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公開番号
2025111146
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-30
出願番号
2024005370
出願日
2024-01-17
発明の名称
古紙のパルプ化処理方法
出願人
花王株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
D21C
5/02 20060101AFI20250723BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約
【課題】古紙に含まれるシリコン化合物の除去率を向上する、古紙のパルプ化処理方法を提供する。
【解決手段】下記の工程1~工程3を備える、古紙のパルプ化処理方法。
工程1:基材の少なくとも一部にシリコン化合物を含む層を備える古紙と水とを含む原料スラリーを、pH10以上のアルカリ条件下、50℃以上90℃以下の温度で30分以上12時間以下保持する工程
工程2:工程1で処理された原料スラリーを、pH10以上のアルカリ条件下、15質量%以上45質量%以下の固形分濃度でニーディグ処理する工程
工程3:工程2で処理された原料スラリーをフローテーション処理する工程
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記工程1~工程3を備える、古紙のパルプ化処理方法。
工程1:基材の少なくとも一部にシリコン化合物を含む層を備える古紙と水とを含む原料スラリーを、pH10以上のアルカリ条件下、50℃以上90℃以下の温度で30分以上12時間以下保持する工程
工程2:工程1で処理された原料スラリーを、pH10以上のアルカリ条件下、15質量%以上45質量%以下の固形分濃度でニーディング処理する工程
工程3:工程2で処理された原料スラリーをフローテーション処理する工程
続きを表示(約 480 文字)
【請求項2】
前処理工程として、前記アルカリ条件下、15質量%以上45質量%以下の固形分濃度でニーディング処理を行い、この前処理工程でニーディング処理された前記原料スラリーを、前記工程1に供する、請求項1に記載の古紙のパルプ化処理方法。
【請求項3】
工程1において、前記原料スラリーを、pH10以上のアルカリ条件下、55℃以上70℃以下の温度で2時間以上6時間以下保持する、請求項1又は2に記載の古紙のパルプ化処理方法。
【請求項4】
下記の工程1~工程3を備える、古紙から再生紙を製造する方法。
工程1:基材の少なくとも一部にシリコン化合物を含む層を備える古紙と水とを含む原料スラリーを、pH10以上のアルカリ条件下、50℃以上90℃以下の温度で30分以上12時間以下保持する工程
工程2:工程1で処理された原料スラリーを、pH10以上のアルカリ条件下、15質量%以上45質量%以下の固形分濃度でニーディング処理する工程
工程3:工程2で処理された原料スラリーをフローテーション処理する工程
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、古紙のパルプ化処理方法及び古紙から再生紙を製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
現在、製紙用原料として、古紙から作られる再生パルプが使用されているが、資源の有効活用の観点から、更により多くの古紙を再利用する要請が高まっている。再生パルプ化可能な古紙として、新聞、段ボール、雑誌、模造、色上(アートを含む)、上白、カード、特白、中白、白マニラ、切符、中更反古、茶模造紙(洋段を含む)、台紙等が挙げられる。
ラベルやシールを使用した後に残る剥離紙は、一般的には紙基材の表面にシリコン化合物、フッ素化合物等の剥離剤が塗布されたものが挙げられる。剥離紙の紙基材と剥離剤は強固に結合しているため、パルプと剥離剤の分離が困難である。そのため、剥離紙は、再生できない古紙として廃棄処分されることが多い。
【0003】
特許文献1には、感圧接着紙の古紙から再生パルプを得るためのパルプ化法において、古紙を水中離解し、その懸濁液をスリットプレートの目穴が0.5mm幅以下のスクリーンで処理してパルプ以外の物質を除去し、そのアクセプトに界面活性剤を加え、更に空気を導入しながら撹拌することによってパルプ以外の物質を泡沫浮上分離し、更にパルプ懸濁液を15%以上の濃度下で機械的撹拌する感圧接着紙古紙のパルプ化法が開示されている。
