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公開番号2025078942
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-21
出願番号2023191272
出願日2023-11-09
発明の名称移動体制御装置、移動体制御方法、及びプログラム
出願人本田技研工業株式会社
代理人弁理士法人クシブチ国際特許事務所
主分類G06F 8/65 20180101AFI20250514BHJP(計算;計数)
要約【課題】移動体制御装置における複数のプロセッサのソフトウェアの更新の不具合により、移動体の作動が不能となることを抑制する。
【解決手段】移動体制御装置1は、第1ソフトウェア又は第2ソフトウェアの更新処理を実行するソフトウェア更新部11,21と、更新処理が実行された後、第1ソフトウェアと第2ソフトウェアの異常の有無を認識するソフトウェア異常認識部11,21と、ソフトウェア異常認識部により、第1メモリに保存された第1ソフトウェア、又は第2メモリに保存された第2ソフトウェアの異常が認識された場合に、移動体制御装置1による制御対象である対象移動体100を、所定の異常対応モードで作動させるための異常対応処理を、第1プロセッサ11又は第2プロセッサ21により実行させるソフトウェア異常対応部11,21と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1プロセッサと、
前記第1プロセッサにより使用される第1ソフトウェアが保存される第1メモリと、
第2プロセッサと、
前記第2プロセッサにより使用される第2ソフトウェアが保存される第2メモリと、
を備える移動体制御装置であって、
前記第1ソフトウェア及び前記第2ソフトウェアの更新処理を実行するソフトウェア更新部と、
前記更新処理が実行された後、前記第1メモリに保存されている前記第1ソフトウェアと、前記第2メモリに保存されている前記第2ソフトウェアの異常の有無を認識するソフトウェア異常認識部と、
前記ソフトウェア異常認識部により、前記第1メモリに保存された前記第1ソフトウェア、又は前記第2メモリに保存された前記第2ソフトウェアの異常が認識された場合に、前記移動体制御装置による制御対象である対象移動体を、所定の異常対応モードで作動させるための異常対応処理を、前記第1プロセッサ又は前記第2プロセッサにより実行させるソフトウェア異常対応部と、
を備える移動体制御装置。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
前記ソフトウェア異常認識部は、前記第1メモリに保存されている有効な前記第1ソフトウェアのバージョンと、前記第2メモリに保存されている有効な前記第2ソフトウェアのバージョンが異なっている場合、又は、前記第1メモリに保存されている有効な前記第1ソフトウェア若しくは前記第2メモリに保存されている有効な前記第2ソフトウェアのセキュアブートの結果が不良であった場合に、前記第1メモリに保存されている前記第1ソフトウェア又は前記第2メモリに保存されている前記第2ソフトウェアが異常であると認識する
請求項1に記載の移動体制御装置。
【請求項3】
前記第1メモリには、前記更新処理により更新された新バージョンの前記第1ソフトウェアを保存する領域と、前記更新処理により更新される前の旧バージョンの前記第1ソフトウェアを保存する領域とが設定され、
前記第2メモリには、前記更新処理により更新された新バージョンの前記第2ソフトウェアを保存する領域と、前記更新処理により更新される前の旧バージョンの前記第2ソフトウェアを保存する領域とが設定され、
前記ソフトウェア異常対応部は、前記ソフトウェア異常認識部により、前記第1メモリに保存されている有効な前記第1ソフトウェアのバージョンと、前記第2メモリに保存されている有効な前記第2ソフトウェアのバージョンが異なっているために、前記第1メモリに保存されている前記第1ソフトウェア又は前記第2メモリに保存されている前記第2ソフトウェアが異常であると認識された場合に、前記異常対応処理として、前記第1プロセッサにより、前記第1メモリに保存されている旧バージョンの前記第1ソフトウェアを実行させると共に、前記第2プロセッサにより、前記第2メモリに保存されている旧バージョンの前記第2ソフトウェアを実行させる処理を行う
請求項2に記載の移動体制御装置。
【請求項4】
前記ソフトウェア異常対応部は、前記ソフトウェア異常認識部により、前記第1メモリに保存されている有効な前記第1ソフトウェアのセキュアブートの結果が不良であり、前記第2メモリに保存されている有効な前記第1ソフトウェアのセキュアブートの結果が良であると認識されたときに、前記異常対応処理として、前記第1プロセッサによる前記第1ソフトウェアの実行を禁止して、前記第2プロセッサにより前記第2ソフトウェアを実行させる処理を行う
請求項2に記載の移動体制御装置。
【請求項5】
前記ソフトウェア異常対応部は、前記異常対応処理を実行していることを、前記対象移動体に備えられた報知部により報知する
請求項4に記載の移動体制御装置。
【請求項6】
