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公開番号
2025152636
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024054625
出願日
2024-03-28
発明の名称
水系顔料分散体
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類
C09D
11/326 20140101AFI20251002BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】顔料粒子の再分散性に優れ、かつ、低吸液性印刷基材への印刷に用いる際に、得られる印刷物のインク塗膜の基材密着性に優れる、水系顔料分散体及び該水系顔料分散体を用いる水系インクを提供する。
【解決手段】顔料が架橋ポリマーAで分散された水系顔料分散体であって、該架橋ポリマーAが、水分散性ポリマーA’由来の構造と、多官能エポキシ架橋剤由来の構造とを含み、該水分散性ポリマーA’が、イソボルニル(メタ)アクリレート(a-1)由来の構成単位を含むビニル系樹脂である、水系顔料分散体、及び該水系顔料分散体を用いる水系インクである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
顔料が架橋ポリマーAで分散された水系顔料分散体であって、
該架橋ポリマーAが、水分散性ポリマーA’由来の構造と、多官能エポキシ架橋剤由来の構造とを含み、
該水分散性ポリマーA’が、イソボルニル(メタ)アクリレート(a-1)由来の構成単位を含むビニル系樹脂である、水系顔料分散体。
続きを表示(約 770 文字)
【請求項2】
前記水分散性ポリマーA’が、更に、アクリル酸、メタクリル酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる1種以上のカルボキシ基を有するイオン性モノマー(a-2)由来の構成単位を含む、請求項1に記載の水系顔料分散体。
【請求項3】
前記架橋ポリマーAの酸価が、25mgKOH/g以上170mgKOH/g以下である、請求項1又は2に記載の水系顔料分散体。
【請求項4】
前記イソボルニル(メタ)アクリレート(a-1)が、イソボルニルアクリレートである、請求項1又は2に記載の水系顔料分散体。
【請求項5】
前記水分散性ポリマーA’の全構成単位中の、イソボルニル(メタ)アクリレート(a-1)由来の構成単位の含有量が20質量%以上90質量%以下である、請求項1又は2に記載の水系顔料分散体。
【請求項6】
前記水分散性ポリマーA’の酸価が60mgKOH/g以上300mgKOH/g以下である、請求項1又は2に記載の水系顔料分散体。
【請求項7】
前記多官能エポキシ架橋剤が、炭素数3以上8以下の炭化水素基を有する多価アルコールのポリグリシジルエーテル化合物である、請求項1又は2に記載の水系顔料分散体。
【請求項8】
前記架橋ポリマーAの架橋率が、前記水分散性ポリマーA’のカルボキシ基のモル当量数に対する前記多官能エポキシ架橋剤のエポキシ基のモル当量数の比率で、15モル%以上85モル%以下である、請求項2に記載の水系顔料分散体。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の水系顔料分散体、及び水溶性有機溶剤を含有する、水系インク。
【請求項10】
インクジェット印刷用である、請求項9に記載の水系インク。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水系顔料分散体、及び該水系顔料分散体を用いる水系インクに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
広告看板等への印刷を行うサイングラフィックス印刷市場においては、屋内及び屋外掲示による印刷物の耐久性の観点から、印刷基材として主に合成樹脂が用いられている。また、印刷物の耐候性や耐水性の観点から、着色剤に顔料を用いたインクが主流となってきている。
【0003】
例えば、特許文献1には、顔料が安定的かつ高度に微分散されているとともに、耐久性、光沢性、発色性、及び各種印刷基材への密着性に優れた画像を記録可能な、環境配慮型の水性インクジェットインクを調製しうる水性顔料分散液の提供を目的として、顔料、水、水溶性有機溶媒、及び前記顔料を分散させる高分子分散剤を含有し、前記高分子分散剤が、(メタ)アクリル酸及びイタコン酸の少なくともいずれかに由来する構成単位(i)と、生物材料由来の(メタ)アクリレートに由来する構成単位(ii)と、を含み、酸価が30~250mgKOH/gであり、前記構成単位(ii)の含有量が50質量%以上であり、数平均分子量が1,000~30,000であり、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が2.5以下であり、カルボキシ基の少なくとも一部がアルカリで中和されているポリマーである水性顔料分散液、及び該水性顔料分散液を含有する水性インクジェットインク等が開示されている。
