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公開番号2025082447
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023195771
出願日2023-11-17
発明の名称リチウムイオン電池
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H01M 10/052 20100101AFI20250522BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】含浸時間の短縮。
【解決手段】リチウムイオン電池は、正極活物質層、負極活物質層、および、電解液を含む。負極活物質層は、第1領域および第2領域を含む。負極活物質層の厚さ方向と直交する方向において、第1領域および第2領域は、交互に配置されている。負極活物質層は、第1活物質および第2活物質を含む。第2活物質は、第1活物質に比して大きい比容量を有する。「T2<T1」および「R1<R2」の関係が満たされている。T1は、放電時の第1領域の厚さを示す。T2は、放電時の第2領域の厚さを示す。R1は、第1領域における、第1活物質および第2活物質の合計質量に対する第2活物質の質量の比を示す。R2は、第2領域における、第1活物質および第2活物質の合計質量に対する第2活物質の質量の比を示す。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
正極活物質層、負極活物質層、および、電解液を含み、
前記負極活物質層は、第1領域および第2領域を含み、
前記負極活物質層の厚さ方向と直交する方向において、前記第1領域および前記第2領域は、交互に配置されており、
前記負極活物質層は、第1活物質および第2活物質を含み、
前記第2活物質は、前記第1活物質に比して大きい比容量を有し、
下記の式(1)および式(2)の関係が満たされており、
T2<T1 (1)
R1<R2 (2)
前記式(1)中、
T1は、放電時の前記第1領域の厚さを示し、
T2は、放電時の前記第2領域の厚さを示し、
前記式(2)中、
R1は、前記第1領域における、前記第1活物質および前記第2活物質の合計質量に対する前記第2活物質の質量の比を示し、かつ、
R2は、前記第2領域における、前記第1活物質および前記第2活物質の合計質量に対する前記第2活物質の質量の比を示す、
リチウムイオン電池。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
下記の式(3)および式(4)の関係の少なくとも一方がさらに満たされており、
T2/T1≦0.4 (3)

0
2/T
0
1≦0.3 (4)
前記式(4)中、

0
1は、初回充電前の前記第1領域の厚さを示し、かつ、

0
2は、初回充電前の前記第2領域の厚さを示す、
請求項1に記載のリチウムイオン電池。
【請求項3】
下記の式(5)および式(6)の関係の少なくとも一方がさらに満たされている、
130μm≦T1 (5)
100μm≦T
0
1 (6)
請求項2に記載のリチウムイオン電池。
【請求項4】
前記第1活物質は、黒鉛を含み、かつ、
前記第2活物質は、珪素、酸化珪素、および、珪素炭素複合材料からなる群より選択される少なくとも1種を含む、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
【請求項5】
正極活物質層、負極活物質層、および、電解液を含み、
前記負極活物質層は、第1領域および第2領域を含み、
前記負極活物質層の厚さ方向と直交する方向において、前記第1領域および前記第2領域は、交互に配置されており、
前記負極活物質層は、第1活物質および第2活物質を含み、
前記第2活物質は、前記第1活物質に比して大きい比容量を有し、
前記第1活物質は、黒鉛を含み、
前記第2活物質は、珪素、酸化珪素、および、珪素炭素複合材料からなる群より選択される少なくとも1種を含み、
下記の式(1)および式(2)の関係が満たされており、
T2<T1 (1)
R1<R2 (2)
前記式(1)中、
T1は、放電時の前記第1領域の厚さを示し、
T2は、放電時の前記第2領域の厚さを示し、
前記式(2)中、
R1は、前記第1領域における、前記第1活物質および前記第2活物質の合計質量に対する前記第2活物質の質量の比を示し、
R2は、前記第2領域における、前記第1活物質および前記第2活物質の合計質量に対する前記第2活物質の質量の比を示し、
下記の式(3)および式(4)の関係の少なくとも一方が満たされており、
下記の式(5)および式(6)の関係の少なくとも一方が満たされており、
T2/T1≦0.4 (3)

