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公開番号
2025129917
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-05
出願番号
2024026894
出願日
2024-02-26
発明の名称
縦型電子デバイス用基板およびその製造方法、縦型ショットキーバリアダイオード、縦型電界効果トランジスタ、および絶縁型ゲートバイポーラトランジスタ
出願人
国立大学法人佐賀大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C30B
29/04 20060101AFI20250829BHJP(結晶成長)
要約
【課題】パワー半導体デバイスとして有利な縦型電子デバイスの作製に使用することができ、面方位が(110)または(111)のダイヤモンド単結晶層が実現できる。
【解決手段】この縦型電子デバイス用基板1は、n型またはp型のSiC単結晶からなるSiC基板2と、SiC基板2上にエピタキシャル成長により形成されたIr単結晶からなるバッファ層4と、前記バッファ層4の上にエピタキシャル成長により形成された、面方位が(110)または(111)であるn型またはp型のダイヤモンド単結晶からなるダイヤモンド層6とを具備している。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
n型またはp型のSiC単結晶からなるSiC基板と、
前記SiC基板上にエピタキシャル成長により形成されたIr単結晶からなるバッファ層と、
前記バッファ層の上にエピタキシャル成長により形成された、面方位が(110)または(111)であるn型またはp型のダイヤモンド単結晶からなるダイヤモンド層とを具備することを特徴とする縦型電子デバイス用基板。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記SiC基板の面方位は(0001)であり、
前記バッファ層の面方位は(111)であり、
前記ダイヤモンド層の面方位は(111)であり、
前記SiC基板の結晶軸方向<1-100>と、前記バッファ層の結晶軸方向<-1-12>と、前記ダイヤモンド層の結晶軸方向<-1-12>とが相互に平行である方位関係を有することを特徴とする請求項1に記載の縦型電子デバイス用基板。
【請求項3】
前記SiC基板の面方位は(11-20)であり、
前記バッファ層の面方位は(110)であり、
前記ダイヤモンド層の面方位は(110)であり、
前記SiC基板の結晶軸方向<1-100>と、前記バッファ層の結晶軸方向<1-10>と、前記ダイヤモンド層の結晶軸方向<1-10>とが相互に平行である方位関係を有することを特徴とする請求項1に記載の縦型電子デバイス用基板。
【請求項4】
前記SiC基板の面方位は(11-20)であり、
前記バッファ層の面方位は(111)であり、
前記ダイヤモンド層の面方位は(111)であり、
前記SiC基板の結晶軸方向<1-100>と、前記バッファ層の結晶軸方向<11-2>と、前記ダイヤモンド層の結晶軸方向<11-2>とが相互に平行である方位関係を有することを特徴とする請求項1に記載の縦型電子デバイス用基板。
【請求項5】
前記SiC基板の抵抗率は0.010Ω・cm以上かつ0.040Ω・cm以下であり、前記バッファ層の抵抗率は1.0×10
-6
Ω・cm以上かつ1.0×10
-5
Ω・cm以下であり、前記ダイヤモンド層の抵抗率は10Ω・cm以上かつ1000Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の縦型電子デバイス用基板。
【請求項6】
前記SiC基板の厚さは100μm以上かつ800μm以下であり、前記バッファ層の厚さは0.1μm以上かつ5μm以下であり、前記ダイヤモンド層の厚さは1μm以上かつ2000μm以下であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の縦型電子デバイス用基板。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載の縦型電子デバイス用基板と、
前記ダイヤモンド層とショットキー接触するショットキー電極と、
前記SiC基板の裏面にオーミック接触する抵抗性電極とを有することを特徴とするショットキーバリアダイオード。
【請求項8】
請求項1~4のいずれか1項に記載の縦型電子デバイス用基板と、
前記ダイヤモンド層の一部の上に形成されたゲート酸化膜と、
前記ダイヤモンド層の他部の上に形成されたソース電極と、
前記ゲート酸化膜の上に形成されたゲート電極と、
前記SiC基板の裏面に形成されたドレイン電極とを具備することを特徴とする縦型電界効果トランジスタ。
【請求項9】
請求項1~4のいずれか1項に記載の縦型電子デバイス用基板と、
前記ダイヤモンド層の一部の上に形成されたゲート酸化膜と、
前記ダイヤモンド層の他部の上に形成されたエミッタ電極と、
前記ゲート酸化膜の上に形成されたゲート電極と、
前記SiC基板の裏面に形成されたコレクタ電極とを具備することを特徴とする絶縁型ゲートバイポーラトランジスタ。
【請求項10】
n型またはp型のSiC単結晶からなるSiC基板上に、Ir単結晶をエピタキシャル成長させることによりバッファ層を形成する工程と、