【0004】
また、例えば、特許文献2には、非浸透性基材上に、乾燥性に優れ、かつ、ラミネート用基材とのラミネート強度にも優れる画像を記録でき、更に、吐出休止後の再吐出性にも優れる、非浸透性基材用インクジェットインク及び画像記録方法を提供することを目的として、水と、架橋された樹脂によって顔料の少なくとも一部が被覆されている樹脂被覆顔料と、沸点180℃~200℃のアルカンジオール化合物である溶剤Aと、沸点70℃~160℃のモノアルコール化合物及び沸点70℃~160℃のグリコールモノエーテル化合物の少なくとも一方である溶剤Bと、を含有する非浸透性基材用インクジェットインク等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-133936号公報
国際公開第2020/195360号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
印刷基材として合成樹脂を用いる特有の課題として、得られる印刷物に対するインク塗膜の基材密着性、例えば、耐テープ剥離性の向上が求められる。インク塗膜の耐テープ剥離性が不足する場合、広告看板等を掲示している際に、インク塗膜が合成樹脂から剥がれ、印刷物の美粧性の低下や不正確な情報の掲示を招く恐れがある。そのため、印刷基材として合成樹脂へ印刷する際は、印刷物に対するインク塗膜の基材密着性の向上が強く求められている。特に水系インクを用いて合成樹脂へ印刷する場合、水系インクにより形成されるインク塗膜が合成樹脂に十分に密着する必要がある。
また、インクが乾燥し、該インク中の水溶性有機溶剤の含有比率が高まると、顔料粒子が凝集し、凝固するため、顔料粒子の再分散性が求められる。
【0007】
しかしながら、特許文献1の水性顔料分散液は顔料粒子の再分散性に優れず、当該水性顔料分散液を水系インクとして用い、低吸液性の印刷基材として合成樹脂へのインクジェット印刷した際に、得られる印刷物のインク塗膜の耐テープ剥離性が不十分であることが判明した。
また、特許文献2では、インクの調製に架橋樹脂被覆顔料の水分散物が用いられているが、架橋樹脂被覆顔料の水分散液の再分散性が十分でなく、また、特許文献2の非浸透性基材用インクジェットインクを用いた場合は、得られる印刷物のインク塗膜の耐テープ剥離性が課題であることが判明した。
本発明は、顔料粒子の再分散性に優れ、かつ、低吸液性印刷基材への印刷に用いる際に、得られる印刷物のインク塗膜の基材密着性に優れる、水系顔料分散体及び該水系顔料分散体を用いる水系インクを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、顔料が架橋ポリマーAで分散された水系顔料分散体において、該架橋ポリマーAを、水分散性ポリマーA’由来の構造と、多官能エポキシ架橋剤由来の構造とを含み、該水分散性ポリマーA’が、イソボルニル(メタ)アクリレート(a-1)由来の構成単位を含むビニル系樹脂とすることにより、上記課題を解決しうることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の[1]及び[2]を提供する。
[1]
顔料が架橋ポリマーAで分散された水系顔料分散体であって、
該架橋ポリマーAが、水分散性ポリマーA’由来の構造と、多官能エポキシ架橋剤由来の構造とを含み、
該水分散性ポリマーA’が、イソボルニル(メタ)アクリレート(a-1)由来の構成単位を含むビニル系樹脂である、水系顔料分散体。
[2]前記[1]に記載の水系顔料分散体、及び水溶性有機溶剤を含有する、水系インク。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、顔料粒子の再分散性に優れ、かつ、低吸液性印刷基材への印刷に用いる際に、得られる印刷物のインク塗膜の基材密着性に優れる、水系顔料分散体及び該水系顔料分散体を用いる水系インクを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[水系顔料分散体]
本発明の水系顔料分散体は、顔料が架橋ポリマーAで分散された水系顔料分散体であって、
該架橋ポリマーAが、水分散性ポリマーA’由来の構造と、多官能エポキシ架橋剤由来の構造とを含み、
該水分散性ポリマーA’が、イソボルニル(メタ)アクリレート(a-1)由来の構成単位を含むビニル系樹脂である、水系顔料分散体である。
(【0011】以降は省略されています)
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