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公開番号2025082718
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023196240
出願日2023-11-17
発明の名称ハイブリッド車両の制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類B60W 20/15 20160101AFI20250522BHJP(車両一般)
要約【課題】ローンチコントロールに際してハード保護と運転者の利便性とを両立させることができるハイブリッド車両の制御装置を提供する。
【解決手段】ローンチコントロールの開始時点までの、冷却用オイルの温度及びクラッチ自体の温度のうちの少なくとも一方が高い場合は低い場合と比べて、発進待機過渡中の、エンジンの回転速度及びクラッチのトルク容量のうちの少なくとも一方が低い値に設定される。これにより、冷却用オイルの温度及びクラッチ自体の温度のうちの少なくとも一方が高い場合にクラッチの発熱を抑制し易くされるので、その温度が低い場合にしかローンチコントロールが行えない状況を回避することができる。よって、ローンチコントロールに際してハード保護と運転者の利便性とを両立させることができる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
エンジン及び電動機を含む動力源と、前記動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられたクラッチと、を備えたハイブリッド車両の、制御装置であって、
ブレーキオン且つアクセルオンとされた発進待機過渡中に、前記エンジンの回転速度及び前記エンジンのトルクを、ブレーキオフ後の発進に備えた値に予め高めておくと共に、前記エンジンのトルクを受け持つように、前記電動機の回生トルクと前記クラッチをスリップ状態に維持する前記クラッチのトルク容量とを発生させ、前記発進過渡中に、前記クラッチをスリップ状態から係合状態へ移行させつつ前記エンジンのトルクを増大させる、発進制御を行う発進制御部を含むものであり、
前記発進制御部は、前記発進制御の開始時点までの、前記クラッチの冷却用オイルの温度及び前記クラッチ自体の温度のうちの少なくとも一方が高い場合は低い場合と比べて、前記発進待機過渡中における、前記エンジンの回転速度及び前記クラッチのトルク容量のうちの少なくとも一方を低い値に設定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記発進制御部は、前記発進待機過渡中の時間が予め定められた閾値以上である場合には、前記発進待機の開始当初に設定した、前記エンジンの回転速度及び前記クラッチのトルク容量のうちの少なくとも一方の値を所定値だけ低い値に変更することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項3】
前記予め定められた閾値は、前記クラッチ自体の温度が高い場合は低い場合と比べて、短い時間に設定されていることを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項4】
前記発進制御部は、前記発進待機過渡中に前記クラッチ自体の温度が予め定められた閾値以上である場合には、前記発進待機の開始当初に設定した、前記エンジンの回転速度及び前記クラッチのトルク容量のうちの少なくとも一方の値を所定値だけ低い値に変更することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項5】
前記所定値だけ低い値は、前記冷却用オイルによる前記クラッチの冷却性能と前記クラッチにおける発熱量とが釣り合って、前記クラッチ自体の温度の上昇が停滞する予め定められた値であることを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、クラッチを滑らせながら係合状態へ切り替えるように制御して発進するハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
エンジン及び電動機を含む動力源と、前記動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられたクラッチと、を備えたハイブリッド車両の制御装置が良く知られている。例えば、特許文献1に記載されたハイブリッド車両の制御装置がそれである。この特許文献1には、発進時に、エンジンのトルクを増大させると共にクラッチを解放状態から係合状態に切り替えることが開示されている。又、特許文献1には、エンジンの出力によって電動機が発電を行うことで、エンジンからクラッチに入力されるトルクを低下させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-108021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、エンジンの回転速度とトルクとを予め高めた状態でクラッチをスリップ状態から係合状態へ移行させつつエンジンのトルクを増大させる、発進制御であるローンチコントロールを行う場合がある。この場合、ブレーキオン且つアクセルオンとされた発進待機過渡中に、エンジンのトルクを受け持つように、電動機の回生トルクとクラッチをスリップ状態に維持するクラッチのトルク容量とを発生させ、ブレーキオフ後の発進に備えることが考えられる。しかしながら、クラッチをスリップ状態に維持することで、発進時の応答性を向上させることができるが、発進待機過渡中や発進過渡中に発熱し易い状態とされる。クラッチは発熱し過ぎると耐久性能が低下するおそれがある。そうすると、クラッチの発熱の程度によっては、耐久性能の確保又はハード保護の為に、ローンチコントロールを中止しなければならず、運転者(=ドライバー)の利便性が低下するおそれがある。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、ローンチコントロールに際してハード保護と運転者の利便性とを両立させることができるハイブリッド車両の制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明の要旨とするところは、(a)エンジン及び電動機を含む動力源と、前記動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられたクラッチと、を備えたハイブリッド車両の、制御装置であって、(b)ブレーキオン且つアクセルオンとされた発進待機過渡中に、前記エンジンの回転速度及び前記エンジンのトルクを、ブレーキオフ後の発進に備えた値に予め高めておくと共に、前記エンジンのトルクを受け持つように、前記電動機の回生トルクと前記クラッチをスリップ状態に維持する前記クラッチのトルク容量とを発生させ、前記発進過渡中に、前記クラッチをスリップ状態から係合状態へ移行させつつ前記エンジンのトルクを増大させる、発進制御を行う発進制御部を含むものであり、(c)前記発進制御部は、前記発進制御の開始時点までの、前記クラッチの冷却用オイルの温度及び前記クラッチ自体の温度のうちの少なくとも一方が高い場合は低い場合と比べて、前記発進待機過渡中における、前記エンジンの回転速度及び前記クラッチのトルク容量のうちの少なくとも一方を低い値に設定することにある。
【発明の効果】
【0007】
前記第1の発明によれば、ローンチコントロールの開始時点までの、冷却用オイルの温度及びクラッチ自体の温度のうちの少なくとも一方が高い場合は低い場合と比べて、発進待機過渡中の、エンジンの回転速度及びクラッチのトルク容量のうちの少なくとも一方が低い値に設定される。これにより、冷却用オイルの温度及びクラッチ自体の温度のうちの少なくとも一方が高い場合にクラッチの発熱を抑制し易くされるので、その温度が低い場合にしかローンチコントロールが行えない状況を回避することができる。よって、ローンチコントロールに際してハード保護と運転者の利便性とを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明が適用される車両の概略構成を説明する図であると共に、車両における各種制御の為の制御機能及び制御系統の要部を説明する図である。
ローンチコントロール時の作動の一例を説明する図である。
電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであり、ローンチコントロールに際してハード保護と運転者の利便性とを両立させる為の制御作動を説明するフローチャートである。
図3のフローチャートに示す制御作動を実行した場合のタイムチャートの一例を示す図であって、ローンチコントロール開始前の温度によって発進待機過渡中の設定を変更する制御を説明する図である。
図3のフローチャートに示す制御作動を実行した場合のタイムチャートの一例を示す図であって、ローンチコントロール時の発進待機過渡中の温度によって開始当初の設定を変更する制御を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【実施例】
【0010】
図1は、本発明が適用される車両10の概略構成を説明する図であると共に、車両10における各種制御の為の制御機能及び制御系統の要部を説明する図である。図1において、車両10は、動力源SPとして機能する、エンジン12及び電動機MGを備えたハイブリッド車両である。又、車両10は、駆動輪14と、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路に設けられた動力伝達装置16と、を備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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