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公開番号2025118060
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024013145
出願日2024-01-31
発明の名称屋根構造の施工方法
出願人積水ハウス株式会社,株式会社カナメ
代理人弁理士法人三協国際特許事務所
主分類E04D 3/30 20060101AFI20250805BHJP(建築物)
要約【課題】瓦本体部の軒棟方向の長さの調整を可能としながら浸水を確実に防止することができる屋根構造の施工方法を提供する。
【解決手段】軒棟方向D1に沿って並んだ状態で屋根下地4上に設けられた複数の瓦材10を有する屋根構造の施工方法であって、複数の瓦材10のうちの一つを軒側端部14bを含む軒側部分12Aと棟側端部14cを含む棟側部分12Bとに切断し、これら2つの部分12A、12Bを重ねた状態で結合して短縮瓦材12を形成し、短縮瓦材12と複数の瓦材10のうちの別の一つである第2瓦材のうちの軒側に配置される軒側瓦材の棟側端部14cに対し、棟側に配置される棟側瓦材の軒側端部14bが上から重なる状態で、これらの瓦材を屋根下地4上に配置し、短縮瓦材12の形成時には、軒側部分12Aおよび棟側部分12Bの重複部分における隙間を閉じるように接着する一対の接着部12Qを軒棟方向D1において互いに離間して形成する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
屋根下地と、軒と棟とを結ぶ軒棟方向に沿って並んだ状態で前記屋根下地上に設けられた複数の瓦材であって、各瓦材が瓦本体部と前記瓦本体部の軒側に位置する軒側端部と前記瓦本体部の棟側に位置する棟側端部とを有する、前記複数の瓦材と、を有する屋根構造の施工方法であって、
前記複数の瓦材のうちの一つである第1瓦材を準備し、
前記軒側端部を含む軒側部分と、前記棟側端部を含む棟側部分と、に分かれるように前記第1瓦材の前記瓦本体部を切断し、
前記軒側部分の棟に向けて配置される部分と、前記棟側部分の軒に向けて配置される部分と、を重ねた状態で前記軒側部分と前記棟側部分とを結合して短縮瓦材を形成し、
前記複数の瓦材のうちの一つである第2瓦材を準備し、
前記短縮瓦材及び前記第2瓦材のうちの軒側に配置される軒側瓦材の前記棟側端部に対し、前記短縮瓦材及び前記第2瓦材のうちの棟側に配置される棟側瓦材の前記軒側端部が上から重なる状態で、前記短縮瓦材及び前記第2瓦材を前記屋根下地上に配置し、
前記短縮瓦材を形成する場合には、前記軒側部分及び前記棟側部分の互いに重なる重複部分における前記軒側部分と前記棟側部分との間の隙間を閉じるように前記軒側部分と前記棟側部分とを接着する一対の接着部を前記軒棟方向において互いに離間して形成する、屋根構造の施工方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記短縮瓦材を形成する場合には、前記軒側部分が上で、かつ、前記棟側部分が下に配置されるように前記軒側部分と前記棟側部分とを重ねた状態で、前記一対の接着部を前記軒側部分の下面に形成する、請求項1に記載の屋根構造の施工方法。
【請求項3】
前記各瓦材の前記棟側端部は、前記瓦本体部から前記瓦本体部に沿って棟側に延びる基部と、前記基部から上向きに立ち上がる立上り部と、前記基部を上から覆うように前記立上り部の上端部から軒側に延びる被覆部と、を有し、
前記短縮瓦材を形成する場合には、前記軒側部分の棟を向く端末が前記基部と前記被覆部との間に配置されるように前記軒側部分と前記棟側部分とを結合する、請求項2に記載の屋根構造の施工方法。
【請求項4】
前記瓦本体部を切断する場合、前記軒側部分が前記棟側部分よりも前記軒棟方向に長くなるように前記瓦本体部を切断し、
前記短縮瓦材を形成する場合、前記軒側部分の棟側の端部を前記棟側部分の立上り部に当接させることにより前記軒側部分を前記棟側部分に位置決めした状態で、前記軒側部分と前記棟側部分とを結合する、請求項3に記載の屋根構造の施工方法。
【請求項5】
前記短縮瓦材を形成する場合、前記一対の接着部として、前記軒側部分の棟を向く端末の下面と前記棟側部分の基部の上面との間に接着層を設けるとともに、前記棟側部分の軒を向く端末の下面から前記軒側部分の下面とに亘って接着テープを設ける、請求項3または請求項4に記載の屋根構造の施工方法。
【請求項6】
前記各瓦材は、前記瓦本体部における前記軒棟方向と直交する横方向における一方の端部から前記瓦本体部の上面に沿うように前記横方向の他方側に延びる第1係合部と、前記瓦本体部における前記横方向の他方の端部から前記瓦本体部の下面に沿うように前記横方向の一方側に延びる第2係合部と、を有し、
前記瓦本体部を切断する場合、前記第1係合部及び前記第2係合部をそれぞれ前記軒側部分に属する軒側片と前記棟側部分に属する棟側片とに分断し、
前記屋根構造の施工方法は、前記瓦本体部を切断した後、前記短縮瓦材を形成する前に、前記第1係合部の軒側片又は棟側片、及び、前記第2係合部の軒側片又は棟側片を前記瓦本体部から分断する、請求項1~4の何れか1項に記載の屋根構造の施工方法。
【請求項7】
