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公開番号
2025122468
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-21
出願番号
2024017983
出願日
2024-02-08
発明の名称
合金特性予測補助方法、合金特性予測補助装置、合金特性予測補助プログラム
出願人
大同特殊鋼株式会社
代理人
弁理士法人上野特許事務所
主分類
G06N
99/00 20190101AFI20250814BHJP(計算;計数)
要約
【課題】合金の成分組成や製造条件にかかる説明変数と合金の特性とを対応付けた基礎データより作成され、それらの説明変数の値から特性を予測する予測モデルに対して、信頼性を評価するに際し、各説明変数のスケールおよび重要度を加味したうえで、基礎データ点の分布を評価することができる方法、装置、プログラムを提供する。
【解決手段】説明変数の値と、予測モデルで予測される目的変数Yの値とを対応付けた計算用データ点の群を準備する工程と、説明変数のうち1種を着目変数aとして、a軸に沿って隣接する計算用データ点の間の傾きの絶対値を計算したうえで、それらの平均値μ(|ΔY/Δa|)を取得する工程と、基礎データ点のそれぞれについて、着目変数aの値に上記平均値を乗じてx
a
を計算し、着目変数aの値をx
a
に置換する工程とを、各説明変数を着目変数として順次実施する補正処理によって、ベクトル空間での基礎データ点の分布を補正する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
合金の成分組成および製造条件の少なくとも一方に関する複数種の説明変数と、合金の特性に関する目的変数とを対応付けたデータ点である基礎データ点の群に基づいて得られる、前記複数種の説明変数から前記目的変数を予測する予測モデルに対して、
前記複数種の説明変数を表示したベクトル空間における前記基礎データ点の分布に基づいて、前記予測モデルの信頼性を評価するに際し、
前記複数種の説明変数のうち着目する1種を着目変数aとし、前記予測モデルで予測した目的変数をYとして、
前記説明変数の値と、前記説明変数から前記予測モデルで予測される目的変数Yの値とを対応付けた計算用データ点の群を準備する、計算用データ準備工程と、
前記計算用データ点の前記目的変数Yを前記着目変数aに対して表示した分布において、a軸に沿って隣接する前記計算用データ点の間の傾きの絶対値である区間傾斜量|ΔY/Δa|を、前記計算用データ点における前記着目変数aの変化の全区間に対して計算したうえで、それら区間傾斜量の平均値である平均傾斜量μ(|ΔY/Δa|)を取得する、傾斜評価工程と、
前記基礎データ点のそれぞれについて、前記着目変数aの値に前記平均傾斜量μ(|ΔY/Δa|)を乗じてx
a
を計算し、前記ベクトル空間において、前記着目変数aの値をx
a
に置換する置換工程とを、
前記複数種の説明変数のそれぞれを前記着目変数aとして順次実施する補正処理によって、
前記ベクトル空間における前記基礎データ点の分布を補正する、合金特性予測補助方法。
続きを表示(約 2,000 文字)
【請求項2】
前記複数種の説明変数のそれぞれを任意の値に設定した予測条件と、前記予測条件を前記予測モデルに入力し、出力として得られる目的変数の値とを対応づけたデータ点として、予測点を得る予測工程を実施し、
前記予測点を前記基礎データ点とともに前記ベクトル空間に表示し、
前記予測点に対しても、前記基礎データ点と同様に、前記補正処理を施す、請求項1に記載の合金特性予測補助方法。
【請求項3】
前記計算用データ点の群の中に前記着目変数aの値が同一である複数の点が存在する場合に、それら複数の点における目的変数Yの値を平均したうえで、前記傾斜評価工程において、前記区間傾斜量|ΔY/Δa|を計算する、請求項1に記載の合金特性予測補助方法。
【請求項4】
前記複数種の説明変数のうち前記着目変数aを除いたものを非着目変数とし、
前記基礎データ点の少なくとも一部に対応する前記着目変数aの値と、前記基礎データ点に対応する前記着目変数aの値を補間した補間値と、の少なくとも一方を含む、複数の値よりなる群を、第一条件群とし、
前記非着目変数がとる値の組の群であって、前記基礎データ点の少なくとも一部に対応する各非着目変数の値の組と、各非着目変数について前記基礎データ点に対応する値を補間した補間値の組と、の少なくとも一方を含む群を、第二条件群として、
前記計算用データ準備工程において、前記第一条件群と前記第二条件群を組み合わせて生成される前記説明変数の組に対して、前記計算用データ点を得ることで、
前記基礎データ点の分布に基づいて、前記計算用データ点の群を準備する、請求項3に記載の合金特性予測補助方法。
【請求項5】
前記第二条件群は、前記非着目変数の値の組を複数含み、
前記計算用データ準備工程において、前記第一条件群に含まれる前記着目変数aの値と、前記第二条件群に含まれる前記非着目変数の値の組との全組み合わせに対して、前記計算用データ点を準備する、請求項4に記載の合金特性予測補助方法。
【請求項6】
前記計算用データ準備工程において、
前記基礎データ点から前記着目変数aの値が異なる2点を抽出点として抽出し、それら2つの抽出点の間で前記着目変数aの値を等間隔に分割する点の群と、