前記バッファ層の上に、面方位が(110)であるn型またはp型のダイヤモンド単結晶をエピタキシャル成長させることによりダイヤモンド層を形成する工程とを具備することを特徴とする縦型電子デバイス用基板の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、面方位が(110)または(111)であるダイヤモンド単結晶層を有する縦型電子デバイス用基板およびその製造方法、並びに前記縦型電子デバイス用基板を用いた縦型ショットキーバリアダイオード、縦型電界効果トランジスタ、および絶縁型ゲートバイポーラトランジスタに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、表面が(11-20)面方位であるサファイア単結晶からなる基板上に、表面が(001)面方位である厚さ1μmのIrバッファ層を形成し、その上に表面が(001)面方位であるダイヤモンド層を結晶成長させた電子デバイス用基板が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Seong-Woo Kim, Yuki Kawamata, Ryota Takaya, Koji. Koyama, and Makoto Kasu, “Growth of high-quality one-inch freestanding heteroepitaxial (001) diamond on (11-20) sapphire substrate”, Applied Physics Letters 117, 202102 (2020).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1の電子デバイス用基板では、ベースとなる基板がサファイアで形成されているが、サファイアは酸化アルミニウムの結晶で非常に高い絶縁性を有するため、電子デバイス用基板の厚さ方向(縦方向)に電流を流すことができなかった。したがって、パワー半導体デバイスとして有利な縦型電子デバイスの作製に使用することができなかった。
【0005】
また、非特許文献1の電子デバイス用基板では、表面の面方位が(001)のダイヤモンド単結晶層しか製造することができず、面方位が(110)または(111)のダイヤモンド単結晶を得ることができなかった。面方位が(110)または(111)のダイヤモンド単結晶層は、電子素子に使用した場合、面方位が(001)のダイヤモンド単結晶層よりも、優れたデバイス特性が期待できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[態様1]本発明の態様1に係る縦型電子デバイス用基板は、n型またはp型のSiC単結晶からなるSiC基板と、前記SiC基板上にエピタキシャル成長により形成されたIr単結晶からなるバッファ層と、前記バッファ層の上にエピタキシャル成長により形成された、面方位が(110)または(111)であるn型またはp型のダイヤモンド単結晶からなるダイヤモンド層とを具備する。
なお、本発明における面方位または結晶軸方向の個別角度または相対角度の許容誤差は±8度であることが好ましく、より好ましくは±2度である。
【0007】
この縦型電子デバイス用基板によれば、n型またはp型のSiC単結晶からなるSiC基板を用いるため、電子デバイス用基板の厚さ方向(縦方向)に電流を流すことが可能であり、パワー半導体デバイスとして有利な縦型電子デバイスの作製に使用することができる。
また、n型またはp型のSiC単結晶からなるSiC基板上に、Ir単結晶をエピタキシャル成長させてバッファ層が形成され、さらに前記バッファ層の上にn型またはp型のダイヤモンド単結晶をエピタキシャル成長させてダイヤモンド層が形成されているため、SiC基板とバッファ層のそれぞれの面方位の設定により、面方位が(110)または(111)のダイヤモンド単結晶層を容易に実現できる。したがって、従来の面方位が(001)のダイヤモンド単結晶層よりも、優れたデバイス特性が得られる。面方位が(110)または(111)のダイヤモンド単結晶層のほうが、面方位が(001)のダイヤモンド単結晶層よりも、優れたデバイス特性が得られる理由は、(110)面方位、(111)面方位、(001)面方位の順で、ダイヤモンド表面の未結合手の密度(単位面積当たりの本数)が高く、(110)または(111)のダイヤモンド単結晶層のほうが、面方位が(001)のダイヤモンド単結晶層よりも、ホールキャリアの濃度を高くできるためである(Hisashi Sato, Makoto Kasu, Diamond and Related Materials 31 (2013) 47-49、当文献内の図4を参照)。
【0008】
[態様2]本発明の態様2に係る縦型電子デバイス用基板は、態様1において、前記SiC基板の面方位は(0001)であり、前記バッファ層の面方位は(111)であり、前記ダイヤモンド層の面方位は(111)であり、前記SiC基板の結晶軸方向<1-100>と、前記バッファ層の結晶軸方向<-1-12>と、前記ダイヤモンド層の結晶軸方向<-1-12>とが相互に平行である方位関係を有する。
【0009】
[態様3]本発明の態様3に係る縦型電子デバイス用基板は、態様1において、前記SiC基板の面方位は(11-20)であり、前記バッファ層の面方位は(110)であり、 前記ダイヤモンド層の面方位は(110)であり、前記SiC基板の結晶軸方向<1-100>と、前記バッファ層の結晶軸方向<1-10>と、前記ダイヤモンド層の結晶軸方向<1-10>とが相互に平行である方位関係を有する。
【0010】
[態様4]本発明の態様4に係る縦型電子デバイス用基板は、態様1において、前記SiC基板の面方位は(11-20)であり、前記バッファ層の面方位は(111)であり、 前記ダイヤモンド層の面方位は(111)であり、前記SiC基板の結晶軸方向<1-100>と、前記バッファ層の結晶軸方向<11-2>と、前記ダイヤモンド層の結晶軸方向<11-2>とが相互に平行である方位関係を有することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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