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公開番号
2025033706
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023139621
出願日
2023-08-30
発明の名称
磁気共鳴型ワイヤレス給電装置
出願人
株式会社アドテックス
,
学校法人加計学園
代理人
個人
主分類
H02J
50/12 20160101AFI20250306BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】周囲の環境に左右されず、給電コイルと受電コイルの設計に制約を与えない方法で、2つの共振ループのうちのいずれか1つの共振ループの選択固定を行うことが可能な磁気共鳴型ワイヤレス給電装置を提供する。
【解決手段】給電コイルを含む給電側共振回路と、受電コイルを含む受電側共振回路とを備え、PT(Parity-Time)対称性を利用して給電コイルと受電コイルを磁気共鳴させる磁気共鳴型ワイヤレス給電装置であって、給電側共振回路1にはインバータ3と電流センサ4が接続され、インバータ3内部のスイッチング素子33、34をターンオン又はターンオフさせる時刻であるスイッチタイミングが、位相調整回路30によって位相関係を調整した後の信号によって生成されたパルスに基づいて決定されることにより、2つの共振ループのうちのいずれか1つの共振ループが選択固定される。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
給電コイルを含む給電側共振回路と、受電コイルを含む受電側共振回路とを備え、Parity-Time対称性を利用し、前記給電コイルと前記受電コイルを磁気共鳴させることにより非接触で給電を行う磁気共鳴型ワイヤレス給電装置であって、
前記給電側共振回路と前記受電側共振回路を相互インダクタンスにより互いに結合された複共振回路とみなしたとき、当該複共振回路に流れる共振電流が循環し得る2つの共振ループ(「ループIの共振ループ」および「ループIIの共振ループ」)が存在し、
前記給電側共振回路には、インバータ、および、前記給電コイルの電流または磁界を検出するセンサが接続され、
前記インバータが、前記センサにより検出された前記給電コイルの電流に基づく電流位相または前記給電コイルの磁界に基づく磁界位相を基準に、前記給電側共振回路に加わる交流電圧と前記給電コイルに流れる交流電流との位相関係を調整できる位相調整回路を備え、
前記インバータ内部のスイッチング素子をターンオンまたはターンオフさせる時刻であるスイッチタイミングが、前記位相調整回路によって前記位相関係を調整した後の信号によって生成されたパルスに基づいて決定されることにより、前記2つの共振ループのうちのいずれか1つの共振ループが選択固定される
ことを特徴とする磁気共鳴型ワイヤレス給電装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記インバータの内部にはコンパレータが設けられ、かつ、前記コンパレータへの入力の前に、前記位相調整回路としての位相遅れ回路が設置されており、
前記インバータは、前記位相遅れ回路が、前記2つの共振ループのうちの「ループIIの共振ループ」を選択する目的で、前記センサによって検出された前記給電コイルの電流または磁界に基づく交流電流が前記コンパレータに入力される前に、前記交流電流を180°を越えて遅らせて前記コンパレータに入力させることにより、前記給電コイルに流れる交流電流に対して前記給電側共振回路に加わる交流電圧の位相を進ませる進み位相として前記位相関係を調整する制御を行う
ことを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴型ワイヤレス給電装置。
【請求項3】
前記インバータの内部にはコンパレータが設けられ、前記センサによって検出された前記給電コイルの電流または磁界に基づく交流電流が前記コンパレータに入力されるように構成されており、かつ、前記コンパレータの出力の後に、前記位相調整回路としての時間遅延回路が設置されており、
前記インバータは、前記時間遅延回路による遅延時間の制御によって前記位相関係を調整する制御を行う
ことを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴型ワイヤレス給電装置。
【請求項4】
前記インバータの内部にはコンパレータが設けられ、前記センサによって検出された前記給電コイルの電流または磁界に基づく交流電流が前記コンパレータに入力されるように構成されており、かつ、前記コンパレータの出力の後に、前記位相調整回路としてのオールパスフィルタが設置されており、
前記インバータは、前記オールパスフィルタによって前記位相関係を調整する制御を行う
ことを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴型ワイヤレス給電装置。
【請求項5】
前記インバータの内部にはコンパレータが設けられ、前記センサによって検出された前記給電コイルの電流または磁界に基づく交流電流が前記コンパレータに入力されるように構成されており、かつ、前記コンパレータの出力の後に、前記位相調整回路としてのPLL(位相同期回路)が設置されており、
前記インバータは、前記PLL(位相同期回路)により、前記給電コイルに流れる交流電流に対して前記給電側共振回路に加わる交流電圧の位相を進ませる、または、遅らせることによって、前記位相関係を調整する制御を行う