0
2/T
0
1≦0.3 (4)
130μm≦T1 (5)
100μm≦T
0
1 (6)
前記式(4)および前記式(6)中、

0
1は、初回充電前の前記第1領域の厚さを示し、かつ、

0
2は、初回充電前の前記第2領域の厚さを示す、
リチウムイオン電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、リチウムイオン電池に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特開2019-192338号公報は、正極面および負極面の少なくとも一方がスリット状の溝を有する、全固体電池を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-192338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リチウムイオン電池(以下「電池」と略記され得る。)の製造時、電解液が蓄電要素に含浸される。電解液の含浸が不十分であり、電解液が全体に行き渡っていない場合、放電容量が設計容量を下回る可能性がある。
【0005】
一般に、高容量化の手段として、活物質層の目付量を増やす手段(以下「第1手段」とも記される。)、または、活物質層の面積を増やす手段(以下「第2手段」とも記される。)が考えられる。第1手段においては、電解液の含浸が困難になる、抵抗が増大する等の不都合が多い傾向がある。そのため従来、第2手段が選択される傾向にある。しかしながら、蓄電要素がバイポーラ構造を有する場合、第1手段を選択せざるを得ない場合が多い。なぜなら、バイポーラ構造の場合、電池電圧が電極の積層数に依存する。第2手段においては、積層数も増えることになる。所定の電池電圧とするため、第2手段が選択できない場合が多い。
【0006】
第1手段においては、活物質層が厚くなる。活物質層が厚くなる程、電解液の含浸に要する時間(以下「含浸時間」とも記される。)が長くなる傾向がある。含浸時間を短縮するため、活物質層に溝を設けることが考えられる。溝が電解液の流通経路を形成することにより、含浸時間の短縮が期待される。通常、溝は、正極活物質層に設けることが適当であると考えられる。負極活物質層に溝を設けた場合、充電時、溝の縁にリチウム(Li)イオンが集中することにより、Liが析出する可能性がある。しかし一般に、正極活物質層は容量の源泉である。初回充電前、正極活物質層がLiを含んでいる。正極活物質層に溝が設けられることにより、正極活物質層の体積が削減される。その結果、設計容量が低下することになる。
【0007】
本開示の目的は、含浸時間の短縮にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1.本開示の一局面において、リチウムイオン電池は、次の構成を含む。リチウムイオン電池は、正極活物質層、負極活物質層、および、電解液を含む。負極活物質層は、第1領域および第2領域を含む。負極活物質層の厚さ方向と直交する方向において、第1領域および第2領域は、交互に配置されている。負極活物質層は、第1活物質および第2活物質を含む。第2活物質は、第1活物質に比して大きい比容量を有する。下記の式(1)および式(2)の関係が満たされている。
T2<T1 (1)
R1<R2 (2)
式(1)中、T1は、放電時の第1領域の厚さを示す。T2は、放電時の第2領域の厚さを示す。式(2)中、R1は、第1領域における、第1活物質および第2活物質の合計質量に対する第2活物質の質量の比を示す。R2は、第2領域における、第1活物質および第2活物質の合計質量に対する第2活物質の質量の比を示す。
【0009】
負極活物質層は、第1領域および第2領域を含む。第2領域は、第1領域に比して薄い。第2領域の表面と、第1領域の表面との間に段差がある。すなわち、第2領域は、溝の底壁である。負極活物質層は、第1活物質および第2活物質を含む。第2活物質は、高容量活物質である。第1領域に比して、第2領域(溝の底壁)において、高容量活物質の比率が高くなっている。したがって、周囲に比して、溝におけるLi受け入れ性が局所的に向上し得る。すなわち、Li析出が低減され得る。さらに溝の形成により、含浸時間の短縮が期待される。負極活物質層に溝が設けられることにより、正極活物質層の削減を免れ得る。
【0010】
2.上記「1」に記載のリチウムイオン電池は、例えば、次の構成を含んでいてもよい。下記の式(3)および式(4)の関係の少なくとも一方がさらに満たされている。
T2/T1≦0.4 (3)

0
2/T
0
1≦0.3 (4)
式(4)中、T
0
1は、初回充電前の第1領域の厚さを示す。T
0
2は、初回充電前の第2領域の厚さを示す。
(【0011】以降は省略されています)

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