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公開番号2025140555
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024040026
出願日2024-03-14
発明の名称制振機構
出願人国立大学法人 筑波大学,株式会社奥村組
代理人個人
主分類F16F 15/02 20060101AFI20250919BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】水平方向に延在した制振対象構造物を制振する振動体を制振対象構造物の振動で振動させる。
【解決手段】制振対象構造物Sに設置された制振装置Dは、制振対象構造物S側を支点に振動するアーム部11、およびアーム部11に取り付けられた質量体12を備え、自由状態で鉛直方向に垂下する振動体D1と、磁束の方向がアーム部11の振動方向に向けられてアーム部11に設置された磁石13と、アーム部11の振動面と一致する方向で且つアーム部11を挟んで相互に反対側の位置に設置され、アーム部11の磁石13と対向した磁極が相互に同極となるように磁石21a,22aをそれぞれ保持して磁石同士の反発でアーム部11の振動幅を規制する第1の磁石保持部21および第2の磁石保持部22とを有し、磁石13と磁石21aとの間隔L1と、磁石13と磁石22aとの間隔L2とが、アーム部11を鉛直方向にした状態で非等間隔に配置されている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
水平方向に延在して構築され、所定の固有振動数(f)を持つ制振対象構造物と、
前記制振対象構造物に設置され、前記制振対象構造物の振動方向と交差する方向に振動可能で、且つ前記制振対象構造物の固有振動数(f)の半分の固有振動数(f/2)を持つ制振手段とを有し、
前記制振手段は、
前記制振対象構造物の下面側に設置されて当該制振対象構造物側を支点に振動するアーム部、および重心位置で前記アーム部に取り付けられた質量体を備え、自由な状態では鉛直方向に垂下する振動体と、
磁束の方向が前記アーム部の振動方向に向けられて前記アーム部に設置された磁石と、
前記アーム部の振動面と一致する方向で且つ前記アーム部を挟んで相互に反対側の位置となるようにそれぞれ設置され、前記アーム部の磁石と対向した磁極が相互に同極となるように磁石を保持して磁石同士の反発で前記アーム部の振動幅を規制する第1の磁石保持部および第2の磁石保持部とを有し、
前記アーム部の磁石と第1の磁石保持部の磁石との間隔と、前記アーム部の磁石と第2の磁石保持部の磁石の間隔とは、前記アーム部を鉛直方向にした状態で非等間隔に配置されている、
ことを特徴とする制振機構。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
水平方向に延在して構築され、所定の固有振動数(f)を持つ制振対象構造物と、
前記制振対象構造物に設置され、前記制振対象構造物の振動方向と交差する方向に振動可能で、且つ前記制振対象構造物の固有振動数(f)の半分の固有振動数(f/2)を持つ制振手段とを有し、
前記制振手段は、
前記制振対象構造物の下面側に設置されて当該制振対象構造物側を支点に振動するアーム部、および重心位置をずらして前記アーム部に取り付けられた質量体を備え、自由な状態では鉛直方向に対して傾斜した方向に垂下する振動体と、
前記アーム部の振動面と一致する方向で且つ前記アーム部を挟んで相互に反対側の位置となるようにそれぞれ設置され、前記アーム部の磁石と対向した磁極が相互に同極となるように磁石を保持して磁石同士の反発で前記アーム部の振動幅を規制する第1の磁石保持部および第2の磁石保持部とを有し、
前記アーム部の磁石と第1の磁石保持部の磁石との間隔と、前記アーム部の磁石と第2の磁石保持部の磁石の間隔とは、前記アーム部を鉛直方向にした状態で等間隔に配置されている、
ことを特徴とする制振機構。
【請求項3】
前記制振対象構造物は、両端で支持された両持ち構造であり、
前記制振手段は、前記制振対象構造物の両端の支持位置の中央位置に設置される、
ことを特徴とする請求項1または2記載の制振機構。
【請求項4】
前記制振対象構造物は、一端のみで支持された片持ち構造であり、
前記制振手段は、前記制振対象構造物の前記一端とは反対側の自由端に設置される、
