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公開番号
2025082445
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-29
出願番号
2023195765
出願日
2023-11-17
発明の名称
活性型IL-18検出キット、及び検査方法
出願人
株式会社mAbProtein
,
国立大学法人 長崎大学
,
国立大学法人東海国立大学機構
代理人
個人
主分類
G01N
33/53 20060101AFI20250522BHJP(測定;試験)
要約
【課題】活性型IL-18のみを検出することのできる簡便な方法、及びキットを提供することを課題とする。
【解決手段】IL-18活性化に伴って生じるネオエピトープを認識する抗体を用いて活性型IL-18のみを免疫学的に測定する方法、及びキットを構築した。IL-18の活性化断端を認識する複数の抗体、及びIL-18を特異的に認識する複数の抗体を用いて検討し、IL-18の活性化断端を認識するモノクローナル抗体9-10.2、及びIL-18を特異的に認識するウサギポリクローナル抗体の組み合わせが最も検出感度良く活性型IL-18を検出することを明らかにした。この組み合わせによる免疫学的測定法、及び測定キットによれば、pgレベルの低濃度の活性型IL-18を検出することができる。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
活性型IL-18のみを特異的に検出する検査キットであって、
IL-18活性型断端を認識するモノクローナル抗体と、
活性型IL-18の活性型断端以外の領域を認識する抗体を用いて免疫学的測定法によって検出する検査キット。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記IL-18活性型断端を認識するモノクローナル抗体が9-10.2抗体であり、
前記活性型IL-18の活性型断端以外の領域を認識する抗体がポリクローナル抗体であることを特徴とする請求項1記載の検査キット。
【請求項3】
上記検査キットがELISAキットであり、
9-10.2抗体を固相化抗体とした場合にはポリクローナル抗体を検出抗体とし、
ポリクローナル抗体を固相化抗体とした場合には、9-10.2抗体を検出抗体とすることを特徴とする請求項2記載の検査キット。
【請求項4】
活性型IL-18のみを特異的に検出する方法であって、
IL-18活性型断端を認識するモノクローナル抗体と、
活性型IL-18の活性型断端以外の領域を認識する抗体を用いて免疫学的測定法によって検出することを特徴とする検出方法。
【請求項5】
前記IL-18活性型断端を認識するモノクローナル抗体が9-10.2抗体であり、
前記活性型IL-18の活性型断端以外の領域を認識する抗体がポリクローナル抗体であることを特徴とする請求項4記載の検出方法。
【請求項6】
上記検出方法がELISAであり、
9-10.2抗体を固相化抗体とした場合にはポリクローナル抗体を検出抗体とし、
ポリクローナル抗体を固相化抗体とした場合には、9-10.2抗体を検出抗体とすることを特徴とする請求項5記載の検出方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性型IL-18を特異的に認識するキット、及び検査方法に関する。特に、臨床で広く用いられているELISAキットに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
IL-18は種々の疾患への関与が示唆されている。IL-18は、IL-1βファミリーのサイトカインであり、主としてマクロファージで発現しているが、樹状細胞、上皮細胞、ケラチノサイトなど様々な細胞で発現している。また、IL-18受容体はNK細胞、NKT細胞、CD4 T細胞の他、B細胞、好中球、マクロファージ、血管内皮細胞、平滑筋細胞など様々な細胞で発現している。IL-18発現細胞、受容体発現細胞の多様性は、IL-18の機能の多様性を示しており、種々の免疫系に関与していることが知られている。
【0003】
免疫系への広い関与から、IL-18の過剰発現で発症、増悪するIL-18関連疾患には、様々な疾患が含まれている。