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公開番号2025130836
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-09
出願番号2024028166
出願日2024-02-28
発明の名称濃縮脱水機
出願人株式会社大善
代理人個人,個人
主分類B01D 33/06 20060101AFI20250902BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】既存の濃縮脱水機の基本的構成をそのまま生かしながら、高い脱水性を得られる濃縮脱水機を提供する。
【解決手段】原料収容槽の槽面部に設けられ脱水ドラム19Bの回転軸21を回転可能に挿通ガイドする切欠きと、原料収容槽の外側で回転軸21を回転可能に支持する軸受け22を有して回転軸21と直交方向に延びる支持フレームと、支持フレームの回転軸21を跨いだ延び方向一方側に設けられた空気バネ8と、他方側に設けられた揺動部7で構成され、空気バネ8の伸縮に伴い回転軸21が切欠き内で左右方向に位置ずれする。空気バネ8は脱水ドラム19Bを直接持ち上げ支持しており、空気バネ8に掛かる荷重分が減っている。収縮する方向に力を受けると収縮するがその力が消えれば最大持ち上げ状態に復帰し、胴部20の間に送られてきた原料マットに対して、厚みに変動があっても、常に高い圧力の平衡状態下で圧搾されて、一気に高濃度まで脱水される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
含水性原料が供給される原料収容槽と、
前記原料収容槽内に胴部を横方向に並列させながら収容された一対の脱水ドラムと、
前記一対の脱水ドラムを互いの胴部の間に下方から上がってきた原料を上方に送り出すように互いに逆回転させる回転手段と、
前記原料収容槽に設けられ、前記脱水ドラムの下側で連通する原料供給口と、
前記原料収容槽に設けられ、前記脱水ドラム内と連通する排水口と、
一方の脱水ドラムの胴部の他方の脱水ドラムの胴部に対する間隔が前記胴部どうしの間に上がってきた原料に圧接しつつ、前記原料の厚みによっては弾性回復可能に後退して広がりながら圧搾することを可能とする圧搾調整手段を備え、
前記圧搾調整手段は、前記原料収容槽の槽面部に設けられ前記一方の脱水ドラムの回転軸を回転可能に挿通ガイドする挿通ガイド部と、前記原料収容槽の外側で前記回転軸を回転可能に支持する軸受けを有して前記回転軸と直交方向に延びる支持体と、前記支持体の前記回転軸を跨いだ延び方向一方側に設けられた空気バネと、他方側に設けられた揺動支点とで構成されて、前記空気バネの伸縮に伴い前記回転軸が前記挿通ガイド部内で左右方向に位置ずれすることが可能になることで、前記一方の脱水ドラムの胴部が前記他方の脱水ドラムの胴部に対して弾性回復可能に後退することを特徴とする濃縮脱水機。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
請求項1に記載した濃縮脱水機において、
圧搾調整手段の挿通ガイド部は、原料収容槽の槽面に設けられ一方の脱水ドラムの回転軸を回転可能に挿通ガイドするU字状の切欠きで構成されていることを特徴とする濃縮脱水機。
【請求項3】
請求項2に記載した濃縮脱水機において、
支持体が水平姿勢にあるときに、一方の脱水ドラムの胴部と他方の脱水ドラムの胴部の間隔が最小になることを特徴とすることを特徴とする濃縮脱水機。
【請求項4】
請求項3に記載した濃縮脱水機において、
原料収容槽は、一対の脱水ドラムの軸方向から見てU字状の輪郭を有して、中間の内底面は平面になっており、前記一対の脱水ドラムどうしの相対する半部どうしは前記平面上に位置していることを特徴とする濃縮脱水機。
【請求項5】
請求項4に記載した濃縮脱水機において、
原料供給口が一対の脱水ドラムのそれぞれの下方に、前記脱水ドラムの軸方向に間隔をあけて複数設けられていることを特徴とする濃縮脱水機。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載した濃縮脱水機において、
脱水ドラムはパンチングメタルで構成された円筒ドラムの外周面と内周面に金網が張られたもので構成されており、