ことを特徴とする請求項1または2記載の制振機構。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、制振対象構造物に発生した振動を抑制する制振機構に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、道路や鉄道などが陸上の障害物や川や谷、海などの上を通過するために架け渡された橋梁などのように水平方向に延在して構築された梁状または盤状の構造物や高層建築物などのような塔状の構造物(制振対象構造物)においては、地震時や強風時における揺れの周期が長く、地震や強風がおさまった後においてもしばらくの間は揺れが続いてしまう。
【0003】
そこで、制振対象構造物に制振手段を設置して制振することが行われている。この装置は、制振対象の構造物に、当該構造物側を支点にして振動可能なアーム部を介して補助的な質量体が付加された振動体を設置することにより、振動体が構造物の振動を肩代わりするように振動することで、制振対象構造物の固有振動数周辺での共振現象を抑制するものである。
【0004】
具体的には、制振対象構造物の振動方向と直交する方向が振動体の振動方向となり、且つ、制振対象構造物の固有周期に対して振動体の振動周期を半分にした制振手段を設置することにより、制振対象構造物の振動を低減させることが可能になる。
【0005】
なお、制振対象構造物の固有周期に対して振動体の振動周期を半分にした制振手段で制振対象構造物の振動を低減させる技術については、例えば特開2020-148339号公報などに詳しく記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-148339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、橋梁などのように水平方向に延在して構築され、振動が縦揺れ(上下振動)になる制振対象構造物に制振手段を設置した場合、振動体は初期状態において垂直下で安定しており、制振対象構造体が上下に振動しても、そのままでは振動することができない。
【0008】
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、水平方向に延在して構築された制振対象構造物を制振するための振動体が制振対象構造物の振動で振動することのできる制振機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の制振機構は、水平方向に延在して構築され、所定の固有振動数(f)を持つ制振対象構造物と、前記制振対象構造物に設置され、前記制振対象構造物の振動方向と交差する方向に振動可能で、且つ前記制振対象構造物の固有振動数(f)の半分の固有振動数(f/2)を持つ制振手段とを有し、前記制振手段は、前記制振対象構造物の下面側に設置されて当該制振対象構造物側を支点に振動するアーム部、および重心位置で前記アーム部に取り付けられた質量体を備え、自由な状態では鉛直方向に垂下する振動体と、磁束の方向が前記アーム部の振動方向に向けられて前記アーム部に設置された磁石と、前記アーム部の振動面と一致する方向で且つ前記アーム部を挟んで相互に反対側の位置となるようにそれぞれ設置され、前記アーム部の磁石と対向した磁極が相互に同極となるように磁石を保持して磁石同士の反発で前記アーム部の振動幅を規制する第1の磁石保持部および第2の磁石保持部とを有し、前記アーム部の磁石と第1の磁石保持部の磁石との間隔と、前記アーム部の磁石と第2の磁石保持部の磁石の間隔とは、前記アーム部を鉛直方向にした状態で非等間隔に配置されている、ことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の本発明の制振機構は、水平方向に延在して構築され、所定の固有振動数(f)を持つ制振対象構造物と、前記制振対象構造物に設置され、前記制振対象構造物の振動方向と交差する方向に振動可能で、且つ前記制振対象構造物の固有振動数(f)の半分の固有振動数(f/2)を持つ制振手段とを有し、前記制振手段は、前記制振対象構造物の下面側に設置されて当該制振対象構造物側を支点に振動するアーム部、および重心位置をずらして前記アーム部に取り付けられた質量体を備え、自由な状態では鉛直方向に対して傾斜した方向に垂下する振動体と、前記アーム部の振動面と一致する方向で且つ前記アーム部を挟んで相互に反対側の位置となるようにそれぞれ設置され、前記アーム部の磁石と対向した磁極が相互に同極となるように磁石を保持して磁石同士の反発で前記アーム部の振動幅を規制する第1の磁石保持部および第2の磁石保持部とを有し、前記アーム部の磁石と第1の磁石保持部の磁石との間隔と、前記アーム部の磁石と第2の磁石保持部の磁石の間隔とは、前記アーム部を鉛直方向にした状態で等間隔に配置されている、ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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