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公開番号
2025066074
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-22
出願番号
2024174382
出願日
2024-10-03
発明の名称
環形動物の忌避剤、該忌避剤の調製方法および環形動物の忌避方法
出願人
保土谷アグロテック株式会社
,
保土谷化学工業株式会社
,
太陽化学株式会社
代理人
保土谷化学工業株式会社
,
保土谷化学工業株式会社
主分類
A01N
37/02 20060101AFI20250415BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】非イオン性の食品添加物を成分とし、人畜に対する安全性に優れ、かつ、水に難溶性であるため持続性に優れる環形動物の忌避剤を提供すること。
【解決手段】炭素原子数2~48の多価アルコールと、炭素原子数1~24の1種または2種以上の脂肪酸が、縮合反応して得られる「多価アルコール脂肪酸エステル」を1種または2種以上含有する組成物であって、該組成物を有効成分とする環形動物の忌避剤。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
炭素原子数2~48の多価アルコールと、
炭素原子数1~24の1種または2種以上の脂肪酸が、
縮合反応して得られる「多価アルコール脂肪酸エステル」を1種または2種以上含有する組成物であって、該組成物を有効成分とする環形動物の忌避剤。
続きを表示(約 970 文字)
【請求項2】
前記多価アルコールの炭化水素基が、直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、
直鎖状、分岐状もしくは環状の不飽和アルケニル基、
直鎖状、分岐状もしくは環状の不飽和アルキニル基、または、これらの炭化水素基を単結合もしくはエーテル結合で2種以上組み合わせた基である、請求項1に記載の環形動物の忌避剤。
【請求項3】
前記多価アルコールが、グリセリン、ポリグリセリン、ポリオキシアルキレングリコールまたは糖アルコールである、請求項1に記載の環形動物の忌避剤。
【請求項4】
前記脂肪酸が、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、または、ヒドロキシ基を含有する飽和もしくは不飽和脂肪酸である、請求項1に記載の環形動物の忌避剤。
【請求項5】
前記脂肪酸が、酢酸、カプリル酸、カプリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ジアセチル酒石酸、乳酸、コハク酸またはリシノール酸である、請求項1に記載の環形動物の忌避剤。
【請求項6】
前記環形動物の忌避剤の製剤形態が、液体製剤、固体製剤またはエアゾル剤である、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の環形動物の忌避剤。
【請求項7】
前記多価アルコール脂肪酸エステルを0.5~80質量%含有する水溶液または水分散液からなる液体製剤である、請求項6に記載の環形動物の忌避剤。
【請求項8】
前記環形動物の忌避剤が、前記多価アルコール脂肪酸エステルを0.5~30質量%含有する固体製剤であって、前記固体製剤の粒径が直径0.2mm以上10mm以下である、請求項6に記載の環形動物の忌避剤。
【請求項9】
環形動物がヤマビル、チスイビルまたはヌマビルである、請求項1に記載の環形動物の忌避剤。
【請求項10】
請求項1に記載の環形動物の忌避剤の調製方法であって、
前記多価アルコール脂肪酸エステル、または、多価アルコール脂肪酸エステルを含有する液体製剤もしくは固体製剤を、前記忌避剤の使用当日または使用直前に水または有機溶媒に希釈して分散液または懸濁液を調製する方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、環形動物の忌避剤、該忌避剤の調製方法および環形動物の忌避方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
