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公開番号2025080909
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-27
出願番号2023194289
出願日2023-11-15
発明の名称超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法及び接着状況評価装置
出願人ダイキン工業株式会社,三井化学株式会社,非破壊検査株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 29/265 20060101AFI20250520BHJP(測定;試験)
要約【課題】 超音波検査が困難な接着部であっても精度よく接着部の接着状況を評価することが可能な超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法及び接着状況評価装置を提供すること。
【解決手段】 熱交換チューブ120は、不浸透性黒鉛材よりなる。接着部101には、貫通孔111の内面及び熱交換チューブ120の外面によりテーパー部102が形成されてある。テーパー部102における熱交換チューブ120の外面のテーパー角度θは、3°以上8°以下である。超音波は、公称周波数が2.25MHz以上3MHz以下の低周波超音波である。テーパー部102に向けて熱交換チューブ120の内側から管軸方向Xに対し直交する方向Yへ低周波超音波を送信すると共に反射波を受信し、受信した反射波の反射信号に基づいて接着部101の接着状況を評価する。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
熱交換器における管板に穿孔された貫通孔に固定される熱交換チューブの端部と前記貫通孔との接着部に向けて超音波プローブから超音波を送信すると共に反射波を受信し、受信した反射波の反射信号に基づいて前記接着部の接着状況を評価する超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法であって、
前記熱交換チューブは、不浸透性黒鉛材よりなり、
前記接着部には、前記貫通孔の内面及び前記熱交換チューブの外面によりテーパー部が形成されてあり、
前記テーパー部における前記熱交換チューブの外面のテーパー角度は、3°以上8°以下であり、
前記超音波は、公称周波数が2.25MHz以上3MHz以下の低周波超音波であり、
水浸させた前記熱交換チューブの内部に前記超音波プローブを挿入し、
前記テーパー部に向けて前記熱交換チューブの内側から管軸方向に対し直交する方向へ前記低周波超音波を送信すると共に反射波を受信し、
受信した反射波の反射信号に基づいて前記接着部の接着状況を評価する超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記超音波プローブを前記熱交換チューブの管周方向及び前記管軸方向に沿って走査させて受信した前記反射信号に基づいてCスキャン画像を生成する請求項1記載の超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法。
【請求項3】
前記Cスキャン画像は、前記受信した反射波の反射信号の内、信号強度が所定値以上の信号のみを表示させたものである請求項2記載の超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法。
【請求項4】
前記超音波プローブを前記熱交換チューブの管周方向に沿って走査させて受信した前記反射信号に基づいてBスキャン画像を生成する請求項1記載の超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法。
【請求項5】
前記接着部の外部に位置する前記熱交換チューブの本体部の外面からの反射波の信号を基準信号とする請求項1~4のいずれかに記載の超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法。
【請求項6】
前記超音波プローブは、前記管板の外部から前記貫通孔に挿入する請求項1記載の超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法。
【請求項7】
前記貫通孔にはスリーブが設けられてあり、前記スリーブの端部の内面は、前記熱交換チューブの外面に対向して傾斜させてあり、前記スリーブの端部の内面及び前記熱交換チューブの外面により前記テーパー部が形成されてある請求項1記載の超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法。
【請求項8】
前記熱交換チューブの肉厚は、5mm以下である請求項1記載の超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法。
【請求項9】
熱交換器における管板に穿孔された貫通孔に固定される熱交換チューブの端部と前記貫通孔との接着部に向けて超音波を送信すると共に反射波を受信する超音波プローブと、受信した反射波の反射信号を処理する信号処理装置とを備えた超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価装置であって、
前記熱交換チューブは、不浸透性黒鉛材よりなり、
前記接着部には、前記貫通孔の内面及び前記熱交換チューブの外面によりテーパー部が形成されてあり、
前記テーパー部における前記熱交換チューブの外面のテーパー角度は、3°以上8°以下であり、
前記超音波は、公称周波数が2.25MHz以上3MHz以下の低周波超音波であり、
水浸させた前記熱交換チューブの内部に前記超音波プローブを挿入し移動させる移動手段をさらに有し、