前記パンチングメタルは厚さが12~16mm、開孔率が35~40%で、配列パターンが千鳥60~45°で、端縁は欠けの無い完全な周縁で構成されていることを特徴とする濃縮脱水機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は様々なパルプの濃縮脱水に用いることが可能な濃縮脱水機に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に示す濃縮脱水機は、原料収容槽の下方に原料投入口が設けられ、上方に原料取出口が設けられ、原料収容槽内にパンチングメタル等のような通水孔を有する素材と金網で構成された脱水ドラムが2本並列して設けられている。2本の脱水ドラムは互いに接する接線部分で下から上に向かうように互いに逆回転する。更に、原料取出口側の脱水ドラムは備えられた位置において固定状態で回転し、且つ脱水ドラムの外周には細かいメッシュの金網が張り付けられている。反対側の脱水ドラムは、空気バネで下方を支点にして傾動するようにし、且つ、脱水ドラムの外周には粗いメッシュの金網が張り付けられている。そして、2本の脱水ドラムの両端面は開口され、これらの開口を介して脱水ドラムの内部と原料収容槽の側面に設けられた排水口が連通している。
【0003】
この濃縮脱水機では、2~3%程度の紙料繊維を含む水から成る原料が原料供給口から原料収容槽内へ供給される。脱水ドラムの回転に従い、その原料は脱水され、紙料繊維が孔縁や金網に引っ掛かりながら上方に運ばれていき、2本の脱水ドラムの接線部分では、固定側の脱水ドラムに対して可動側の脱水ドラムが上記した空気バネの作用により加圧した部分で圧搾されることで更に一気に脱水されると共に、可動側の回転ドラムに引っ掛かっていた紙料繊維が固定側の回転ドラムに引き寄せられて一体の板状状態となる。これが、ドクターによって引き剥がされて次工程に搬送される。一方、水分は、排水口から排水される。
【0004】
このタイプの濃縮脱水機は、脱水ドラムの内外で水位を付けたことによる脱水ドラムによる濾過排水と、金網どうしの接点における圧搾による脱水濃縮により、高い脱水濃縮効果が得られると共に、自然バキューム方式であることもあってコスト的にも有利なものになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第3433905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
最近は、パルプの用途の拡大が模索され、アルカリパルプ、さとうきび等の非木材パルプなど特殊なパルプの産業資材としての活用が期待されているが、例えば、アルカリパルプはその後に処理し易いようにpHを中性まで落とす必要がある。
そのため、洗浄→脱水→洗浄→脱水を繰り返してpHを落としているが、脱水工程で脱水度を高めることで、pHを落とし易くなることが分かっており、アルカリ込みで固形分を45~50%まで絞って脱水することができないかと模索されている。
而して、上記のタイプの濃縮脱水機を使用しても、現状では、脱水率は25~35%に留まっている。
【0007】
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、特許文献1に記載の濃縮脱水機の基本的な構成をそのまま生かしながら更に進化させて、高い脱水性を得られる、新規且つ有用な濃縮脱水機を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、含水性原料が供給される原料収容槽と、前記原料収容槽内に胴部を横方向に並列させながら収容された一対の脱水ドラムと、前記一対の脱水ドラムを互いの胴部の間に下方から上がってきた原料を上方に送り出すように互いに逆回転させる回転手段と、前記原料収容槽に設けられ、前記脱水ドラムの下側で連通する原料供給口と、前記原料収容槽に設けられ、前記脱水ドラム内と連通する排水口と、一方の脱水ドラムの胴部の他方の脱水ドラムの胴部に対する間隔が前記胴部どうしの間に上がってきた原料に圧接しつつ、前記原料の厚みによっては弾性回復可能に後退して広がりながら圧搾することを可能とする圧搾調整手段を備え、前記圧搾調整手段は、前記原料収容槽の槽面部に設けられ前記一方の脱水ドラムの回転軸を回転可能に挿通ガイドする挿通ガイド部と、前記原料収容槽の外側で前記回転軸を回転可能に支持する軸受けを有して前記回転軸と直交方向に延びる支持体と、前記支持体の前記回転軸を跨いだ延び方向一方側に設けられた空気バネと、他方側に設けられた揺動支点とで構成されて、前記空気バネの伸縮に伴い前記回転軸が前記挿通ガイド部内で左右方向に位置ずれすることが可能になることで、前記一方の脱水ドラムの胴部が前記他方の脱水ドラムの胴部に対して弾性回復可能に後退することを特徴とする濃縮脱水機である。
【0009】
好ましくは、圧搾調整手段の挿通ガイド部は、原料収容槽の槽面に設けられ一方の脱水ドラムの回転軸を回転可能に挿通ガイドするU字状の切欠きで構成されている。
【0010】
好ましくは、支持体が水平姿勢にあるときに、一方の脱水ドラムの胴部と他方の脱水ドラムの胴部の間隔が最小になる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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