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公開番号2025132849
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024030683
出願日2024-02-29
発明の名称アンモニア分解触媒および排ガス処理方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人,個人
主分類B01J 29/80 20060101AFI20250903BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】NOXおよび/もしくはN2Oの副生を抑制しつつNH3の気相分解反応を促進でき且つNOXおよび/もしくはN2Oの気相分解反応を促進できる触媒を提供する。
【解決手段】セリア、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタノシリケートおよびアルミノシリケートからなる群から選ばれる少なくとも一つを含有する担体と該担体に担持されたルテニウムおよび白金とを含んでなる第一触媒粉末と、鉄イオン交換BEA型アルミノシリケート、コバルトイオン交換BEA型アルミノシリケートおよび銅イオン交換BEA型アルミノシリケートからなる群から選ばれる少なくとも一つを含んでなる第二触媒粉末との混合物を活性触媒成分として含み且つ第一触媒粉末はルテニウム1質量部に対する白金の量が0.001質量部以上1質量部未満である、気相アンモニア分解用の触媒。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セリア、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタノシリケートおよびアルミノシリケートからなる群から選ばれる少なくとも一つを含有する担体と該担体に担持されたルテニウムおよび白金とを含んでなる第一触媒粉末と、
鉄イオン交換BEA型アルミノシリケート、コバルトイオン交換BEA型アルミノシリケートおよび銅イオン交換BEA型アルミノシリケートからなる群から選ばれる少なくとも一つを含んでなる第二触媒粉末と
の混合物を活性触媒成分として含み、且つ
第一触媒粉末は、ルテニウム1質量部に対する白金の量が0.001質量部以上1質量部未満である、
気相アンモニア分解用の触媒。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
第一触媒粉末は、ルテニウム1質量部に対する白金の量が0.01質量部以上0.5質量部未満であり、第一触媒粉末100質量部に含まれる白金の量が0.01~2質量部であり、且つ第一触媒粉末100質量部に含まれるルテニウムの量が2~10質量部である、請求項1に記載の触媒。
【請求項3】
第一触媒粉末は、ルテニウム1質量部に対する白金の量が0.01質量部以上0.5質量部未満であり、第一触媒粉末と第二触媒粉末との合計量100質量部に含まれる白金の量が0.001~0.1質量部であり、且つ第一触媒粉末と第二触媒粉末との合計量100質量部に含まれるルテニウムの量が0.01~1質量部である、請求項1に記載の触媒。
【請求項4】
第一触媒粉末は、担体がシリカ、チタノシリケート、MEL型アルミノシリケートおよびMFI型アルミノシリケートからなる群から選ばれる少なくとも一つを含有するものである、請求項1、2または3に記載の触媒。
【請求項5】
第二触媒粉末は、鉄イオン交換BEA型アルミノシリケートを含んでなるものである、請求項1、2または3に記載の触媒。
【請求項6】
第二触媒粉末は、鉄イオン交換OSDAフリーBEA型アルミノシリケートを含んでなるものである、請求項1、2または3に記載の触媒。
【請求項7】
支持体と、該支持体に担持された請求項1、2または3に記載の触媒とを有する、気相アンモニア分解用の触媒体。
【請求項8】
請求項1、2または3に記載の触媒を含む成形体からなる、気相アンモニア分解用の触媒体。
【請求項9】
請求項1、2または3に記載の触媒の存在下、被処理ガス中で、
NH

を窒素および水にする化学反応と、
NO

およびN

Oを窒素および水にする化学反応と
を行うことを含む、プロセス。
【請求項10】
被処理ガスを、
鉄イオン交換BEA型アルミノシリケート、コバルトイオン交換BEA型アルミノシリケートおよび銅イオン交換BEA型アルミノシリケートからなる群から選ばれる少なくとも一つを含んでなる第二触媒粉末のみを活性触媒成分として含んでなる触媒を置いてなる第一触媒層に連続的に通し、
これに次いで請求項1、2または3に記載の触媒を置いてなる第二触媒層に連続的に通すことを含む、
被処理ガス中で、NH

を窒素および水にする化学反応とNO

およびN

Oを窒素および水にする化学反応とを行うためのプロセス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アンモニア分解触媒および排ガス処理方法に関する。より詳細に、NO

および/もしくはN

Oの副生を抑制しつつアンモニア(NH

)の気相分解反応を促進でき且つNO

および/もしくはN

Oの気相分解反応を促進できる触媒(気相アンモニア分解用の触媒)、ならびにNO

および/もしくはN

Oの副生を抑制しつつNH

を分解し且つNO

および/もしくはN

Oを分解することができる気相反応プロセスに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
カーボンニュートラルの実現に向けて、燃焼時に二酸化炭素を排出しないアンモニア燃料が期待されている。アンモニア燃料を燃やすと、NH

、NO

およびN

Oを含むガスが排出される。NO

およびN

Oは環境に悪影響を与えることがある。特にN

Oは地球温暖化係数(GWP)が約300と高いので排出量を抑えることが強く求められている。
また、アンモニア燃料船、アンモニア輸送船、アンモニア燃料貯蔵基地、発電所内脱硝装置用アンモニアタンク、アンモニア冷却・冷凍装置などの、アンモニアを貯留・利用する分野においては、例えば、槽や管などを窒素などでパージした際にNH