前記超音波プローブは、前記テーパー部に向けて前記熱交換チューブの内側から管軸方向に対し直交する方向へ前記低周波超音波を送信すると共に反射波を受信し、
前記信号処理装置は、受信した反射波の反射信号に基づいて前記接着部の接着状況を評価する超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価装置。
【請求項10】
前記超音波プローブは、前記熱交換チューブの管周方向に沿って回転させる回転手段を有し、前記移動手段及び前記回転手段は、前記超音波プローブを前記管周方向及び前記管軸方向に沿って走査させ、前記信号処理装置は、前記管周方向及び前記管軸方向に沿って走査して受信した前記反射信号に基づいてCスキャン画像を生成するCスキャン画像生成部を有する請求項9記載の超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法及び接着状況評価装置に関する。さらに詳しくは、熱交換器における管板に穿孔された貫通孔に固定される熱交換チューブの端部と前記貫通孔との接着部に向けて超音波プローブから超音波を送信すると共に反射波を受信し、受信した反射波の反射信号に基づいて前記接着部の接着状況を評価する超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法及び接着状況評価装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、熱交換器の伝熱管(チューブ)に関して、例えば特許文献1,2に記載の如く、水浸超音波法により管内部のプローブから超音波を送受信し管肉厚や割れの検査を行う手法が知られている。しかし、これら手法は、伝熱管自体の減肉や割れを検出するものであり、熱交換器の管板と伝熱管との接続部分におけるこれら部材の接着状況を検査・評価するものではない。
【0003】
また、この接続部分(接着部)は、その形状がテーパー状であったり、伝熱管が超音波を伝播しにくい減衰材質である場合がある。そのため、上述の手法を適用したとしても、接着状況を検査・評価するのに必要な反射波を得られない可能性があり、通常の超音波検査では接着状況を評価することが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-3344号公報
国際公開第WO2012/124731号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かかる従来の実情に鑑みて、本発明は、超音波検査が困難な接着部であっても精度よく接着部の接着状況を評価することが可能な超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法及び接着状況評価装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る超音波を用いた不浸透性黒鉛の接着部の接着状況評価方法の特徴は、熱交換器における管板に穿孔された貫通孔に固定される熱交換チューブの端部と前記貫通孔との接着部に向けて超音波プローブから超音波を送信すると共に反射波を受信し、受信した反射波の反射信号に基づいて前記接着部の接着状況を評価する方法において、前記熱交換チューブは、不浸透性黒鉛材よりなり、前記接着部には、前記貫通孔の内面及び前記熱交換チューブの外面によりテーパー部が形成されてあり、前記テーパー部における前記熱交換チューブの外面のテーパー角度は、3°以上8°以下であり、前記超音波は、公称周波数が2.25MHz以上3MHz以下の低周波超音波であり、水浸させた前記熱交換チューブの内部に前記超音波プローブを挿入し、前記テーパー部に向けて前記熱交換チューブの内側から管軸方向に対し直交する方向へ前記低周波超音波を送信すると共に反射波を受信し、受信した反射波の反射信号に基づいて前記接着部の接着状況を評価することにある。
【0007】
ここで、本発明の検査対象は、熱交換器における管板に穿孔された貫通孔に固定される熱交換チューブの端部と前記貫通孔との接着部である。そして、前記熱交換チューブは、不浸透性黒鉛材よりなり、前記接着部には、前記貫通孔の内面及び前記熱交換チューブの外面によりテーパー部が形成されている。そのため、管内部から超音波を送信すると、テーパー部(面)で超音波が反射、散乱するため検査に必要な反射波を得られない場合がある。しかも、不浸透性黒鉛材は超音波を伝播しにくい減衰材料であるため、そもそも受信可能な反射波が少ない(弱い)。
【0008】
上記構成によれば、前記テーパー部における熱交換チューブの外面のテーパー角度は、3°以上8°以下であり、前記超音波は、公称周波数が2.25MHz以上3MHz以下の低周波超音波である。発明者らの実験によれば、このテーパー角度及び公称周波数の範囲内であれば、上述の如き超音波検査が困難な接着部において、接着部の接着状況の評価が可能であることを見い出した。よって、水浸させた前記熱交換チューブの内部に前記超音波プローブを挿入し、前記テーパー部に向けて前記熱交換チューブの内側から管軸方向に対し直交する方向へ前記低周波超音波を送信すると共に反射波を受信することで、受信した反射波の反射信号に基づいて前記接着部の接着状況を精度良く評価することができる。
【0009】
上記構成において、前記超音波プローブを前記熱交換チューブの管周方向及び前記管軸方向に沿って走査させて受信した前記反射信号に基づいてCスキャン画像を生成するとよい。これにより、接着部の全体の接着状況を容易に把握することができる。
【0010】
さらに、係る構成において、前記Cスキャン画像は、前記受信した反射波の反射信号の内、信号強度が所定値以上の信号のみを表示させたものであるとよい。接着が十分でない部分(接着不良部)からの反射信号のみが表示されるので、接着状況がより判別しやすく検査精度も向上する。
(【0011】以降は省略されています)

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