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公開番号2025074671
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2023185647
出願日2023-10-30
発明の名称液体熱電変換素子用電極、液体熱電変換素子、液体熱電変換素子用電極の製造方法
出願人国立大学法人 筑波大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01M 6/36 20060101AFI20250507BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】フレキシブル性に優れる塗膜からなる液体熱電変換素子用電極、液体熱電変換素子用電極を備えた液体熱電変換素子、および液体熱電変換素子用電極の製造方法を提供する。
【解決手段】炭素粉末と、高分子結着剤と、を含む塗膜3からなる、液体熱電変換素子用電極1。塗膜3は、電極保持体2の一方の面2aに形成されていてもよい。第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第2の電極の間に介在する電解液と、を備え、電解液は、有機溶媒と、酸化イオンおよび還元イオンと、を含み、第1の電極および第2の電極は、液体熱電変換素子用電極からなる、液体熱電変換素子。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
炭素粉末と、高分子結着剤と、を含む塗膜からなる、液体熱電変換素子用電極。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記塗膜が、電極保持体の一方の面に形成された、請求項1に記載の液体熱電変換素子用電極。
【請求項3】
第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極の間に介在する電解液と、を備え、
前記電解液は、有機溶媒と、酸化イオンおよび還元イオンと、を含み、
前記第1の電極および前記第2の電極は、請求項1に記載の液体熱電変換素子用電極からなる、液体熱電変換素子。
【請求項4】
炭素粉末と、高分子結着剤と、有機溶媒と、を含む電極形成用組成物を調製する工程と、
電極保持体の一方の面に、前記電極形成用組成物を塗布する工程と、
前記電極形成用組成物を乾燥して、前記電極保持体の一方の面に塗膜を形成する工程と、を有する、液体熱電変換素子用電極の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体熱電変換素子用電極、液体熱電変換素子、および液体熱電変換素子用電極の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
液体熱電変換素子は、環境中の温度差を電気エネルギーに変換するエネルギーハーベスト技術の1つである。液体熱電変換素子は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第2の電極の間に介在する電解液と、を備える。第1の電極と第2の電極は、同一の材料から構成され、同一の構造を有する。
【0003】
液体熱電変換素子の性能は、電気化学ゼーベック係数(S)、電解液の電気伝導度(σ)、電解液の熱伝導度(k)で支配されている。電解液の抵抗は、電位勾配により駆動されたイオンの移動による溶液抵抗Rsと、電極表面での電子移動による電荷移動抵抗Rctと、濃度勾配により駆動された電極近傍でのイオン移動に伴う拡散抵抗Rdifとの和で表すことができる。溶液抵抗Rsは、電解液の組成と電極間の距離、電極面積で決定される。他方、電荷移動抵抗Rctと拡散抵抗Rdifは、電極材料や電極の構造に依存する。従来、液体熱電変換素子の電極としては、白金(例えば、非特許文献1参照)やグラファイトシート(例えば、非特許文献2参照)が用いられている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
A.Waki,et al,Jpn.J.Appl.Phys.62,014002(2023).
W.Li,et al.Materials Today Energy,30,101147(2022).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
液体熱電変換素子の最大の特徴は、簡単な素子構造にある。この簡単な素子構造を活かせば、大型またはフレキシブルな液体熱電変換素子を実現することが可能となる。液体熱電変換素子を大型化するためには、電解液を収容する容器の内側面に、大面積の電極を密着させる必要がある。液体熱電変換素子をフレキシブル化するためには、充分な強度で、前記の容器の内側面と電極が密着する必要がある。また、液体熱電変換素子の製造コストを下げるためには、電極を低コストで容易に作製できる必要がある。
【0006】
液体熱電変換素子の電極としては、白金、または市販のグラファイトシート等の炭素電極が用いられている。白金はフレキシブル性がない。また、グラファイトシート等の炭素電極はフレキシブル性がある。
【0007】
しかしながら、電解液を収容する容器の内側面にグラファイトシートを密着させて、かつ、電解液を収容した容器をシールするには、複雑な素子構造が必要となる。また、グラファイトシートはフレキシブル性を有するものの、曲がり具合を大きく(曲率を大きく)して曲げることが難しいという課題があった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、フレキシブル性に優れる塗膜からなる液体熱電変換素子用電極、液体熱電変換素子用電極を備えた液体熱電変換素子、および液体熱電変換素子用電極の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以下の態様を有する。
[1]炭素粉末と、高分子結着剤と、を含む塗膜からなる、液体熱電変換素子用電極。
[2]前記塗膜が、電極保持体の一方の面に形成された、[1]に記載の液体熱電変換素子用電極。
[3]第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極の間に介在する電解液と、を備え、
前記電解液は、有機溶媒と、酸化イオンおよび還元イオンと、を含み、
前記第1の電極および前記第2の電極は、[1]または[2]に記載の液体熱電変換素子用電極からなる、液体熱電変換素子。
[4]炭素粉末と、高分子結着剤と、有機溶媒と、を含む電極形成用組成物を調製する工程と、
電極保持体の一方の面に、前記電極形成用組成物を塗布する工程と、
前記電極形成用組成物を乾燥して、前記電極保持体の一方の面に塗膜を形成する工程と、を有する、液体熱電変換素子用電極の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、フレキシブル性に優れる塗膜からなる液体熱電変換素子用電極、液体熱電変換素子用電極を備えた液体熱電変換素子、および液体熱電変換素子用電極の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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