前記2つの抽出点の前記着目変数aの値と、
の集合を、前記第一条件群とする、請求項4に記載の合金特性予測補助方法。
【請求項7】
前記基礎データ点のうち、前記着目変数aが最大値および最小値をとる点を、前記2つの抽出点とする、請求項6に記載の合金特性予測補助方法。
【請求項8】
前記計算用データ準備工程において、
前記基礎データ点に対応する前記非着目変数の値の組を全て、重複を除いて抽出したものを、前記第二条件群とする、請求項4に記載の合金特性予測補助方法。
【請求項9】
前記複数種の説明変数のそれぞれを任意の値に設定した予測条件と、前記予測条件を前記予測モデルに入力し、出力として得られる目的変数の値とを対応づけたデータ点として、予測点を得る予測工程を実施し、
前記予測点を前記基礎データ点とともに前記ベクトル空間に表示し、
前記予測点に対しても、前記基礎データ点と同様に、前記補正処理を施す、請求項4から請求項8のいずれか1項に記載の合金特性予測補助方法。
ここで、前記補正処理においては、前記基礎データ点および前記予測点のうち、前記基礎データ点のみの分布に基づいて、前記計算用データ準備工程における前記計算用データ点の群の準備、および前記傾斜評価工程における前記平均傾斜量μ(|ΔY/Δa|)の取得を実施したうえで、前記置換工程において、前記基礎データ点および前記予測点のそれぞれについて、前記着目変数aの値に、その取得された平均傾斜量μ(|ΔY/Δa|)を乗じてx
a
を計算し、前記着目変数aの値をx
a
に置換する。
【請求項10】
前記複数種の説明変数のそれぞれを任意の値に設定した予測条件と、前記予測条件を前記予測モデルに入力し、出力として得られる目的変数の値とを対応づけたデータ点として、予測点を得る予測工程を実施し、
前記予測点を前記基礎データ点とともに前記ベクトル空間に表示し、
前記予測点に対しても、前記基礎データ点と同様に、前記補正処理を施す、請求項4から請求項8のいずれか1項に記載の合金特性予測補助方法。
ここで、前記補正処理において、前記計算用データ準備工程、前記傾斜評価工程、前記置換工程のそれぞれを、「基礎データ点」を「基礎データ点および予測点」に読み替えて実施する。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、合金特性予測補助方法、合金特性予測補助装置、合金特性予測補助プログラムに関し、さらに詳しくは、合金の成分組成や製造条件から合金の特性を予測する予測モデルに対する信頼性の評価を補助するための方法、またその方法を実行することができるプログラムおよび装置に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
鉄鋼をはじめとする合金においては、合金の成分組成や、熱処理にかかる条件等の製造条件が、合金が備える特性に大きく影響する。合金の開発過程においては、所望の特性を有する合金を得られるように、成分組成や製造条件の検討が行われる。その検討に際しては、多様な成分組成や製造条件で合金を試作する工程や、その試作の結果に、適宜、開発者の知見、また経験や勘を合わせて、実際に適用すべき成分組成や製造条件を決定する工程が実施される。しかし、合金の特性には、成分組成や製造条件にかかる複数の要因が複雑に影響する場合も多く、そのような場合には、試作すべき合金の種類が多くなったり、試作と検討のサイクルの多数回の繰り返しや、過度の試行錯誤が必要になったりと、開発に多くの時間と労力、費用を要することになる。
【0003】
そこで、合金の開発に要する時間や労力、費用を削減する観点から、合金の成分組成や製造条件と、得られる合金の特性とを対応付ける予測モデルを作成して、合金の開発に活用する試みがなされている。合金の成分組成や製造条件と特性との関係を示す既知のデータ(基礎データ)をもとに、予測モデルを作成しておけば、新しい成分組成や製造条件から、得られる合金の特性を予測することができる。基礎データからの予測モデルの作成は、重回帰分析等の数学的手法や、コンピュータシミュレーション、機械学習などを利用して行うことができる。近年は特に、機械学習を用いた予測モデルの作成が注目されている。機械学習を用いて作成した予測モデルを材料開発に利用する形態は、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-044459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
予測モデルを用いて、合金の成分組成や製造条件から、得られる合金の特性を予測するに際し、予測モデルの信頼性が問題となる。予測モデルの信頼性を評価するための指標の1つとして、ベクトル空間におけるデータ点の分布を参照することができる。つまり、成分組成や製造条件にかかる複数の説明変数(パラメータ)を表示したベクトル空間において、予測モデルを作成するのに用いられた基礎データ点が、十分な高密度で分布していないと、信頼性の高い予測モデルが得られにくい。また、ベクトル空間内の広い領域にわたって、基礎データ点が均一性高く分布することは稀であり、特定の領域に基礎データ点が偏って分布する場合も生じやすい。すると、基礎データ点の密度が高い領域においては、予測モデルが高い信頼性を示す一方、基礎データ点の密度が低い領域においては、予測モデルの信頼性が低くなってしまう。