例えば、成人発症スチル病(AOSD)、全身型若年性特発性関節炎(sJIA)、膵がん、肺がん、大腸がんなどの悪性腫瘍、クリオピリン関連周期熱症候群、全身性エリトマトーデス(SLE)、多発性硬化症、若年性突発性関節炎(JIA)、気管支喘息、気管支拡張症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、輸血関連肺傷害、気管支肺異形成症(BPD)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、間質性肺疾患(ILD)、特発性肺線維症、嚢胞性線維症、関節リウマチ、代謝性骨疾患、肝臓及び腸管での重篤な臓器傷害、心不全、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、眼球乾燥症(DED)、角膜炎、角膜血管新生、病的眼球内血管新生、虹彩炎、緑内障、黄斑変性症、シェーグレン症候群、自己免疫性ブドウ膜炎、ベーチェット病、結膜炎、アレルギー性結膜炎、眼瞼皮膚炎、アレルギー性鼻炎、2型糖尿病、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、脂肪性肝炎、虚血再灌流傷害、家族性地中海熱、TNF受容体関連周期性症候群、高IgD症候群、痛風、シュニッツラー症候群、顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症からなるANCA関連血管炎、橋本病、クローン病、潰瘍性大腸炎、免疫グロブリン-4(IgG4)関連疾患、肺動脈高血圧症、アトピー性皮膚炎、NLRC4関連自己炎症性疾患(あるいはNLRC4インフラマソーム症)などが含まれると言われている。
【0004】
IL-18は、TNFなどのサイトカインとは異なり、多くの細胞ではmRNAレベルでの産生調節を受けず、活性のない前駆体(pro-IL-18)として細胞内に豊富に存在する。pro-IL-18は、カスパーゼ1(caspase-1)、又はカスパーゼ4によって前駆体が切断されることで、活性型となり細胞外に放出される。したがって、mRNA発現量や、細胞内の前駆体タンパク質の測定を行っても、IL-18の活性を測定することにはならず、IL-18の機能解析を行うためには、カスパーゼによって切断された活性型IL-18を解析することが必須である。
【0005】
上述のように、IL-18の関与が示唆される疾患は数多くあるが、活性型IL-18のみが測定されていたわけではなく、前駆体IL-18のみを検出した例も多く含まれ、その関与の程度の詳細も明らかにはなっていない。従来からウエスタンブロット法で、分子量により活性型、前駆体IL-18を区別し、活性型IL-18を検出することが試みられている。しかし、ウエスタンブロット法では、1ml中にpg程度しか含まれないIL-18を検出することは不可能であり、IL-18の関与が疑われる疾患であっても、臨床現場で活性型IL-18の存在が検査されるには至っていない。
【0006】
本発明者らは、活性型IL-18のみを認識する抗体を作製し、その炎症性腸炎の治療への応用について開示している(特許文献1、2)。IL-18関連疾患において、活性型IL-18の増加を解析することは、活性型IL-18を中和可能な抗体医薬による治療効果予測につながることから、患者血清中の活性型IL-18を精度よく、かつ簡便に測定する方法が必要である。そのため活性型のIL-18のみを認識する抗体を用いることによって、ELISAなど、臨床で広く用いられている方法により、活性型IL-18のみを検出することが求められていた。しかしながら、実際には、活性型IL-18を感度良く検出するキットを構築することができなかった。
【0007】
活性型IL-18を認識する抗体を使用しているにもかかわらず、精度よく活性型IL-18を検出できないのは、検体に含まれる活性型IL-18の濃度が低いだけではなく、前駆体IL-18が非常に多く含まれていることが一因であると考えられる。そのため、活性型IL-18のみを認識する抗体を用いても検出感度が低く、臨床検査として実用化するには至らなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2020/116423号
国際公開第2023/286694号
国際公開第2012/124683号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述のように、今まで活性型IL-18のみを簡便に測定する方法はなかった。本発明は、活性型IL-18のみを検出することのできる簡便な方法、及びキットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以下の検出キット、検出方法により、活性型IL-18を感度良く検出することができる。
(1)活性型IL-18のみを特異的に検出する検査キットであって、IL-18活性型断端を認識するモノクローナル抗体と、活性型IL-18の活性型断端以外の領域を認識する抗体を用いて免疫学的測定法によって検出する検査キット。
活性型IL-18のみを特異的に検出することは、IL-18関連疾患における活性型IL-18の関与を解析するうえでも、今後活性型IL-18抗体を用いた治療を行ううえでも必要とされていた。しかし、血清中の活性型IL-18濃度が非常に低いことや、細胞内に前駆体が多く含まれることから、実用化されたキットは今までなかった。本発明者らは、IL-18活性型断端を認識するモノクローナル抗体を作製し、これによりキットの開発に成功した。
(【0011】以降は省略されています)
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