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公開番号2025154000
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056757
出願日2024-03-29
発明の名称積層体
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G02B 5/30 20060101AFI20251002BHJP(光学)
要約【課題】量子ドット有機ELパネルを用いた表示装置において、量子ドット有機ELパネルを用いた表示装置において、黒表示時のパネル内外における光反射に起因する反射外観の抑制と白表示時の輝度向上とを両立し得る積層体を提供することを目的とする。
【解決手段】低反射フィルムおよび機能層を含む積層体であって、
前記低反射フィルムは、視感平均反射率が0.05%以上5%以下であり、かつ、全光線透過率が93%以上であり、
前記機能層は、液晶性化合物と二色性色素とが層平面に対して垂直方向に配向した状態で硬化した硬化膜である、積層体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
低反射フィルムおよび機能層を含む積層体であって、
前記低反射フィルムは、視感平均反射率が0.05%以上5%以下であり、かつ、全光線透過率が93%以上であり、
前記機能層は、液晶性化合物と二色性色素とが層平面に対して垂直方向に配向した状態で硬化した硬化膜である、積層体。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
二色性色素は、少なくとも1種のシアン色素と、少なくとも1種のマゼンタ色素と、少なくとも1種のイエロー色素との組み合わせを含む、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
低反射フィルムは低反射層および基材を含む、請求項1に記載の積層体。
【請求項4】
低反射層、基材および機能層をこの順に含む、請求項3に記載の積層体。
【請求項5】
機能層は、X線回折測定においてブラッグピークを示さない、請求項1に記載の積層体。
【請求項6】
低反射フィルムは、該低反射フィルムの機能層が積層される側とは反対側の最表面に防汚層を含む、請求項1に記載の積層体。
【請求項7】
積層体全体の視感平均反射率は0.01%以上1%以下であり、かつ、全光線透過率は75%以上である、請求項1に記載の積層体。
【請求項8】
量子ドット有機EL表示装置に用いるための、請求項1に記載の積層体。
【請求項9】
請求項1に記載の積層体および量子ドット有機EL発光パネルを含む表示装置。
【請求項10】
低反射フィルムが機能層より視認側に位置する、請求項9に記載の表示装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は積層体、特に、量子ドット有機EL表示装置に用いるための積層体、および、これを含む表示装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネッセンス(有機ELまたはOLED)素子を用いた有機EL表示装置は、液晶表示装置等に比べて軽量化や薄型化が可能であるだけでなく、幅広い視野角、速い応答速度、高いコントラスト等の高画質を実現できるため、スマートフォンやテレビ、デジタルカメラ等、様々な分野で用いられている。有機EL表示装置では、該装置を構成する電極での光反射や外光の反射による視認性の低下を抑制するために、例えば、特許文献1に開示されるような、偏光フィルムと位相差フィルムとを積層した光学部材である円偏光板が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-95255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、有機EL素子の発光層の材料として、量子ドット(QD)を用いた量子ドット有機ELパネルの開発が進んでいる。量子ドット有機ELパネルは、従来の有機ELパネルと比較してシャープな発光スペクトルを有するため、色再現性に優れ、広い色域を特徴として注目されている。このような量子ドット有機ELパネルを用いる表示装置においても、従来の有機EL表示装置と同様に、高い視認性を確保するためには、黒表示時の外光反射および電極での光反射を抑制する必要がある。従来の有機EL表示パネルは、円偏光板を用いることによって光反射の問題を解決しているが、量子ドット有機ELパネルは従来の有機ELパネルと比較して発光強度が低いため、原理上光を吸収する円偏光板を用いると十分な輝度の確保が困難になる。このため、量子ドット有機ELパネルにおいては、円偏光板によって反射防止機能を確保することが難しく、一般に、光の干渉効果を利用して反射光を低減させる反射防止フィルム(AR(Anti-Reflection)フィルム、LR(Low-Reflection)フィルム)を発光層の視認側に積層することで、表示画面における外光反射を抑制し、視認性を高めている。
【0005】
しかしながら、表示装置内に取り込まれた外光が黒表示時に電極で反射し、その反射光がQDフィルタ中に含まれる光拡散剤等によって散乱し、パネル上で反射光が白っぽく見えるという、量子ドット有機ELパネルを用いる際に特有に生じる現象は、画面外からの光反射の防止を目的とする反射防止フィルムによっては解消することができない。このため、量子ドット有機ELパネルを用いた表示装置においては、その構造上、白表示時の輝度の低下につながる円偏光板を利用することなく、黒表示時のパネル内外での光反射に起因する視認性の低下を抑制するための技術が求められている。
【0006】
本発明は、量子ドット有機ELパネルを用いた表示装置において、黒表示時のパネル内外における光反射に起因する反射外観の抑制と白表示時の輝度向上とを両立し得る積層体を提供することを目的とする。
なお、以下、本明細書においては、表示画面への外光の映り込みなどの外光反射と、電極での光反射に起因してパネル上で反射光が白っぽく見える現象をあわせて「反射外観」と表現し、反射外観を抑制する、反射外観が向上する、または、(高い若しくは優れた)反射外観効果等の表現は、前記反射外観の現象を抑制または防止する効果を意味する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の好適な態様を包含する。
[1]低反射フィルムおよび機能層を含む積層体であって、
前記低反射フィルムは、視感平均反射率が0.05%以上5%以下であり、かつ、全光線透過率が93%以上であり、
前記機能層は、液晶性化合物と二色性色素とが層平面に対して垂直方向に配向した状態で硬化した硬化膜である、積層体。
[2]二色性色素は、少なくとも1種のシアン色素と、少なくとも1種のマゼンタ色素と、少なくとも1種のイエロー色素との組み合わせを含む、前記[1]に記載の積層体。
[3]低反射フィルムは低反射層および基材を含む、前記[1]または[2]に記載の積層体。
[4]低反射層、基材および機能層をこの順に含む、前記[3]に記載の積層体。
[5]機能層は、X線回折測定においてブラッグピークを示さない、前記[1]~[4]のいずれかに記載の積層体。
[6]低反射フィルムは、該低反射フィルムの機能層が積層される側とは反対側の最表面に防汚層を含む、前記[1]~[5]のいずれかに記載の積層体。
[7]積層体全体の視感平均反射率は0.01%以上1%以下であり、かつ、全光線透過率は75%以上である、前記[1]~[6]のいずれかに記載の積層体。
[8]量子ドット有機EL表示装置に用いるための、前記[1]~[7]のいずれかに記載の積層体。
[9]前記[1]~[8]のいずれかに記載の積層体および量子ドット有機EL発光パネルを含む表示装置。
[10]低反射フィルムが機能層より視認側に位置する、前記[9]に記載の表示装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、量子ドット有機ELパネルを用いた表示装置において、黒表示時のパネル内外における光反射に起因する反射外観の抑制と白表示時の輝度向上とを両立し得る積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の積層体の層構成の一例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本発明の範囲はここで説明する実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲で種々の変更をすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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