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公開番号2025078961
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-21
出願番号2023191307
出願日2023-11-09
発明の名称エアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物及びエアーバッグ
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 83/04 20060101AFI20250514BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】難燃性に優れるエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物、及び当該組成物を用いた硬化被膜を有するエアーバッグを提供すること。
【解決手段】下記(A)~(G)成分を必須成分とすることを特徴とするエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物:
(A)1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有し、重合度が50~2,000であるオルガノポリシロキサン、(B)パウダー状の三次元網状オルガノポリシロキサンレジン、(C)1分子中にヒドロシリル基を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(D)BET法比表面積が50m2/g以上であるシリカ微粉末:1~50質量部、(E)ヒドロシリル化反応用触媒、(F)1分子中にエポキシ基、イソシアネート基、(メタ)アクリル基、及びイソシアヌレート環含有有機基から選択される1種以上の官能基を有し、かつ、ヒドロシリル基、アルコキシシリル基、ヒドロキシシリル基、ビニル基から選択される1種類以上の官能基を有する有機ケイ素化合物、及び(G)1分子中にエポキシ基を1個以上含み、ヒドロシリル基とアルコキシシリル基を含まない有機化合物。
【選択図】なし




特許請求の範囲【請求項1】
下記(A)~(G)成分を必須成分とすることを特徴とするエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物:
(A)1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有し、重合度が50~2,000であるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)パウダー状の三次元網状オルガノポリシロキサンレジン:0.1~100質量部、
(C)1分子中にヒドロシリル基を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(C)成分中に含まれるヒドロシリル基が、本組成物中に含まれるケイ素原子結合アルケニル基の合計1モル当たり、1~10モルとなる量、
(D)BET法比表面積が50m

/g以上であるシリカ微粉末:1~50質量部、
(E)ヒドロシリル化反応用触媒:(A)の配合質量に対して、触媒金属元素の質量換算で1~500ppm、
(F)1分子中にエポキシ基、イソシアネート基、(メタ)アクリル基、及びイソシアヌレート環含有有機基から選択される1種以上の官能基を有し、かつ、ヒドロシリル基、アルコキシシリル基、ヒドロキシシリル基、ビニル基から選択される1種類以上の官能基を有する有機ケイ素化合物:0.1~10質量部、及び
(G)1分子中にエポキシ基を1個以上含み、ヒドロシリル基とアルコキシシリル基を含まない有機化合物:0.1~10質量部。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記(G)成分が、炭素数1~20の炭化水素基を置換基とするアルコールとグリシジルアルコールとの脱水縮合体、炭素数1~20の炭化水素基を置換基とするアルコールとエピクロロヒドリンの脱塩酸体、炭素数6~20の炭化水素基を置換基とするフェノール性水酸基とグリシジルアルコールとの脱水縮合体、炭素数6~20の炭化水素基を置換基とするフェノール性水酸基とエピクロロヒドリンの脱塩酸体、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、1,3,5-トリス(2,3-エポキシプロピル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、前記エポキシ化合物の単重合体又は共重合体、及び変性ノボラック系エポキシ樹脂、から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
【請求項3】
前記(G)成分が、下記(1)又は(2)式で表されるエポキシ基を含有するオルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項1に記載のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物:
TIFF
2025078961000013.tif
44
96
(R

