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公開番号
2025127486
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-02
出願番号
2024024152
出願日
2024-02-21
発明の名称
涙液分泌促進作用をもつ乳酸菌
出願人
個人
,
個人
,
学校法人東京農業大学
,
アピ株式会社
代理人
弁理士法人お茶の水内外特許事務所
主分類
A61K
35/744 20150101AFI20250826BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】目の疲労感や不快感を軽減したり、ドライアイを治療又は予防するための組成物を提供すること。
【解決手段】フルクトフィリック乳酸菌を含む涙液分泌促進剤、またはそれを含む組成物を提供する。組成物は、好ましくは食品などとして経口的に摂食又は服用され、目のうるおいが低下することによる目の疲労感や不快感を軽減したり、ドライアイを治療又は予防することができる。また、涙液分泌促進剤は、好ましくは血漿中のインターロイキン10 (IL-10)の濃度を高めたり、脳由来神経栄養因子(BDNF)の発現量を高めることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
フルクトフィリック乳酸菌を含む、涙液分泌促進剤。
続きを表示(約 600 文字)
【請求項2】
前記フルクトフィリック乳酸菌は、フルクトフィリック乳酸菌の殺菌体である、請求項1に記載の涙液分泌促進剤。
【請求項3】
経口投与又は摂取用である、請求項1又は2に記載の涙液分泌促進剤。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の涙液分泌促進剤を含む、ドライアイを治療及び/又は予防するための組成物。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の涙液分泌促進剤を含む、目のうるおいを保つ、目のうるおいをサポートする、または、目の疲労感又は不快感を軽減するための組成物。
【請求項6】
食品用である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の涙液分泌促進剤を含む、シェーグレン症候群、ライリーデイ症候群、トラコーマ、または薬物による涙液分泌低下を、治療及び/又は予防するための組成物。
【請求項8】
脳由来神経栄養因子(BDNF)の発現量を高める、請求項1又は2に記載の涙液分泌促進剤。
【請求項9】
血漿中のインターロイキン10 (IL-10) の濃度を高める、請求項1又は2に記載の涙液分泌促進剤。
【請求項10】
乳酸菌を含み、血漿中のインターロイキン10 (IL-10) の濃度を高める涙液分泌促進剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、涙液分泌促進作用をもつ乳酸菌、より具体的には、フルクトフィリック乳酸菌などに関し、更に、それを含む涙液分泌促進剤に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
乳酸菌は、整腸作用などを有するため健康食品の成分として広く利用されている。また、乳酸菌は、整腸作用以外にも多様な機能を有することが知られており、乳糖消化補助、腸管病原菌抵抗性、大腸癌発癌抑制、小腸細菌過剰増殖抑制、免疫機能調節、抗アレルギー、血中脂質低下、降圧、尿路感染抑制、ヘリコバクター・ピロリ感染抑制、肝性脳疾患抑制等が知られている(非特許文献1)。
【0003】
乳酸菌は、エンテロコッカス (Enterococcus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus) 属、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、アルカリバクテリウム (Alkalibacterium)属、アトポバクター (Atopobacter) 属、カルノバクテリウム (Carnobacterium) 属、フルクトバチルス (Fructobacillus)属、ハロラクティバチルス (Halolactibacillus) 属、イソバキュラム (Isobaculum) 属、マリニラクティバチルス (Marinilactibacillus) 属、オルセネラ (Olsenella) 属、パララクトバチルス(Paralactobacillus) 属、ピリバクター (Pilibacter)属、ワイセラ (Weissella) 属、アビオトロフィア (Abiotrophia)属、ババリコッカス (Bavariicoccus) 属、グラニュリカテラ (Granulicatella) 属、メリソコッカス(Melissococcus) 属、ラクチシゲニウム (Lacticigenium)属、ラクトッコカス (Lactococcus) 属、ロイコノストック (Leuconostoc) 属、オエノコッカス (Oenococcus) 属、ペディオコッカス(Pediococcus) 属、テトラジェノコッカス (Tetragenococcus)属、トリココッカス (Trichococcus) 属、バゴコッカス (Vagococcus) 属、アピラクトバチルス (Apilactobacillus)属などがある(特許文献1など)。
【0004】