【0006】
例として、図8に、説明変数X
1
(例えば鉄鋼における炭素濃度C)と説明変数X
2
(例えば鉄鋼の焼入れ温度TE)を説明変数として含む基礎データ点の分布を模式的に表示している。基礎データ点の密度が高い領域A2においては、予測モデルを高い信頼性をもって適用することができるが、基礎データ点の密度が低い領域A1においては、予測モデルの信頼性が低くなってしまう。このように、領域によって予測モデルの信頼性の程度が異なる場合には、例えば、予測モデルを用いて十分な信頼性で合金の特性を予測できる範囲(図8では領域A2など)を、モデル適用範囲として設定し、そのモデル適用範囲の中で、予測モデルを利用するように制限することが考えられる。また、予測モデルの信頼性を効果的に高めるための指針として、基礎データ点の密度が低い領域(図8では領域A1等、領域A2の外の領域)に、基礎データ点を補充することが有効となる。
【0007】
このように、予測モデルの信頼性を評価し、さらにその評価結果に基づいて、予測モデルの適用範囲を定めたり、信頼性を向上させたりするための基礎情報として、ベクトル空間における基礎データ点の分布状態を評価することが重要となる。しかし、基礎データ点の分布状態と、予測モデルの信頼性とを対応付けるにあたり、ベクトル空間における基礎データ点の分布を、単純に幾何的な分布として評価するとすれば、合金の成分組成や製造条件にかかる説明変数のスケール(説明変数が変化しうる数値範囲)、また説明変数の重要度(予測モデルによる予測結果に各説明変数が与える影響の程度)が、説明変数ごとに異なっていることを、予測モデルの信頼性の評価に、適切に取り込めない可能性がある。例えば、特開2021-025111号公報で、ばね用鋼の成分組成が、実際の試作に基づき、詳細に検討されているが、各実施例および比較例に示されるように、各添加元素の含有量は、変更されるとしても、その変更範囲はせいぜい数質量%であるのに対し、製造時の焼入れ温度や焼戻し温度は、段落0065に例示されているように、100℃以上のスケールにわたって変更される可能性がある。また、各実施例および比較例に示され、段落0085に説明されるように、各添加元素のうち、Si,C,Crの濃度、とりわけCの濃度は、ばね用鋼の強度に大きく影響するが、それ以外の添加元素の濃度は、ばね用鋼の強度にそれほど大きく影響しない。つまり、ばね用鋼の強度との関係で、Cの濃度は、変化のスケールは小さいものの、重要度は高いと言える。予測モデルの信頼性の評価においても、それら説明変数ごとのスケールや重要度の差異を取り込んで、評価を行うことが好ましい。
【0008】
このような状況に鑑みると、合金の成分組成や製造条件にかかる複数種の説明変数に基づいて、合金の特性を予測する予測モデルの信頼性を評価するに際し、各説明変数のスケールや重要度を加味しながら、予測モデルを与える基礎データ点の分布密度を評価できるようにすることが望まれる。そこで、本発明が解決しようとする課題は、合金の成分組成や製造条件にかかる説明変数と合金の特性とを対応付けた基礎データより作成され、それらの説明変数の値から合金の特性を予測する予測モデルに対して、信頼性を評価するに際し、各説明変数のスケールおよび重要度を加味したうえで、基礎データ点の分布を評価することができる、合金特性予測補助方法、合金特性予測補助装置、合金特性予測補助プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明にかかる合金特性予測補助方法、合金特性予測補助装置、合金特性予測補助プログラムは、以下の構成を有する。
【0010】
[1]合金の成分組成および製造条件の少なくとも一方に関する複数種の説明変数と、合金の特性に関する目的変数とを対応付けたデータ点である基礎データ点の群に基づいて得られる、前記複数種の説明変数から前記目的変数を予測する予測モデルに対して、
前記複数種の説明変数を表示したベクトル空間における前記基礎データ点の分布に基づいて、前記予測モデルの信頼性を評価するに際し、
前記複数種の説明変数のうち着目する1種を着目変数aとし、前記予測モデルで予測した目的変数をYとして、
前記説明変数の値と、前記説明変数から前記予測モデルで予測される目的変数Yの値とを対応付けた計算用データ点の群を準備する、計算用データ準備工程と、
前記計算用データ点の前記目的変数Yを前記着目変数aに対して表示した分布において、a軸に沿って隣接する前記計算用データ点の間の傾きの絶対値である区間傾斜量|ΔY/Δa|を、前記計算用データ点における前記着目変数aの変化の全区間に対して計算したうえで、それら区間傾斜量の平均値である平均傾斜量μ(|ΔY/Δa|)を取得する、傾斜評価工程と、
前記基礎データ点のそれぞれについて、前記着目変数aの値に前記平均傾斜量μ(|ΔY/Δa|)を乗じてx
a
を計算し、前記ベクトル空間において、前記着目変数aの値をx
a
に置換する置換工程とを、
前記複数種の説明変数のそれぞれを前記着目変数aとして順次実施する補正処理によって、
前記ベクトル空間における前記基礎データ点の分布を補正する。
(【0011】以降は省略されています)
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