前記第1メモリには、前記更新処理により更新された新バージョンの前記第1ソフトウェアを保存する領域と、前記更新処理により更新される前の旧バージョンの前記第1ソフトウェアを保存する領域とが設定され、
前記第2メモリには、前記更新処理により更新された新バージョンの前記第2ソフトウェアを保存する領域と、前記更新処理により更新される前の旧バージョンの前記第2ソフトウェアを保存する領域とが設定され、
前記ソフトウェア異常対応部は、新バージョンの前記第1ソフトウェアが有効な前記第1ソフトウェアとして前記第1メモリに保存され、且つ新バージョンの前記第2ソフトウェアが有効な前記第2ソフトウェアとして前記第2メモリに保存されている状態で、前記ソフトウェア異常認識部により、前記第1メモリに保存されている新バージョンの前記第1ソフトウェア又は前記第2メモリに保存されている新バージョンの前記第2ソフトウェアのセキュアブートの結果が不良であると認識された場合に、前記異常対応処理として、前記第1プロセッサにより、前記第1メモリに保存されている旧バージョンの前記第1ソフトウェアを実行させると共に、前記第2プロセッサにより、前記第2メモリに保存されている旧バージョンの前記第2ソフトウェアを実行させる処理を行う
請求項2に記載の移動体制御装置。
【請求項7】
第1プロセッサと、
前記第1プロセッサにより使用される第1ソフトウェアが保存される第1メモリと、
第2プロセッサと、
前記第2プロセッサにより使用される第2ソフトウェアが保存される第2メモリと、
を備える移動体制御装置により実行される移動体制御方法であって、
前記第1ソフトウェア及び前記第2ソフトウェアの更新処理を実行するソフトウェア更新ステップと、
前記更新処理が実行された後、前記第1メモリに保存されている前記第1ソフトウェアと、前記第2メモリに保存されている前記第2ソフトウェアの異常の有無を認識するソフトウェア異常認識ステップと、
前記ソフトウェア異常認識ステップにより、前記第1メモリに保存された前記第1ソフトウェア、又は前記第2メモリに保存された前記第2ソフトウェアの異常が認識された場合に、前記移動体制御装置による制御対象である移動体を、所定の異常対応モードで作動させるための異常対応処理を、前記第1プロセッサ又は前記第2プロセッサにより実行させるソフトウェア異常対応ステップと、
含む移動体制御方法。
【請求項8】
第1プロセッサと、
前記第1プロセッサにより使用される第1ソフトウェアが保存される第1メモリと、
第2プロセッサと、
前記第2プロセッサにより使用される第2ソフトウェアが保存される第2メモリと、
を備える移動体制御装置を、
前記第1ソフトウェア及び前記第2ソフトウェアの更新処理を実行するソフトウェア更新部と、
前記更新処理が実行された後、前記第1メモリに保存されている前記第1ソフトウェアと、前記第2メモリに保存されている前記第2ソフトウェアの異常の有無を認識するソフトウェア異常認識部と、
前記ソフトウェア異常認識部により、前記第1メモリに保存された前記第1ソフトウェア、又は前記第2メモリに保存された前記第2ソフトウェアの異常が認識された場合に、前記移動体制御装置による制御対象である移動体を、所定の異常対応モードで作動させるための異常対応処理を、前記第1プロセッサ又は前記第2プロセッサにより実行させるソフトウェア異常対応部と、して機能させる
プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体制御装置、移動体制御方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、車両等の移動体に搭載される制御装置において、ソフトウェアの更新をサポートする技術が提案されている。例えば、特許文献1には、車両に搭載されるECU(Electronic Control Unit)により実行されるプログラムを記憶する記憶部に、実行中のプログラムを記憶する領域と更新プログラムを記憶する領域とを設定する構成が開示されている。この構成によれば、プログラムの実行中であっても更新プログラムを記憶部に記憶させることが可能であり、プログラムを更新するタイミングの制約を小さくできる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-144669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
移動体制御装置で使用されるプログラム等のソフトウェアには、移動体の基本的な作動を行う重要なソフトウェアが含まれるため、ソフトウェアの更新が正常に行われなかった場合には、移動体の動作に支障をきたすおそれがある。例えば、複数のプロセッサにより個別に実行される複数のソフトウェアを更新する際に、いずれかのプロセッサ用のソフトウェアの更新が正常に完了しなかった場合、或いは更新後のソフトウェアの異常が生じた場合には、新バージョンのソフトウェアによるプロセッサ間の同期がとれない状態となって、移動体の作動が不能となる。そこで、移動体制御装置における複数のプロセッサのソフトウェアの更新の不具合により、移動体の作動が不能となることを抑制することが、本願の課題である。
