特許ウォッチ

公開番号2025127609
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2024024390
出願日2024-02-21
発明の名称時計用部品、および、時計
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類G04B 15/14 20060101AFI20250826BHJP(時計)
要約【課題】落ち着いた深みのある発色を実現できる時計用部品を提供すること。
【解決手段】時計用部品は、時計用部品としての形状を備え、シリコンを主成分とする基材と、基材に積層される光反射層と、を備え、光反射層は、基材に近い側から順に積層される、第1層、第2層、および、第3層を有し、第1層は、酸化シリコンを用いて形成され、第2層は、シリコンを用いて形成され、第3層は、屈折率が1.7～2.7の材料を用いて形成されることを特徴とする。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
時計用部品としての形状を備え、シリコンを主成分とする基材と、
前記基材に積層される光反射層と、を備え、
前記光反射層は、前記基材に近い側から順に積層される、第１層、第２層、および、第３層を有し、
前記第１層は、酸化シリコンを用いて形成され、
前記第２層は、シリコンを用いて形成され、
前記第３層は、屈折率が１．７～２．７の材料を用いて形成される
ことを特徴とする時計用部品。
続きを表示（約 1,300 文字）【請求項２】
請求項１に記載の時計用部品において、
ＣＩＥで規定されるＬ＊ａ＊ｂ＊色空間において、Ｌ＊＝４５．０±１０、ａ＊＝６０．０±１０、ｂ＊＝４０．０±１０である
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項３】
請求項１に記載の時計用部品において、
前記第３層は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化シリコン、酸化チタン、および、酸化ハフニウムのいずれか一つを用いて形成される
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項４】
請求項１に記載の時計用部品において、
前記第３層は、酸化アルミニウムを用いて形成され、
前記第１層の層厚は、１６２±５ｎｍであり、
前記第２層の層厚は、１０８±３ｎｍであり、
前記第３層の層厚は、６６±５ｎｍである
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項５】
請求項１に記載の時計用部品において、
前記第３層は、窒化シリコンを用いて形成され、
前記第１層の層厚は、１７０±５ｎｍであり、
前記第２層の層厚は、１０７±３ｎｍであり、
前記第３層の層厚は、５５±５ｎｍである
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項６】
請求項１に記載の時計用部品において、
前記第３層は、窒化アルミニウムを用いて形成され、
前記第１層の層厚は、３５０±５ｎｍであり、
前記第２層の層厚は、１０５±３ｎｍであり、
前記第３層の層厚は、５５±５ｎｍである
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項７】
請求項１に記載の時計用部品において、
ＣＩＥで規定されるＬ＊ａ＊ｂ＊色空間において、Ｌ＊＝６５．０±１０、ａ＊＝－６５．０±１０、ｂ＊＝５０．０±１０である
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項８】
請求項１に記載の時計用部品において、
前記第３層は、酸化アルミニウムを用いて形成され、
前記第１層の層厚は、４５０±５ｎｍであり、
前記第２層の層厚は、８５±３ｎｍであり、
前記第３層の層厚は、５１±５ｎｍである
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項９】
請求項１に記載の時計用部品において、
前記第３層は、窒化シリコンを用いて形成され、
前記第１層の層厚は、４５０±５ｎｍであり、
前記第２層の層厚は、８０±３ｎｍであり、
前記第３層の層厚は、５５±５ｎｍである
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項１０】
請求項１に記載の時計用部品において、
前記第３層は、酸化チタンを用いて形成され、
前記第１層の層厚は、４３０±５ｎｍであり、
前記第２層の層厚は、７９±３ｎｍであり、
前記第３層の層厚は、３６±５ｎｍである
ことを特徴とする時計用部品。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、時計用部品、および、時計に関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、シリコンを主成分とする基材に、第１酸化シリコン層と、シリコン層と、第２酸化シリコン層とがこの順で積層された３層構造の光反射層を設けることが開示されている。
【０００３】
特許文献１では、シリコン製の基材に、相対的に低屈折率層である酸化シリコン層と、相対的に高屈折率層であるシリコン層とが交互に３層積層されているので、基材に酸化シリコン層を１層積層させた場合に比べて、発色性よく加飾することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２０－１４８６５１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１では、酸化シリコンを用いて３層目を形成しているが、この場合３層目の層厚を変更するだけでは明度が明るくなってしまい、落ち着いた深みのある発色を実現することが難しいといった問題があった。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示の時計用部品は、時計用部品としての形状を備え、シリコンを主成分とする基材と、前記基材に積層される光反射層と、を備え、前記光反射層は、前記基材に近い側から順に積層される、第１層、第２層、および、第３層を有し、前記第１層は、酸化シリコンを用いて形成され、前記第２層は、シリコンを用いて形成され、前記第３層は、屈折率が１．７～２．７の材料を用いて形成されることを特徴とする。
【０００７】
本開示の時計は、前記時計用部品を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
一実施形態に係る時計を文字板側から見た正面図。
前記実施形態に係る時計を裏蓋側から見た図。
前記実施形態に係るがんぎ歯車部の平面図。
前記実施形態に係るがんぎ歯車部の部分断面図。
光反射層による光の反射のモデル図。
前記実施形態に係るがんぎ歯車の製造方法のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
［実施形態］
以下、本開示の一実施形態に係る時計１を図面に基づいて説明する。
図１は、時計１を示す正面図であり、図２は、時計１を裏蓋側から見た図である。本実施形態では、時計１は、ユーザーの手首に装着される機械式の腕時計として構成される。そして、時計１は、文字板３側および裏蓋３５側から、ムーブメント４０の一部を視認できるシースルー構造になっている。
【００１０】
図１、図２に示すように、時計１は、円筒状の外装ケース５を備え、外装ケース５の内周側に、円盤状の文字板３が配置されている。文字板３には、窓４８Ａが設けられている。時計１は、この窓４８Ａを通して、ムーブメント４０の一部が視認されるように構成されている。
外装ケース５の二つの開口のうち、表面側の開口は、透光性を備えるカバーガラス６で塞がれており、裏面側の開口には裏蓋３５が取り付けられている。
（【００１１】以降は省略されています）

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