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公開番号2025135498
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-18
出願番号2024033394
出願日2024-03-05
発明の名称光機能材料、および、光機能材料付き基板
出願人三菱マテリアル株式会社,国立大学法人東京科学大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B01J 35/39 20240101AFI20250910BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】Sn酸化物で構成され、可視光に対しても特に優れた光触媒性能を発現することが可能な光機能材料を提供する。
【解決手段】SnおよびOを合計で80原子%を超えて含有し、CuKα線を用いたX線回折測定において、2θ=27.5±1.0°、29.4±1.0°、32.8±1.5°、35.9±1.0°にピークを有し、かつ、これらのピークの半値幅の平均値が0.40°以下であることを特徴とする。一方向に延在するロッド形状をなすロッド状結晶を有し、前記ロッド状結晶の延在方向に直交する方向の幅が50nm以上2000nm以下の範囲内であることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
SnおよびOを合計で80原子%を超えて含有し、
CuKα線を用いたX線回折測定において、2θ=27.5±1.0°、29.4±1.0°、32.8±1.5°、35.9±1.0°にピークを有し、
かつ、これらのピークの半値幅の最小値が0.30°以下であることを特徴とする光機能材料。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
SnおよびOを合計で80原子%を超えて含有し、
CuKα線を用いたX線回折測定において、2θ=27.5±1.0°、29.4±1.0°、32.8±1.5°、35.9±1.0°にピークを有し、
かつ、これらのピークの半値幅の平均値が0.40°以下であることを特徴とする光機能材料。
【請求項3】
一方向に延在するロッド形状をなすロッド状結晶を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光機能材料。
【請求項4】
前記ロッド状結晶の延在方向に直交する方向の幅が50nm以上2000nm以下の範囲内であることを特徴とする請求項3に記載の光機能材料。
【請求項5】
基板と、前記基板上に形成された請求項1または請求項2に記載の光機能材料と、を備えていることを特徴とする光機能材料付き基板。
【請求項6】
θ/2θ法で測定したX線回折のピークのうち、32.8±1.5°のピーク強度が、27.5±1.0°のピーク強度に対して大きいことを特徴とする請求項5に記載の光機能材料付き基板。
【請求項7】
前記基板の表面に薄片状結晶が集合した薄片状結晶層が形成され、前記薄片状結晶層の上に、一方向に延在するロッド形状をなすロッド状結晶が集合したロッド状結晶集合体が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の光機能材料付き基板。
【請求項8】
前記光機能材料は、一方向に延在するロッド形状をなすロッド状結晶を有し、前記基板表面側は多結晶構造とされ、前記基板表面から離間した部分では単結晶構造とされていることを特徴とする請求項5に記載の光機能材料付き基板。
【請求項9】
前記基板がFTO基板であることを特徴とする請求項5に記載の光機能材料付き基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、Sn酸化物からなる光機能材料、この光機能材料を有する光機能材料付き基板に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
上述のSn酸化物は、紫外線照射によって光触媒活性を示す材料であり、光エネルギーによる有用物質製造や環境浄化関連分野、太陽電池、光センサ分野において使用される光機能材料として使用されている。
ここで、Sn酸化物は、可視光域における吸収率が低いことから、可視光域で使用した場合に十分な光学特性を発揮することができないおそれがあった。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1においては、可視光域における光学特性に優れた光機能材料として、2価の無機スズ塩と、チタン(IV)およびジルコニウム(IV)からなる群より選択されるd-ブロック金属のアルコキシドとを、アルカリ条件下で水熱処理することによって形成されるスズ/d-ブロック金属複合体材料が開示されている。
【0004】
ここで、特許文献1に開示されているように、可視光域における光学特性を向上させるために、Sn,O以外の添加元素を添加する場合には、製造工程が複雑となり、製造コストが高くなるといった問題があった。特に、有害元素や高価な希少元素を添加する場合には、これらの元素の管理が難しく、製造コストがさらに高くなる傾向にある。
【0005】
そこで、非特許文献1に開示されているように、Sn,O以外の元素の含有量が少なくても、可視光域における光学特性に優れたSn酸化物からなる光機能材料が提案されている。このSn酸化物の化学組成はSn



で構成され、単斜晶(monoclinic)の結晶構造を有している。
【0006】
一方、特許文献2および非特許文献2には、前記単斜晶の結晶構造とは異なる直方晶(orthorhombic)のSn



が報告されている。これらの先行例によると、Sn酸化物の結晶構造を直方晶に制御することで、単斜晶のSn



よりも広範な可視光域の波長の光を吸収でき、従来のSn酸化物よりも優れた光学特性を有する光機能材料が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第4240310号公報
特開2023-114817号公報
【非特許文献】
【0008】
M. Manikandan, T. Tanabe, P. Li, S. Ueda, G. V. Ramesh, R. Kodiyath, J. Wang, T. Hara, A. Dakshanamoorthy, S. Ishihara, K. Ariga, J. Ye, N. Umezawa, H. Abe, " Photocatalytic Water Splitting under Visible Light by Mixed-Valence Sn3O4"; ACS Appl. Mater. Interfaces, 6, 3790 (2014).
Y. Liu, A. Yamaguchi, Y. Yang, A. N. E. Aisnada, S. Uchida, H. Abe, S. Ueda, K. Yamaguchi, T. Tanabe, M. Miyauchi, "Synthesis and characterization of the orthorhombic Sn3O4 polymorph"; Angew. Chem. Int. Ed., 62, e20230640 (2023).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2および非特許文献2に記載されたSn酸化物からなる光機能材料においては、上述のように、可視光域における光吸収特性に優れており、可視光域で使用した場合であっても光触媒活性を示すことになる。
ここで、上述のSn酸化物からなる光機能材料においては、さらなる光触媒特性の向上が求められている。
【0010】
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、Sn酸化物で構成され、可視光に対しても特に優れた光触媒性能を発現することが可能な光機能材料、および、光機能材料付き基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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