前記各瓦材は、前記瓦本体部における前記軒棟方向と直交する横方向における一方の端部から前記瓦本体部の上面に沿うように前記横方向の他方側に延びる第1係合部と、前記瓦本体部における前記横方向の他方の端部から前記瓦本体部の下面に沿うように前記横方向の一方側に延びる第2係合部と、を有し、
前記瓦本体部を切断する場合、前記軒側部分と前記棟側部分との前記軒棟方向の長さが異なるように前記瓦本体部を切断するとともに、前記第1係合部及び前記第2係合部をそれぞれ前記軒側部分に属する軒側片と前記棟側部分に属する棟側片とに分断し、
前記屋根構造の施工方法は、前記瓦本体部を切断した後、前記短縮瓦材を形成する前に、前記第1係合部の軒側片および棟側片のうちの短い方、および、前記第2係合部の軒側片および棟側片のうちの短い方を前記瓦本体部から分断する、請求項1~3の何れか1項に記載の屋根構造の施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、屋根構造の施工方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、屋根下地と、軒と棟とを結ぶ軒棟方向に沿って並んだ状態で屋根下地上に設けられた複数の瓦材と、を有する屋根構造が知られている。この屋根構造において、各瓦材は、瓦本体部と、瓦本体部の軒側に位置する軒側端部と、瓦本体部の棟側に位置する棟側端部と、を有している。また、軒棟方向に互いに隣接する2つの瓦材のうち棟側に位置する棟側瓦材の軒側端部は、前記2枚の瓦材のうち軒側に位置する軒側瓦材の棟側端部に上から重なるように配置されている。
【0003】
前記屋根構造において、各瓦材の軒側端部及び棟側端部は、他の瓦材との配置のために機能する部分であるため、各瓦材について共通の軒側端部及び棟側端部が必要となる。一方、各瓦材の瓦本体部に対しては、屋根構造の仕様に応じて異なる軒棟方向の長さ(働き長さ)が要求される場合がある。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1に記載のように、既存の金属瓦の働き寸法(軒棟方向における長さ寸法)を調整することができる屋根の施工方法が知られている。
【0005】
具体的に、特許文献1に記載の施工方法では、既存の金属瓦の瓦本体部を軒側端部側と棟側端部側とに分断し、軒側端部側の分断端部と棟側端部側の分断端部とを互いに重ね合わせ、これら分断端部同士を接着する。これにより既存の金属瓦の働き寸法よりも短い働き寸法を有する金属瓦を作成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-2617号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1には、軒側端部側の分断端部と棟側端部側の分断端部との接着をどのように行うかについて具体的には記載されていない。そのため、接着方法によっては、軒側端部側の分断端部と棟側端部側の分断端部との間を通じて屋根下地材に浸水が生じるおそれがある。
【0008】
本発明の目的は、瓦本体部の軒棟方向の長さの調整を可能としながら浸水を確実に防止することができる屋根構造の施工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、第一の発明は、屋根下地と、軒と棟とを結ぶ軒棟方向に沿って並んだ状態で前記屋根下地上に設けられた複数の瓦材であって、各瓦材が瓦本体部と前記瓦本体部の軒側に位置する軒側端部と前記瓦本体部の棟側に位置する棟側端部とを有する、前記複数の瓦材と、を有する屋根構造の施工方法であって、前記複数の瓦材のうちの一つである第1瓦材を準備し、前記軒側端部を含む軒側部分と、前記棟側端部を含む棟側部分と、に分かれるように前記第1瓦材の前記瓦本体部を切断し、前記軒側部分の棟に向けて配置される部分と、前記棟側部分の軒に向けて配置される部分と、を重ねた状態で前記軒側部分と前記棟側部分とを結合して短縮瓦材を形成し、前記複数の瓦材のうちの一つである第2瓦材を準備し、前記短縮瓦材及び前記第2瓦材のうちの軒側に配置される軒側瓦材の前記棟側端部に対し、前記短縮瓦材及び前記第2瓦材のうちの棟側に配置される棟側瓦材の前記軒側端部が上から重なる状態で、前記短縮瓦材及び前記第2瓦材を前記屋根下地上に配置し、前記短縮瓦材を形成する場合には、前記軒側部分及び前記棟側部分の互いに重なる重複部分における前記軒側部分と前記棟側部分との間の隙間を閉じるように前記軒側部分と前記棟側部分とを接着する一対の接着部を前記軒棟方向において互いに離間して形成する、屋根構造の施工方法である。
【0010】
第一の発明に係る屋根構造の施工方法によれば、一対の接着部が軒棟方向に互いに離間して形成されているため、仮に一対の接着部のうち棟側に位置する一つ目の接着部に水の浸入を許容する微細な孔が形成されていても、当該一つ目の接着部の軒側に位置する空間において減圧されて二つ目の接着部において水の更なる浸入を防止することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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