発明の詳細な説明【技術分野】 【0001】 本発明は、主にスイッチング電源回路におけるAC/DCコンバータの一次側回路に対するAC入力の有無を検出するAC入力検出回路に関する。 続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】 【0002】 図2は従来例のAC入力検出回路の構成を示す回路図である。 【0003】 このAC入力検出回路においては、AC入力端子T1pと接地端子T1nの間に印加されたAC入力電圧Vin1がダイオードD1,D2(整流素子)によって全波整流される。すなわち、正の半波の入力期間にはダイオードD1によって半波整流され、負の半波の入力期間にはダイオードD2によって半波整流される。両ダイオードD1,D2に共通のカソード接続点P1には半サイクルごとの山形の脈流の繰り返しである直流電圧(整流電圧)Vin2が出現する。その脈流の直流電圧Vin2によって流れる直流電流は、分圧用かつ限流用の抵抗素子R1と分圧用かつ平滑用の容量素子としてのコンデンサC1との直列回路で構成される分圧回路VDを流れ、コンデンサC1はAC入力電圧Vin1に対応した電圧レベルVcapに充電される。 【0004】 次に、AC入力電圧Vin1が所定の設計電圧(V S )以下の非検出レベル(すなわち、機器の正常動作に必要な電圧に至らない電圧レベル)にある場合の動作と、前記設計電圧(V S )を超えた検出レベルにある場合の動作について順次説明する。 【0005】 (1)AC入力電圧Vin1が設計電圧(V S )以下の非検出レベルにある場合 コンデンサC1の充電電圧Vcapが、前記設計電圧(V S )に対応する規定値電圧(V K )以下であれば、バイポーラNPN型のトランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧(V BE )は順方向電圧(V F )未満((V F )を超えていない)であり、トランジスタQ1は非導通となる。トランジスタQ1が非導通であれば、フォトカプラPC1は動作せず(不動作)、検出回路部(図示せず)は不動作の状態にある。その結果、AC入力の電圧レベルが設計電圧(V S )以下の非検出レベルにあると認識することが可能となる。 【0006】 (2)AC入力電圧Vin1が設計電圧(V S )を超えた検出レベルにある場合 コンデンサC1の充電電圧Vcapが前記設計電圧(V S )に対応する前記規定値(V K )を超えると、充電電圧VcapによってコンデンサC1から出力される電流が抵抗素子R2を介してトランジスタQ1のベースに供給される。その場合、抵抗素子R3の両端電圧すなわちトランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧(V BE )が順方向電圧(V F )よりも高くなって、トランジスタQ1はターンオンし導通状態となる。その結果、抵抗素子R4の両端間に電位差が生じ、フォトカプラPC1の発光ダイオードLEが動作し、連動してフォトトランジスタPTが導通する。このフォトトランジスタPTの導通により、検出回路部(図示せず)は動作し、AC入力の電圧レベルが検出レベル(設計電圧(V S )超え)の範囲内にあって、所期の電圧レベルのAC入力が供給されていることを示す検出信号が生成される。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0007】 特開2014-155266号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 AC入力電圧Vin1が検出レベルか否かを検出するAC入力検出素子として、従来技術の場合はバイポーラ型のトランジスタQ1を用いている。ところが、このバイポーラ型のトランジスタQ1を採用しているために、その駆動を高電圧回路(AC入力側)から供給される大電流に依存しなければならない。 【0009】 具体的には、トランジスタQ1をターンオンするためにはそのベース・エミッタ間電圧(V BE )を順方向電圧(V F )よりも高くする必要があり、そのためには高電圧回路(AC入力側)から分圧用かつ限流用の抵抗素子R1を介してトランジスタQ1のベースに対し大きな電流を供給しなければならない。 【0010】 その結果、電力損失が大きくなり、AC入力検出回路の待機電力が大きくなっていた。 (【0011】以降は省略されています) この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する