環形動物の一種であるヤマビルによる山林や里山での吸血被害は、2020年には33都府県で報告されており、ヤマビルの生息地域の拡大が続いている(非特許文献1)。ヤマビルによる吸血被害は、感染症を引き起こす事例は報告されていないが、吸血後の患部は血液が凝固せず、痒みを伴い1時間以上出血が続くことがあり、精神的な苦痛を伴う。このため、一般の山岳・キャンプ愛好者の観光客の再訪意欲が無くなり、観光業への影響が出てくる。
また、林業では、木の伐採や下刈り作業などの危険作業を行う作業従事者にとっては、ヤマビル被害に気を取られて重大な事故に繋がりかねず、ヤマビル発生時期である4月~10月の作業を拒絶することもある。このことは、苗木の植え付けや、成長した樹木の伐採作業を行えず、造林事業計画に多大な支障をきたす。
さらに、農地でも吸血被害が多発し、農業従事者が水田や畑に近寄れず手入れに支障をきたし、耕作意欲が減退して農地を放棄せざるを得ない状況が起こる。
【0003】
ヤマビルは、ニホンジカやイノシシなどの野生動物の足に穴を開けて入り込み半寄生の状態で吸血する。穴の中で生息するためヤマビルは脱落せずに時間を掛けて吸血できるうえ、長距離を移動することができる。野生動物が餌を求めて里山に移動し農作物を食い荒らす農作物被害が問題になっているが、野生動物に寄生したヤマビルが十分に吸血した後に山林や里山の農地で脱離する。産卵は吸血後、ヤマビルは産卵し繁殖し、生息地域を拡大していく。
【0004】
ヤマビルは日陰の湿った場所を好むため、落ち葉の下や石の陰で生息している。また、野生動物に寄生しやすいように雑草に潜んでいることも多い。吸血被害の多い県では、ヤマビル生息域の住民や観光客・登山者、林業関係者向けにヤマビル対策マニュアルを発行し、吸血被害の防除方法を啓蒙している。
【0005】
多くの地域で、ヤマビルの防除方法や、生息数を減少させる方法が検討されている。物理的な方法としては、ヤマビルが生息する多くの県では、雑草や枯れ草を除草し、日当たりを良くし、隠れ場所を無くす方法が推奨されている。化学的な防除方法としては、ヤマビルなどの環形動物に忌避効果のある忌避剤(特許文献1~7など)を使用する方法、また、食塩水、消石灰、石灰窒素、木酢液、苦汁(にがり)などのヤマビル駆除剤を定期的に散布する方法などが推奨されている。人体への吸血被害を抑えるため、殺虫剤成分であるディート(DEET、N,N-ジエチル-m-トルアミド)またはイカリジンなどを含む虫除けスプレー、ヤマビルが忌避する成分の専用スプレーを、肌、衣服、雨具、長靴などに噴きかけ、ヤマビルが付着することを防ぐ方法なども推奨されている。
【0006】
一方、これらの化学的な方法は、局地的なヤマビルの駆除や人体に対する吸血被害を防ぐことには有効であるが、広範囲に生息するヤマビル駆除の目的で使用する場合は、忌避剤成分の人畜に対する安全性はもとより、環境への影響も考慮しなければならない。さらに、ディートなど、本来殺虫剤用の成分を忌避剤に使用する場合、布域に生息する昆虫への影響を考慮する必要がある。
【0007】
また、ヤマビルはニホンジカやイノシシなどの野生動物に寄生するため、草丈1m以下の雑草、雑灌木の葉の裏や枝に潜んでいる。強い酸性成分を含んだ忌避剤はヤマビルの忌避や駆除に有効であるが、造林木やその苗木、雑灌木、その他有用な植物に酸性水溶液を直接散布することは好ましくない。多くの植物はpH5以上の弱酸性土壌を好むため、強い酸性物質や酸性水溶液を散布して、pH4以下の強酸性土壌になると養分の吸収バランスが崩れてしまうからである。そのため、強い酸性(pH2以下)物質、具体的には、例えば、リンゴ酸水溶液などの強酸水溶液(3質量%水溶液でpH2)を土壌に多量に散布することは好ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平8-183720号公報
特開平7-173005号公報
特開昭60-61509号公報
特開平7-196407号公報
特開2007-223984号公報
特開2015-168683号公報
特開2019-14658号公報
【非特許文献】
【0009】
一般財団法人 環境文化創造研究所内 ヤマビル研究会 編「研究会活動報告」(ホームページ)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、非イオン性の食品添加物を成分とし、人畜に対する安全性に優れ、かつ、水に難溶性であるため持続性に優れる環形動物の忌避剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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