また、特許文献2には、感圧接着紙の古紙から再生パルプを得るためのパルプ化法において、pHが6以下の原料スラリーを15~30重量%の固形分濃度でニーディング処理する工程と、該工程で処理されたパルプをスリット巾0.2mm以下のスクリーンで処理する工程と、該工程で処理されたパルプに苛性ソーダと界面活性剤を添加し、30~40重量%の固形分濃度で加温下に圧縮力を与えながらニーディング処理する工程と、その後にフローテーション工程を包含する感圧接着紙古紙のパルプ化法が開示されている。
特許文献3には、感圧接着紙古紙から再生パルプを得るパルプ化法において、原料スラリーを1次フローテーション処理する工程、固形分濃度20~40重量%でニーディング処理する工程、スリット巾0.05~0.20mmのスクリーンで処理する工程、2次フローテーション処理する工程を順次行うことを特徴とする感圧接着紙古紙のパルプ化法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平3-199479号公報
特開平5-163689号公報
特開平5-209383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1~3に記載の方法では、処理後に白色度の高い再生紙が得られていることが示されているが、剥離剤に用いられるシリコン化合物又はフッ素化合物は透明性の高い物質であり、白色度ではそれらの化合物の残存を適切に評価することはできない。
また、従来の剥離紙から得られた再生パルプにおいては、再生紙の紙力が低下する、また、再生紙に再度剥離剤をコーティングする際にコーティングの均一塗布性が低下する、剥離剤をコーティングした後の加熱乾燥時に気泡が発生しやすくなる等の課題が見られ、シリコン化合物又はフッ素化合物を含む層を有するパルプ繊維を含む古紙から、十分にシリコン化合物又はフッ素化合物を除去することが困難であった。特に近年各種剥離剤にシリコン化合物が主として用いられており、シリコン化合物のパルプ繊維からの除去が大きな課題となっている。
本発明は、古紙に含まれる剥離剤等に由来するシリコン化合物の除去率を向上する、古紙のパルプ化処理方法及び古紙から再生紙を製造する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記の工程1~工程3を備える、古紙のパルプ化処理方法に関する。
工程1:基材の少なくとも一部にシリコン化合物を含む層を備える古紙と水とを含む原料スラリーを、pH10以上のアルカリ条件下、50℃以上90℃以下の温度で30分以上12時間以下保持する工程
工程2:工程1で処理された原料スラリーを、pH10以上のアルカリ条件下で15質量%以上45質量%以下の固形分濃度でニーディング処理する工程
工程3:工程2で処理された原料スラリーをフローテーション処理する工程
【0007】
また、本発明は、上記の工程1~工程3を備える、古紙から再生紙を製造する方法に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、古紙に含まれるシリコン化合物の除去率を向上する、古紙のパルプ化処理方法及び古紙から再生紙を製造する方法が提供される。更に本発明では、再生パルプの歩留まりが良好な古紙のパルプ化処理方法及び古紙から再生紙を製造する方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の古紙のパルプ化処理方法及び古紙から再生紙を製造する方法が、再生パルプの歩留まりを維持しつつ、シリコン化合物の除去率を向上する機構は定かではないが、以下のように推察される。
工程1の熟成工程で、剥離剤層のようなシリコン化合物が含まれる層に充分アルカリ剤を浸透させて、シリコン化合物とパルプ繊維との分離及び剥離剤の分解を促進させ、工程2のニーディング工程では、シリコン化合物のパルプ繊維からの離脱、且つ微細化を促進するものと推察される。
更に、工程2の後にフローテーション工程(工程3)を行うことで、微細化した剥離剤等が気泡に付着して、フロスとともに系外へ排出除去されるものと推察される。
なお、本発明の古紙のパルプ化処理方法及び古紙から再生紙を製造する方法は、上記の作用機構になんら限定されるものではない。
【0010】
<古紙のパルプ化処理方法>
本発明の古紙のパルプ化処理方法は、下記の工程1~工程3を備える。
工程1:基材の少なくとも一部にシリコン化合物を含む層を備える古紙と水とを含む原料スラリーを、pH10以上のアルカリ条件下、50℃以上90℃以下の温度で30分以上12時間以下保持する工程
工程2:工程1で処理された原料スラリーを、pH10以上のアルカリ条件下、15質量%以上45質量%以下の固形分濃度でニーディング処理する工程
工程3:工程2で処理された原料スラリーをフローテーション処理する工程
(【0011】以降は省略されています)
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