本願は、上記課題の解決のため、安全性の向上を目的としたものである。そして、延いては交通の安全性をより一層改善して持続可能な輸送システムの発展に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための第1態様として、第1プロセッサと、前記第1プロセッサにより使用される第1ソフトウェアが保存される第1メモリと、第2プロセッサと、前記第2プロセッサにより使用される第2ソフトウェアが保存される第2メモリと、を備える移動体制御装置であって、前記第1ソフトウェア及び前記第2ソフトウェアの更新処理を実行するソフトウェア更新部と、前記更新処理が実行された後、前記第1メモリに保存されている前記第1ソフトウェアと、前記第2メモリに保存されている前記第2ソフトウェアの異常の有無を認識するソフトウェア異常認識部と、前記ソフトウェア異常認識部により、前記第1メモリに保存された前記第1ソフトウェア、又は前記第2メモリに保存された前記第2ソフトウェアの異常が認識された場合に、前記移動体制御装置による制御対象である対象移動体を、所定の異常対応モードで作動させるための異常対応処理を、前記第1プロセッサ又は前記第2プロセッサにより実行させるソフトウェア異常対応部と、を備える移動体制御装置が挙げられる。
【0006】
上記移動体制御装置において、前記ソフトウェア異常認識部は、前記第1メモリに保存されている有効な前記第1ソフトウェアのバージョンと、前記第2メモリに保存されている有効な前記第2ソフトウェアのバージョンが異なっている場合、又は、前記第1メモリに保存されている有効な前記第1ソフトウェア若しくは前記第2メモリに保存されている有効な前記第2ソフトウェアのセキュアブートの結果が不良であった場合に、前記第1メモリに保存されている前記第1ソフトウェア又は前記第2メモリに保存されている前記第2ソフトウェアが異常であると認識する構成としてもよい。
【0007】
上記移動体制御装置において、前記第1メモリには、前記更新処理により更新された新バージョンの前記第1ソフトウェアを保存する領域と、前記更新処理により更新される前の旧バージョンの前記第1ソフトウェアを保存する領域とが設定され、前記第2メモリには、前記更新処理により更新された新バージョンの前記第2ソフトウェアを保存する領域と、前記更新処理により更新される前の旧バージョンの前記第2ソフトウェアを保存する領域とが設定され、前記ソフトウェア異常対応部は、前記ソフトウェア異常認識部により、前記第1メモリに保存されている有効な前記第1ソフトウェアのバージョンと、前記第2メモリに保存されている有効な前記第2ソフトウェアのバージョンが異なっているために、前記第1メモリに保存されている前記第1ソフトウェア又は前記第2メモリに保存されている前記第2ソフトウェアが異常であると認識された場合に、前記異常対応処理として、前記第1プロセッサにより、前記第1メモリに保存されている旧バージョンの前記第1ソフトウェアを実行させると共に、前記第2プロセッサにより、前記第2メモリに保存されている旧バージョンの前記第2ソフトウェアを実行させる処理を行う構成としてもよい。
【0008】
上記移動体制御装置において、前記ソフトウェア異常対応部は、前記ソフトウェア異常認識部により、前記第1メモリに保存されている有効な前記第1ソフトウェアのセキュアブートの結果が不良であり、前記第2メモリに保存されている有効な前記第1ソフトウェアのセキュアブートの結果が良であると認識されたときに、前記異常対応処理として、前記第1プロセッサによる前記第1ソフトウェアの実行を禁止して、前記第2プロセッサにより前記第2ソフトウェアを実行させる処理を行う構成としてもよい。
【0009】
上記移動体制御装置において、前記ソフトウェア異常対応部は、前記異常対応処理を実行していることを、前記対象移動体に備えられた報知部により報知する構成としてもよい。
【0010】
上記移動体制御装置において、前記第1メモリには、前記更新処理により更新された新バージョンの前記第1ソフトウェアを保存する領域と、前記更新処理により更新される前の旧バージョンの前記第1ソフトウェアを保存する領域とが設定され、前記第2メモリには、前記更新処理により更新された新バージョンの前記第2ソフトウェアを保存する領域と、前記更新処理により更新される前の旧バージョンの前記第2ソフトウェアを保存する領域とが設定され、前記ソフトウェア異常対応部は、新バージョンの前記第1ソフトウェアが有効な前記第1ソフトウェアとして前記第1メモリに保存され、且つ新バージョンの前記第2ソフトウェアが有効な前記第2ソフトウェアとして前記第2メモリに保存されている状態で、前記ソフトウェア異常認識部により、前記第1メモリに保存されている新バージョンの前記第1ソフトウェア又は前記第2メモリに保存されている新バージョンの前記第2ソフトウェアのセキュアブートの結果が不良であると認識された場合に、前記異常対応処理として、前記第1プロセッサにより、前記第1メモリに保存されている旧バージョンの前記第1ソフトウェアを実行させると共に、前記第2プロセッサにより、前記第2メモリに保存されている旧バージョンの前記第2ソフトウェアを実行させる処理を行う構成としてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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