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公開番号2025132960
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024030862
出願日2024-02-29
発明の名称生分解性蓄熱マイクロカプセルおよびその製造方法
出願人個人
代理人
主分類B01J 13/10 20060101AFI20250903BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】生分解性物質である外殻と芯物質のみからなり、内包されている芯物質である潜熱蓄熱材が漏洩しにくい生分解性蓄熱マイクロカプセルを提供する。
【解決手段】動植物油脂或いは脂肪酸エステルを芯物質として用い、タンパク質や多糖類などの生物由来物質を外殻として用いて生分解性蓄熱マイクロカプセルを製造する方法を提供する。その際、外殻を生分解可能な手段で架橋するとともに、噴霧乾燥などで乾燥することにより芯物質の漏洩が起こりづらいものとできる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
潜熱蓄熱材を芯物質としてそれを取り囲む外殻からなる蓄熱マイクロカプセル。前記潜熱蓄熱材および前記外殻は、何れも生分解性物質由来の材料を用いて作製される。
続きを表示(約 100 文字)【請求項2】
タンパク質及び多糖類から複合コアセルベーション法で外殻が形成され、グルタルアルデヒドが壁膜の硬化架橋剤として用いられていることを特徴とする請求項1記載の生分解性蓄熱マイクロカプセル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生分解性を有する生物由来原料などを使用して製造される生分解性蓄熱マイクロカプセル、及び当該生分解性蓄熱マイクロカプセルを製造する方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
環境負荷低減のために、化石燃料由来エネルギーの使用料削減が求められている。同時に保温技術が様々な分野で注目されている。これまでの保温素材はその性能に限界があり、特に厳しい環境下での使用においては十分な効果が期待できなかった。この解決策として、蓄熱(Thermal enegry storage)技術が注目されている。
【0003】
熱の貯蔵方法として、顕熱と潜熱を利用する方法がある。顕熱蓄熱の例として顕熱蓄熱式蓄熱ブロック(特許文献1)が知られている。顕熱蓄熱は適用温度範囲が広いが蓄熱密度が低い問題点がある。一方、潜熱蓄熱は適用温度範囲が限られるが、顕熱蓄熱と比較して遥かに高い蓄熱密度を達成できる。潜熱蓄熱材の原料として、相変化材料(Phase change material、PCM)の利用が着目されており、固体と液体などの相変化に伴う潜熱によりエネルギーを貯蔵・吸収・放出できる。常温付近で利用可能なPCMには水やヘキサデカンなど様々な物質が知られている。
【0004】
PCMと保温/保冷対象物との熱交換手段として、直接接触が熱効率の観点からは望ましい。しかし、PCMと当該対象物が相互作用(浸潤や溶解等)する場合には直接接触は困難である。また、アルカンなどのPCMは使用時に融解し、液体となるため、そのまま使用すると散逸する。そこで、これらの欠点を克服するためにPCMをポリマーなどで被覆した蓄熱マイクロカプセルが提案されている。蓄熱マイクロカプセルは微小なカプセルにPCMを封入することで、上記相互作用を回避しつつ周囲の温度変化に抗う能力を有している。蓄熱マイクロカプセルの作製には、懸濁重合法やin situ重合法、界面重合法など、様々な方法が開発されている。
【0005】
蓄熱マイクロカプセルの用途として、建材や繊維材料などを周囲温度の変化に抗い一定温度に保温・保冷することが挙げられる(特許文献2、非特許文献1、2)。さらに、蓄熱マイクロカプセルを利用すると、保温/保冷対象物の温度変化を小さくできることから、エネルギー消費量の削減に寄与できる(非特許文献3)。そして、特に寒冷地や暑熱地での屋外活動等、温度変化の激しい環境において、従来素材よりも優れた保温/保冷性能を発揮できると期待されている。
【0006】
これまでに蓄熱マイクロカプセルの芯物質となるPCMとして直鎖アルカン、外殻としてウレタン樹脂や尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレンなどを用いた蓄熱マイクロカプセルの製造手段が提案されてきた(特許文献2-5)。これは、アルカンが鎖長に依存した幅広い融点を持ち、化学的に安定かつ安価なメリットを有するためである。しかし、その安定性ゆえに、これらの材料からなる従来の蓄熱マイクロカプセルは自然環境で生分解されない。その結果、マイクロプラスチック問題の原因となりうるなど、SDGsに適合していない。
【0007】
当該問題を解決するためには、生分解性を有する材料を使用して蓄熱マイクロカプセルを製造できればよい。しかし、生分解性蓄熱マイクロカプセルを効率よく製造する方法及びその性質についての知見が不足しており、工業的生産を行う上での障壁となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平6-50681号公報
特開2006-233342公報
特開2016-142056公報
特開2007-137916公報
特開2006-63314公報
【非特許文献】
【0009】
色材協会誌,92(2),39-43(2019).
繊維学会誌,66(9),P300-P302(2010).
日本建築学会技術報告集,23(54),535-538(2017).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、生分解性蓄熱マイクロカプセル及び、簡便且つ効率的に当該生分解性蓄熱マイクロカプセルを製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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