ことを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴型ワイヤレス給電装置。
【請求項6】
前記PLL(位相同期回路)は、少なくともVCO(電圧制御発振器)を備え、前記VCO(電圧制御発振器)の入力電圧を制御することによって、前記VCO(電圧制御発振器)の発振周波数に制限を付け、前記PLL(位相同期回路)の出力信号の周波数範囲を制限する
ことを特徴とする請求項5記載の磁気共鳴型ワイヤレス給電装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、Parity-Time対称性(以下、「PT対称性」と呼ぶ)を利用し、給電コイルと受電コイルを磁気共鳴させることにより非接触で給電を行う磁気共鳴型ワイヤレス給電装置に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、ワイヤレス給電技術については、電磁誘導方式のものや、磁界共鳴方式のものなど、既に知られている技術がいくつか存在する。このうち、電磁誘導方式のワイヤレス給電技術は、例えば、携帯電話の充電などに用いられているものであり、コイルが上下に配置されており、すなわち、変圧器と同様な原理で、給電コイルと受電コイルの間の距離(伝送距離)が非常に近いときのみ、電力を送ることができる。
【0003】
しかし、電磁誘導方式のワイヤレス給電技術は、伝送距離が数mmくらいと短いため、給電コイルと受電コイルの距離を大きく取ることができず、また、給電コイルと受電コイルの位置がほんの少しでもずれたり離れたりしてしまうと充電も給電もできない、すなわち、位置ズレに弱いため、人工心臓などの人体の内部に取り付けられた人工機器や、ロボットアームのように多方向への回転や軸ずれがある装置に適用することは難しい、という問題がある。
【0004】
また、磁界共鳴方式のワイヤレス給電技術は、伝送距離が数cm~数mくらいと長いため、電磁誘導方式に比べれば給電コイルと受電コイルの距離を大きくとることができるので実用化には近いレベルになってきている。しかし、給電コイルと受電コイルの距離を一定にして固定しておかないと送ることができず、その距離より近づいても遠ざかっても、また、角度がついてしまっても伝送効率が低下して、必要な電力を送ることができないという敏感さがあるため、すなわち、この方式の場合も位置ズレに弱いため、ロボットアームのように多方向への回転や軸ずれがある装置(回転する給電対象)に適用することは難しい、という問題がある。
【0005】
ここで、ワイヤレス給電方式の1つとして、Parity-Time対称性(以下、「PT対称性」と呼ぶ。)を利用したワイヤレス給電という技術がある。このPT対称性を利用したワイヤレス給電は、非エルミート系のハミルトニアンをもつ物理システムであり、2017年に初めて発表された新しい概念のワイヤレス給電である(非特許文献1参照)。
【0006】
PT対称性が保存されると、ハミルトニアンの固有エネルギーが実数となるため、非エルミート系でありながら、系のエネルギーが保存されたように振る舞う。この場合、単位時間あたりに給電側共振回路と受電側共振回路との間で伝達されるエネルギーは、2つの共振回路間の結合係数に依存しなくなる。その結果、伝送距離が変化しても、給電コイルおよび受電コイルに位置ズレが生じても、PT対称性が保存されていれば、伝送電力と電力伝送効率は常に一定に保たれることになる。
【0007】
また、伝送距離の変化に対する伝送電力や電力伝送効率の変動を抑制する目的で、交流電源として用いられるインバータの周波数を自動調整する方法が数多く提案されている(非特許文献2参照)。しかし、それらの制御方法では、伝送電力や電力伝送効率を伝送距離と完全に無関係とすることはできない。なぜならば、それらすべてのシステムが非エルミート系の物理システムとして設計されておらず、かつ、PT対称性を保存させていないからである。
【0008】
そして、PT対称性を利用したワイヤレス給電とは、従来の磁界共鳴方式のワイヤレス給電技術における交流電源を、負性抵抗器と電気的に同様な振る舞いをするインバータ、すなわち、負性抵抗として振る舞うインバータで置き換えたものである。
【0009】
このことは、例えば特許文献1においても開示されているとおり公知の技術であるが、もう少し詳細に説明すると、負性抵抗として振る舞うインバータとは、あらかじめスイッチング周波数および電圧振幅が固定されていないインバータであり、インバータの出力端からみた、ワイヤレス給電回路の見かけの共振周波数により、スイッチング周波数が定まる回路構成を有し、コイルの伝送距離の変化や位置ズレなどにより変化し得るワイヤレス給電回路の見かけの共振周波数の変化に対して、スイッチング周波数が早い応答速度で追従するインバータのことである。ここで、ワイヤレス給電回路とは、給電側共振回路および受電側共振回路と、それに接続された以降の回路すべてを含んだ回路のことである。また、見かけの共振周波数とは、給電側共振回路と受電側共振回路が相互作用しているので、その相互作用を加味した、実質的な共振周波数を意味している。
【0010】
また、PT対称性を利用したワイヤレス給電では、前述のインバータを自励発振させて用いる。発振には、2つのモードが存在しており、どちらのモードにおいてもPT対称性は保存できる。ここで、この2つのモードについて、もう少し詳細に説明する。図1は、S-Pトポロジーの等価回路を示した図であり、特許文献1の図14と同じ図である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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