また、フルクトースを好む乳酸菌群としてフルクトフィリック乳酸菌が知られている(非特許文献2)。一般的に乳酸菌はグルコースを炭素源として最も好むことが知られているが、フルクトフィリック乳酸菌はグルコースを炭素源とした培地ではほとんど生育せず、フルクトースを炭素源とする培地で良好な生育を見せる。フルクトバチルス(Fructobacillus) 属の全ての菌種と、アピラクトバチルス(Apilactobacillus) 属に分類されるいくつかの菌種が、フルクトフィリック乳酸菌として知られている。
【0005】
一方、現代社会において、ディスプレイ画面の使用時間の増加、空調設備による空気の乾燥、コンタクトレンズの使用等により、眼の涙液分泌が減少するという症状が問題となっている。典型的には、目のうるおいが低下し、目の疲労感や不快感などの不都合が生じる。更に、「ドライアイ」と称される疾患が知られており、ドライアイは様々な要因により涙液機能の低下や角結膜上皮障害を伴う慢性疾患である。これに対して、ドライアイを治療又は予防するための、乳酸菌を含有する経口用組成物も提案されている(特許文献1、並びに非特許文献3及び4)。特に、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium) WB2000株の乳酸菌の生菌を経口投与すると、涙液量が増加する(ストレスにより減少した涙液量が回復する)と報告されている。
【0006】
ドライアイの発症メカニズムに関する研究も報告されている。例えば、活性酸素過剰発生マウスを用いて、細胞内由来活性酸素とドライアイの関連性について検証している(非特許文献5)。その検証において、ドキシサイクリンで活性酸素を急性発生させた活性酸素過剰発生マウスでは涙液分泌量が有意に減少しており、かつ涙腺中のIL-10などのサイトカイン発現量が上昇していることが示されている。また、脳由来神経栄養因子(BDNF)低発現モデルマウスを用いて、BDNFの脳における発現量とドライアイとの関連性について検証している(非特許文献6)。その検証のなかで、脳におけるBDNFの発現量を抑えたモデルでは涙液量が減少していることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
WO2016/032000
【非特許文献】
【0008】
Antonie vanLeeuwenhoek, Vol. 76, 293-315 (1999) Bringing a probiotic-containing functional food to the market: microbiological, product, regulatory and labeling issues
Applied and Environmental Microbiology, Vol. 84, Issue 19, e01290-18, (2018) Fructophilic Lactic Acid Bacteria, a Unique Group of Fructose-Fermenting Microbes
腸内細菌学雑誌, Vol. 30, No. 2, 99 (2016) 乳酸菌(Enterococcusfaecium WB2000株)のマウスドライアイモデルにおける涙液分泌,維持作用
Frontiers in Dry Eyes, Vol. 13,No. 1, 24 (2018) 複合サプリメント摂取によるドライアイ症状の改善効果:多施設共同研究
科学研究費補助金研究成果報告書 (2011) 活性酸素過剰発生モデルマウスを用いたドライアイ発症メカニズムの検証
Scientific Reports, vol. 9, Article number: 3422 (2019) Enrichedenvironment alleviates stress-induced dry-eye through the BDNF axis
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
涙液低下などによるドライアイ患者は、日本国内のみならず世界中で増加傾向であり、これに対する新たな治療又は緩解あるいは予防手段が求められている。また、VDT作業(VDT (Visual Display Terminals) 機器を使用しての作業)の長時間化などにより目のうるおいが低下し、目の渇き、目の疲労感、目の炎症を起こす人が増大しており、その潜在的リスクを有している人も多いことから、特定保健用食品や機能性表示食品といった保健機能食品による日常的なケアが求められている。本発明者は、乳酸菌がもつ涙液分泌促進作用に着目し、フルクトフィリック乳酸菌が、強い涙液分泌促進作用を有することを見出した。さらに、フルクトフィリック乳酸菌は、特定の抗炎症性サイトカインの血漿中濃度を増加させ、脳由来神経栄養因子の発現量を高めることを確認した。それにより、本発明者は、フルクトフィリック乳酸菌が涙液分泌促進剤として有用であり、目のうるおいを保ったり、目のうるおいをサポートすることにより、目のうるおいの低下に伴う目の疲労感や不快感を軽減したり、ドライアイを治療又は予防することができるドライアイを治療又は予防するための組成物の成分として応用できることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち本発明は、以下に示す涙液分泌促進剤に関する。
<1>フルクトフィリック乳酸菌を含む、涙液分泌促進剤。
<2>前記フルクトフィリック乳酸菌は、フルクトフィリック乳酸菌の殺菌体である、前記<1>に記載の涙液分泌促進剤。
<3>経口投与又は摂取用である、前記<1>又は<2>に記載の涙液分泌促進剤。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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