ペン先の一部又は全部が、金メッキされたステンレス、又は金合金からなる、請求項5記載の筆記具。
【請求項7】
インキ供給機構として、一時的にインキを貯留する櫛溝とインキ流通路と空気通路とを有するペン芯を備えてなる、請求項5又は6記載の筆記具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、筆記具用水性インキ組成物およびそれを収容してなる筆記具に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、水を主溶媒としたインキ(水性インキ)が知られ、低臭気で安全性が高いことから盛んに利用されている。水性インキは、揮発性の有機溶剤を主溶媒としたインキ(油性インキ)と比較して紙面に速やかに浸透し難いことから筆跡の乾燥性に劣ることがあり、筆記直後の未乾燥の筆跡に触れると筆跡周辺の紙面や手指等を汚してしまうことが多かった。そのため、水性インキの分野においては、筆跡の乾燥性を向上させる検討が行われている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、特定の多価アルコールおよびグリコールエーテル類から選ばれる有機溶剤を含有した水性インキが開示されている。このインキは特定の有機溶剤によって紙面に対する濡れ性が高められてインキの紙面浸透性が良好とされたインキであり、乾燥性に優れる筆跡を形成することができるとされている。しかしながら、このインキはビヒクルとともに着色剤が紙面に浸透しやすく、筆跡の裏抜けが生じることがあった。
【0003】
このような課題を解決するために本出願人は、特定のポリオキシエチレンアリールエーテルを含有した、旧JIS P3201に準拠した筆記用紙Aに対して特定の接触角を有する水性インキ組成物を開示している(例えば、特許文献2参照)。このインキ組成物は、乾燥性に優れる筆跡を形成可能でありつつ、裏抜けが抑えられた鮮明な筆跡を形成できるものであるが、このインキ組成物を適用する筆記具によっては、筆跡の乾燥性に優れる反面、インキの吐出安定性が不十分であることがあり、筆跡の乾燥性とインキ吐出安定性を高度に両立させることに改善の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-193688号公報
国際公開第2023/095614号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前述のような背景技術に基づいてなされたものであり、筆跡の乾燥性とインキ吐出安定性を高度に両立させることができる筆記具用水性インキ組成物と、このインキ組成物を収容した筆記具を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前端のペンポイントから後方に延びたスリットを有するペン先を備えてなる筆記具に収容される水性インキ組成物であって、着色剤と、ポリオキシエチレンアリールエーテルと、リン酸エステルと、水とを含んでなり、前記ポリオキシエチレンアリールエーテルは下記一般式(I-1)又は(I-2)で示される化合物から選ばれる一種以上であり、前記リン酸エステルは下記一般式(II)で示される化合物である、筆記具用水性インキ組成物を要件とする。
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2025117235000001.tif
75
170
(式中、
n1は0又は1であり、
n2及びn3は、それぞれ独立して、1~50の数であり、
n1が1である場合、R
11
は二価の炭化水素基であり、

12
、R
13
、R
14
、及びR
15
は、それぞれ独立して、水素原子又はC

~C

のアルキル基である。)
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2025117235000002.tif
23
170
(式中、

21
はC
10
~C
20
の脂肪族炭化水素基であり、
lは5以上の数、且つ、mは0以上の数であり、
nは1又は2である。)
また、前記ポリオキシエチレンアリールエーテルが、下記一般式(I-3)又は(I-4)で示される化合物から選ばれる一種以上であることを要件とする。
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2025117235000003.tif
69
170
(式中、
n4及びn5は、それぞれ独立して、1~50の数である。)
また、前記ポリオキシエチレンアリールエーテルが10~17のHLB値を有すること、前記インキ組成物の総質量に対する、前記ポリオキシエチレンアリールエーテルの含有率(P

)と、前記リン酸エステルの含有率(P

)が、下記式(1)を満たしてなることを要件とする。
3≦P

/P

≦80 (1)
さらには、前記インキ組成物を収容してなる筆記具を要件とする。
また、ペン先の一部又は全部が、金メッキされたステンレス、又は金合金からなること、インキ供給機構として、一時的にインキを貯留する櫛溝とインキ流通路と空気通路とを有するペン芯を備えてなることを要件とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、筆跡の乾燥性とインキ吐出安定性が高度に両立され、乾燥性に優れる筆跡を形成可能であると共に、明瞭な筆跡を形成できる筆記具用水性インキ組成物と、このインキ組成物を収容した筆記具を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明による筆記具用水性インキ組成物(以下、「インキ組成物」または「インキ」と表すことがある)は、着色剤と、ポリオキシエチレンアリールエーテルと、リン酸エステルと、水とを含んでなる。
以下に、本発明によるインキ組成物を構成する各成分について説明する。
【0009】
本発明によるインキ組成物は、着色剤を含有する。
着色剤としては、水性媒体に溶解もしくは分散可能な染料、顔料、および樹脂粒子がすべて使用可能である。すなわち着色剤は、染料、顔料、および樹脂粒子からなる群から選ばれるいずれか一種以上を含んでもよい。
【0010】
染料としては、例えば、酸性染料、塩基性染料、直接染料、反応染料、バット染料、硫化染料、合金染料、カチオン染料、分散染料等が挙げられる。
顔料としては、例えば、無機顔料、有機顔料、光輝性顔料、蛍光顔料、蓄光顔料等が挙げられる。さらには、予め界面活性剤および樹脂の少なくとも一方を用いて顔料を微細に安定的に水性媒体中に分散させた、水分散顔料を用いることもできる。
(【0011】以降は省略されています)

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