を含むガスが大量放出される。食品・飲料水製造排水、化学工場排水、メッキ排水、半導体部品製造排水、生活排水などの、アンモニア含有排水の処理においては、例えば、放散塔などにおいてNH

を含むガスが大量放出される。NH

は、粘膜刺激、呼吸刺激、結膜浮腫、腐蝕などを引き起こす、悪臭物質である。
【0003】
NO

(一酸化窒素(NO)および二酸化窒素(NO

))もしくはN

O(亜酸化窒素)の分解反応を促進するための触媒および方法またはNH

の分解反応を促進するための触媒および方法が種々提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1は、チタン酸化物およびモリブデン、タングステン、バナジウムから選ばれた一種以上の元素の酸化物からなる組成物または銅もしくは鉄を担持したゼオライトからなる組成物を第1成分とし、イリジウム、パラジウム、ロジウムおよびルテニウムからなる群から選ばれる少なくとも一つの金属と白金とからなり、前記金属の白金に対する重量比が0を超えて5以下の割合で含まれる予め多孔体に担持した第2成分とからなることを特徴とする窒素酸化物のアンモニア還元機能とアンモニアの酸化分解機能を有する排ガス浄化触媒を開示している。ただ、特許文献1は、Ti酸化物、W酸化物およびV酸化物からなる第1成分およびルテニウムと白金とからなる第2成分を組み合わせてなる排ガス浄化触媒、Cuイオンをモルデナイトにイオン交換処理して得られる第一成分およびイリジウムと白金とからなら第2成分を組み合わせてなる排ガス浄化触媒を実施例において具体的に開示するのみである。
【0005】
特許文献2は、エンジンの排気マニホールドに繋がれた排気パイプ上で一番上流側に配置されるディーゼル粒子状物質フィルタと、ディーゼル粒子状物質フィルタの下流側に配置されるディーゼル酸化触媒(DOC触媒)と、ディーゼル酸化触媒の下流側に配置されてゼオライトを含むアンモニアSCR触媒とを備え、前記ディーゼル酸化触媒はルテニウムで構成された単独活性物質が担持された担体または白金とルテニウムで構成されて白金とルテニウムの重量比が2以下の複合活性物質が担持された担体で成り立つことを特徴とするディーゼルエンジンの排気ガス後処理装置を開示している。ただ、特許文献2は、アンモニアSCR触媒をディーゼル酸化触媒の下流側に配置することのみを開示している。
【0006】
特許文献3は、第1SCR触媒、およびルチル相と基板とを含む担体上に担持されたルテニウムまたはルテニウム混合物(例えばPtとRuの混合物)を含む酸化触媒を含むアンモニアスリップ触媒を開示している。特許文献3は、アンモニアスリップ触媒に対して0.1~10重量%のルテニウムを含むこと、「PtとRuの混合物」という用語には、白金とルテニウムの合金、PtとRuの混合金属酸化物、担体上の離散的なPtとRuの酸化物粒子の混合物、またはそれらの組み合わせが含まれ、それぞれの場合にルテニウムが50モル%より多く存在すること、ならびに第1SCR触媒の一例として、銅およびモレキュラーシーブを含むCu-SCR触媒、または鉄およびモレキュラーシーブを含むFe―SCR触媒があること、を開示している。ただ、引用文献3は、酸化触媒としてルテニウムだけを担体に担持したものを、実施例において具体的に開示するのみである。
【0007】
特許文献4は、貴金属と、無機酸化物と、第1のプロトン型ゼオライト又はCu、CoもしくはFeイオンとイオン交換された第1のイオン交換型ゼオライトとを含む第一の層と、前記第一の層の表面上に設けられており、第2のプロトン型ゼオライト又はCu、CoもしくはFeイオンとイオン交換された第2のイオン交換型ゼオライトを含む第二の層と、を備え、前記第1及び第2のプロトン型ゼオライト、並びに第1及び第2のイオン交換型ゼオライトがCHA型構造である、アンモニアと水分とを含む排ガスを処理するためのアンモニア分解触媒を開示している。特許文献4は、貴金属がPt、Pd、Ir及びRhからなる群から選ばれる少なくとも1種である、と述べている。
【0008】
特許文献5は、担体基材と担体基材に塗布された第1SCR触媒活性組成物含有第1ウォッシュコートとを含む上流SCR触媒、および担体基材と担体基材上に塗布された酸化触媒含有第3ウォッシュコートを含む下層と下層上に塗布された第2SCR触媒活性組成物含有第2ウォッシュコートを含む上層とを含む下流ASC触媒を含む、リーンバーン燃焼機関の排気ガスから窒素酸化物及びアンモニアを除去するための触媒装置を開示している。特許文献5は、酸化触媒が、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金からなる群から選択される白金族金属を含むことを教示している。
【0009】
また、アンモニアなどの窒素化合物を含む排水を処理するための触媒として、例えば、特許文献6は、排水の湿式酸化処理に用いる触媒であって、ルテニウムと、A成分として鉄、チタン、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウムおよびセリウムよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含む化合物と、B成分として銀、金、白金、パラジウム、イリジウムよりなる群から選ばれる少なくとも1種の貴金属または該貴金属を含む化合物であり、ルテニウム/B成分の質量比(Ru/B比)が2/1以上50/1以下であることを特徴とする排水処理用触媒を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開平8-290062号公報
特開2011-52679号公報
WO 2018/057844 A1
特開2022-105849号公報
特表2024-500370号公報
特開2014-140800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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