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公開番号2025079656
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-22
出願番号2023192475
出願日2023-11-10
発明の名称基油
出願人日本グリース株式会社
代理人弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類C10M 101/02 20060101AFI20250515BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】酸化安定性および光輝性に優れ、熱処理油に使用可能な基油を提供すること。
【解決手段】スルフィド化合物を含有し、硫黄分含有量が0.05~0.70質量%であり、n-d-M環分析による%CAが0.50~2.00であり、40℃における動粘度が17~25mm2/sである基油。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
スルフィド化合物を含有し、
硫黄分含有量が0.05~0.70質量%であり、
n-d-M環分析による%C
A
が0.50~2.00であり、
40℃における動粘度が17~25mm
2
/sである基油。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
硫黄分含有量(質量%)に対するn-d-M環分析による%C
A
の比が4.0~30である、請求項1記載の基油。
【請求項3】
硫黄分含有量(質量%)に対するn-d-M環分析による%C
A
の比が5.5~14である、請求項1記載の基油。
【請求項4】
前記スルフィド化合物が、ジアルキルスルフィド化合物、ジアリールスルフィド化合物、アリールアルキルスルフィド化合物、および環状スルフィド化合物からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の基油。
【請求項5】
20℃における屈折率が1.45~1.48である、請求項1~3のいずれか一項に記載の基油。
【請求項6】
20℃における密度が0.835~0.840g/cm
3
である、請求項1~3のいずれか一項に記載の基油。
【請求項7】
引火点が180~240℃である、請求項1~3のいずれか一項に記載の基油。
【請求項8】
熱処理油用基油である、請求項1記載の基油。
【請求項9】
請求項1記載の基油と、冷却性能向上剤、光輝性改良剤、酸化防止剤、および消泡剤からなる群より選ばれる1種以上とを含有する熱処理油組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、基油および該基油を含有する熱処理油組成物に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
鋼材等の金属材料は、その性質の改善を目的として、焼入れ、焼戻し、焼なまし、および焼ならし等の熱処理を施されることがある。これらの熱処理の中で、焼入れは、加熱された金属材料を冷却剤中に浸漬して、所定の焼入れ組織に変態させる処理である。焼入れによって、金属材料は非常に硬くなり、機械的強度が向上する。
【0003】
焼入れ用の冷却剤としては、熱処理油組成物が広く用いられている。熱処理油組成物には、冷却剤としての性能に加え、焼入れ後の金属材料の商品価値を高める観点から、焼入れ前の金属材料の表面光沢を焼入れ後も保持する性能も要求される。すなわち、熱処理油組成物には、焼入れ後の金属材料の光輝性を良好なものとする性能が要求される。
【0004】
このような熱処理油組成物としては、例えば、アントラセン等の縮合多環芳香族を配合してなる熱処理油組成物が提案されている(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-209422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、基油としてアメリカ石油協会(American Petroleum Institute)による分類(以下、API分類という)でグループ1に属する鉱油が使用されてきたが、近年は、高度に精製改質され酸化安定性に優れるグループ3の鉱油に置き換わりつつある。しかしながら、熱処理油においては使用条件が厳しく(JIS K 2242:2012参照)、基油としてグループ3の鉱油を使用するよりも、グループ1の鉱油を使用した方が、酸化安定性が良好である傾向があることがわかった。また、熱処理油の性能として重要な光輝性についても、基油としてグループ3の鉱油のみを使用した場合は、満足できる性能を発揮できないことがわかった。
【0007】
本発明は、酸化安定性および光輝性に優れ、使用条件が厳しい熱処理油にも使用可能な基油を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の硫黄分および特定の環状成分を所定量含有し、かつ40℃における動粘度を所定の範囲とした基油とすることにより、酸化安定性および光輝性に優れ、熱処理油に使用可能な基油が得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は
〔1〕スルフィド化合物を含有し、硫黄分含有量が0.05~0.70質量%であり、
n-d-M環分析による%C
A
が0.50~2.00であり、40℃における動粘度が17~25mm
2
/sである基油、
〔2〕硫黄分含有量(質量%)に対するn-d-M環分析による%C
A
の比が4.0~30である、上記〔1〕記載の基油、
〔3〕硫黄分含有量(質量%)に対するn-d-M環分析による%C
A
の比が5.5~14である、上記〔1〕記載の基油、
〔4〕前記スルフィド化合物が、ジアルキルスルフィド化合物、ジアリールスルフィド化合物、アリールアルキルスルフィド化合物、および環状スルフィド化合物からなる群より選ばれる1種以上である、上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の基油、
〔5〕20℃における屈折率が1.45~1.48である、上記〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の基油、
〔6〕20℃における密度が0.835~0.840g/cm
3
である、上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の基油、
〔7〕引火点が180~240℃である、上記〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の基油、
〔8〕熱処理油用基油である、上記〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の基油、
〔9〕上記〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の基油と、冷却性能向上剤、光輝性改良剤、酸化防止剤、および消泡剤からなる群より選ばれる1種以上とを含有する熱処理油組成物、に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、酸化安定性および光輝性に優れ、熱処理油に使用可能な基油が提供される。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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