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公開番号2025153065
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055339
出願日2024-03-29
発明の名称衛生用紙及び衛生用紙の製造方法
出願人王子ホールディングス株式会社
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類D21C 5/02 20060101AFI20251002BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】本発明は、柔らかさに優れ、かつ衛生用紙を折り畳みつつ積層した場合に積層のズレが生じない衛生用紙を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、熱可塑性樹脂層がラミネートされたラミネート古紙由来のパルプ繊維を含む衛生用紙であって、ラミネート古紙は、ロジン系サイズ剤及びアルケニル無水コハク酸系サイズ剤から選択される少なくとも1種を含み、衛生用紙の坪量が90g/m2以下であり、全パルプ質量に対する広葉樹パルプ繊維の含有量が、75質量%以上である、衛生用紙に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性樹脂層がラミネートされたラミネート古紙由来のパルプ繊維を含む衛生用紙であって、
前記ラミネート古紙は、ロジン系サイズ剤及びアルケニル無水コハク酸系サイズ剤から選択される少なくとも1種を含み、
前記衛生用紙の坪量が90g/m

以下であり、全パルプ質量に対する広葉樹パルプ繊維の含有量が、75質量%以上である、衛生用紙。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ラミネート古紙中における前記ロジン系サイズ剤又は前記アルケニル無水コハク酸系サイズ剤の含有量が0.1質量%以上である、請求項1に記載の衛生用紙。
【請求項3】
前記ラミネート古紙における前記熱可塑性樹脂層の厚みが5~80μmである、請求項1に記載の衛生用紙。
【請求項4】
前記ラミネート古紙がスカイブ加工されていない、請求項1に記載の衛生用紙。
【請求項5】
熱可塑性樹脂層がラミネートされたラミネート古紙からパルプ繊維を離解し、パルプスラリーを得る工程と、
前記パルプスラリーを抄紙する工程と、を含む衛生用紙の製造方法であって、
前記ラミネート古紙は、ロジン系サイズ剤及びアルケニル無水コハク酸系サイズ剤から選択される少なくとも1種を含み、
前記衛生用紙の坪量が90g/m

以下であり、全パルプ質量に対する広葉樹パルプ繊維の含有量が、75質量%以上である、衛生用紙の製造方法。
【請求項6】
前記ラミネート古紙中における前記ロジン系サイズ剤又は前記アルケニル無水コハク酸系サイズ剤の含有量が0.1質量%以上である、請求項5に記載の衛生用紙の製造方法。
【請求項7】
前記パルプスラリーを得る工程の前に、前記ラミネート古紙を破砕洗浄する工程をさらに含む、請求項5に記載の衛生用紙の製造方法。
【請求項8】
前記破砕洗浄する工程では、洗浄水量を0.1m

/h以上とし、かつラミネート古紙の破砕サイズが20~400cm

となるように破砕洗浄する、請求項7に記載の衛生用紙の製造方法。
【請求項9】
前記パルプスラリーを得る工程は、前記ラミネート古紙と非ラミネート古紙からパルプ繊維をそれぞれ離解し、パルプスラリーを得る工程を含み、
前記ラミネート古紙と前記非ラミネート古紙の合計質量に対して、前記ラミネート古紙の割合が0.5~50質量%である、請求項5に記載の衛生用紙の製造方法。
【請求項10】
前記ラミネート古紙における前記熱可塑性樹脂層の厚みが5~80μmである、請求項5に記載の衛生用紙の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、衛生用紙及び衛生用紙の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境への懸念などから、世界的に脱プラスチックへの取り組みが加速している。このため、多くの製品の紙化が進められており、また使用した紙製品をリサイクルすることが求められている。例えば、衛生用紙損紙や雑誌、コピー用紙などの古紙を使用したリサイクル衛生用紙が製造されている。
【0003】
一方、紙製品のリサイクルにおいて、プラスチックを含む紙製品は古紙禁忌品として扱われるため、多くはリサイクルされず処分される。しかしながら、近年はプラスチックを含む紙製品をリサイクルする必要性も高まってきており、技術の発展により紙とプラスチック複合品のリサイクルも進んでいる。
【0004】
ところで、衛生用紙には、ティシュペーパーのように折り畳まれて積層され、その状態で包材に内包されて製品となるものがある。例えば、特許文献1には、1プライ当たりの米坪が30~50g/m