は、互いに独立に、炭素数1~10の炭化水素基、R

は、互いに独立に、下記式(3)又は式(4)で表されるエポキシ含有基である。aは1~200の整数、b、c、dはそれぞれ0~200の整数)
TIFF
2025078961000014.tif
38
64
【請求項4】
更に、(H)成分として、有機チタニウム化合物、有機ジルコニウム化合物、及び有機アルミニウム化合物から選択される1種以上の縮合触媒を、(A)成分100質量部に対して、0.05~5質量部含有することを特徴とする請求項1に記載のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
【請求項5】
エアーバッグ用基布上に、請求項1~4のいずれか1項に記載のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の硬化被膜を有することを特徴とするエアーバッグ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物及びエアーバッグに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、シリコーンゴム被膜を有するエアーバッグは内圧保持性及び低燃焼速度性に優れ、自動車等のエアーバッグとして好適に用いられる。エアーバッグ用シリコーンゴムの難燃性を改善する手段としては、難燃化剤として、M、D、Q単位からなり、D単位にのみ架橋性官能基を含有するシリコーンレジンを配合する方法が開示されている(特許文献1)。この組成物を塗布したエアーバッグは、燃焼速度が遅いことが特徴である。
【0003】
一方、省スペース化や軽量化のために、シリコーンゴム組成物の塗工量を減らす傾向がある。そのため、低塗工量でも従来と同等の難燃性、基布への接着性が求められている。一般的に、難燃性を向上する方法として難燃化剤を配合する方法がある。例えば、シリコーンゴム組成物に難燃化剤として、酸化鉄(III)一水和物またはα-酸化鉄(III)を配合した組成物(特許文献2)などが開示されている。しかし、シリコーンゴム組成物に難燃化剤として、固体の無機化合物を配合すると、エアーバッグ製造時に、様々な不具合が発生することがある。また、基布への接着性を改善するため、シリコーンゴム組成物に1分子中に複数のヒドロシリル基、エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサンを配合した組成物が知られている(特許文献3、4)。この組成物は、特に耐湿熱試験後の接着性に優れるが、前記オルガノポリシロキサンの難燃性への影響はこれらの文献には明示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2018/168315号
特開2022-072086号公報
特開2020-147686号公報
特開2018-531303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、難燃性に優れるエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物、及び当該組成物を用いた硬化被膜を有するエアーバッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、下記(A)~(G)成分を必須成分とすることを特徴とするエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物を提供する:
(A)1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有し、重合度が50~2,000であるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)パウダー状の三次元網状オルガノポリシロキサンレジン:0.1~100質量部、
(C)1分子中にヒドロシリル基を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(C)成分中に含まれるヒドロシリル基が、本組成物中に含まれるケイ素原子結合アルケニル基の合計1モル当たり、1~10モルとなる量、
(D)BET法比表面積が50m

/g以上であるシリカ微粉末:1~50質量部、
(E)ヒドロシリル化反応用触媒:(A)の配合質量に対して、触媒金属元素の質量換算で1~500ppm、
(F)1分子中にエポキシ基、イソシアネート基、(メタ)アクリル基、及びイソシアヌレート環含有有機基から選択される1種以上の官能基を有し、かつ、ヒドロシリル基、アルコキシシリル基、ヒドロキシシリル基、ビニル基から選択される1種類以上の官能基を有する有機ケイ素化合物:0.1~10質量部、及び
(G)1分子中にエポキシ基を1個以上含み、ヒドロシリル基とアルコキシシリル基を含まない有機化合物:0.1~10質量部。
【0007】
本発明のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物を用いた硬化被膜を有するエアーバッグ用シリコーンコーティング基布は、難燃性に優れる。
【0008】
本発明のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物では、(G)成分が、炭素数1~20の炭化水素基を置換基とするアルコールとグリシジルアルコールとの脱水縮合体、炭素数1~20の炭化水素基を置換基とするアルコールとエピクロロヒドリンの脱塩酸体、炭素数6~20の炭化水素基を置換基とするフェノール性水酸基とグリシジルアルコールとの脱水縮合体、炭素数6~20の炭化水素基を置換基とするフェノール性水酸基とエピクロロヒドリンの脱塩酸体、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、1,3,5-トリス(2,3-エポキシプロピル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、前記エポキシ化合物の単重合体又は共重合体、及び変性ノボラック系エポキシ樹脂、から選択される1種以上であることが好ましい。
【0009】
このような(G)成分が配合された本発明のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物であれば、これにより作製したエアーバッグ用シリコーンコーティング基布は難燃性に優れる。
【0010】
更に、本発明のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物では、(G)成分が、下記(1)又は(2)式で表されるエポキシ基を含有するオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
TIFF
2025078961000001.tif
50
95
(R

は、互いに独立に、炭素数1~10の炭化水素基、R

は、互いに独立に、下記式(3)又は式(4)で表されるエポキシ含有基である。aは1~200の整数、b、c、dはそれぞれ0~200の整数)
TIFF
2025078961000002.tif
39
65
(【0011】以降は省略されています)

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