、古紙パルプを90~100%含有し、平均繊維長が0.7~1.5mmのパルプ原料を抄紙したものであり、湿潤紙力剤及び乾燥紙力剤をそれぞれパルプ原料に対し0.10~0.30質量%含有され、かつ、湿潤紙力剤/乾燥紙力剤の質量比が0.5~1.5であり、ドライクレープが施されていることを特徴とする古紙含有ペーパータオルが開示されている。特許文献1では、古紙含有ペーパータオルが積層されて内包されてなる製品において、手肉感の向上とホルダー容器からの脱落を抑制することが検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2008-255496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術で得られる古紙等のリサイクル原料を用いて製造される衛生用紙は、柔らかさが十分ではなく改善が求められていた。また、衛生用紙を折り畳みつつ積層した場合、積層体において積層のズレが生じる場合があり問題となっていた。
【0007】
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、柔らかさに優れ、かつ衛生用紙を折り畳みつつ積層した場合に積層のズレが生じない衛生用紙を提供することを目的として検討を進めた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の具体的な態様の例を以下に示す。
[1] 熱可塑性樹脂層がラミネートされたラミネート古紙由来のパルプ繊維を含む衛生用紙であって、
ラミネート古紙は、ロジン系サイズ剤及びアルケニル無水コハク酸系サイズ剤から選択される少なくとも1種を含み、
衛生用紙の坪量が90g/m

以下であり、全パルプ質量に対する広葉樹パルプ繊維の含有量が、75質量%以上である、衛生用紙。
[2] ラミネート古紙中におけるロジン系サイズ剤又はアルケニル無水コハク酸系サイズ剤の含有量が0.1質量%以上である、[1]に記載の衛生用紙。
[3] ラミネート古紙における熱可塑性樹脂層の厚みが5~80μmである、[1]又は[2]に記載の衛生用紙。
[4] ラミネート古紙がスカイブ加工されていない、[1]~[3]のいずれかに記載の衛生用紙。
[5] 熱可塑性樹脂層がラミネートされたラミネート古紙からパルプ繊維を離解し、パルプスラリーを得る工程と、
パルプスラリーを抄紙する工程と、を含む衛生用紙の製造方法であって、
ラミネート古紙は、ロジン系サイズ剤及びアルケニル無水コハク酸系サイズ剤から選択される少なくとも1種を含み、
衛生用紙の坪量が90g/m

以下であり、全パルプ質量に対する広葉樹パルプ繊維の含有量が、75質量%以上である、衛生用紙の製造方法。
[6] ラミネート古紙中におけるロジン系サイズ剤又はアルケニル無水コハク酸系サイズ剤の含有量が0.1質量%以上である、[5]に記載の衛生用紙の製造方法。
[7] パルプスラリーを得る工程の前に、ラミネート古紙を破砕洗浄する工程をさらに含む、[5]又は[6]に記載の衛生用紙の製造方法。
[8] 破砕洗浄する工程では、洗浄水量を0.1m

/h以上とし、かつラミネート古紙の破砕サイズが20~400cm

となるように破砕洗浄する、[7]に記載の衛生用紙の製造方法。
[9] パルプスラリーを得る工程は、ラミネート古紙と非ラミネート古紙からパルプ繊維をそれぞれ離解し、パルプスラリーを得る工程を含み、
ラミネート古紙と非ラミネート古紙の合計質量に対して、ラミネート古紙の割合が0.5~50質量%である、[5]~[8]のいずれかに記載の衛生用紙の製造方法。
[10] ラミネート古紙における熱可塑性樹脂層の厚みが5~80μmである、[5]~[9]のいずれかに記載の衛生用紙の製造方法。
[11] ラミネート古紙がスカイブ加工されていない、[5]~[10]のいずれかに記載の衛生用紙の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、柔らかさに優れ、かつ衛生用紙を折り畳みつつ積層した場合に積層のズレが生じない衛生用紙を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、衛生用紙積層体の「ズレ」を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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