特許ウォッチ

公開番号2025085892
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-06
出願番号2023199581
出願日2023-11-27
発明の名称無線通信装置およびこれを備えた温水システム
出願人株式会社ノーリツ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類H04M 1/72 20210101AFI20250530BHJP(電気通信技術)
要約【課題】通信事業者が変更されても容易に対応できる無線通信装置およびこれを備えた温水システムを提供する。
【解決手段】制御部6と、無線通信を行う無線通信モジュール7とを基板上に備え、基板に実装され、無線通信モジュール7と切替回路10を介して配線接続された第1の通信事業者に対応するチップ型SIM9と、無線通信モジュール7とチップ型SIM9とが電気的に接続される接続状態と接続されない非接続状態とが切り替えられる切替回路10と、第2の通信事業者に対応するカード型SIM13が挿入されたときにカード型SIM13が無線通信モジュール7と直接配線接続されるカードスロット11と、カードスロット11にカード型SIM13が挿入された状態を検出する検出部12とを備え、制御部6は、検出部12がカード型SIM13が挿入された状態を検出していないときは切替回路10を接続状態にし、検出しているときは非接続状態にする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
制御部と、この制御部と通信可能に構成され、外部サーバと無線通信を行う無線通信モジュールと、を基板上に備えた無線通信装置であって、
前記基板に実装され、前記無線通信モジュールと切替回路を介して配線接続された第１の通信事業者に対応するチップ型ＳＩＭと、
前記無線通信モジュールと前記チップ型ＳＩＭとが電気的に接続された状態となる接続状態と電気的に接続されていない状態となる非接続状態とが切り替えられる前記切替回路と、
第２の通信事業者に対応するカード型ＳＩＭを挿入可能に構成され、前記カード型ＳＩＭが挿入されたときに前記カード型ＳＩＭが前記無線通信モジュールと直接配線接続されるカードスロットと、
前記カードスロットに前記カード型ＳＩＭが挿入された状態を検出する検出部と、を備え、
前記制御部は、前記検出部が前記カードスロットに前記カード型ＳＩＭが挿入された状態を検出していないときは前記切替回路を接続状態にし、前記検出部が前記カードスロットに前記カード型ＳＩＭが挿入された状態を検出しているときは前記切替回路を非接続状態にする、
無線通信装置。
続きを表示（約 440 文字）【請求項２】
前記無線通信モジュールは、予めチップ型ＳＩＭに対応する第１の通信事業者のＡＰＮ情報が設定されており、
前記制御部は、メモリを有し、前記検出部が前記カードスロットに前記カード型ＳＩＭが挿入された状態を検出していないときに前記外部サーバから受信した前記カード型ＳＩＭに対応する第２の通信事業者のＡＰＮ情報を前記メモリに記憶させ、前記検出部が前記カードスロットに前記カード型ＳＩＭが挿入された状態を検出したときに、前記メモリに記憶された前記第２の通信事業者のＡＰＮ情報を新たなＡＰＮ情報として前記無線通信モジュールに設定する、
請求項１に記載の無線通信装置。
【請求項３】
請求項１または請求項２に記載の無線通信装置と、
前記無線通信装置の制御部と通信可能な温水機器とを備え、
前記温水機器は、前記無線通信装置の制御部および無線通信モジュールを介して外部サーバと通信を行うよう構成された、
温水システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、無線通信装置およびこれを備えた温水システムに関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、セルラー通信を行うためにはプロバイダ等の通信事業者が提供する通信サービスを利用するための加入者識別情報が記憶されたＳＩＭ（Subscriber Identity Module）が用いられる（例えば、特許文献１，２参照）。
【０００３】
また、給湯器等の温水機器においては、セルラー通信によって無線基地局等を介してサーバとの通信を行うために無線通信装置を備えるものがあった。この無線通信装置には、基板上に実装されたチップ型ＳＩＭを備えていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特許第６４８２０７８号公報
特許第５８４７３２３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところが、上記のチップ型ＳＩＭに対応する通信事業者が通信サービスの提供を終了した場合、温水機器とサーバ間の通信ができなくなるという問題がある。他の通信事業者による通信サービスを利用して通信を行おうとすると、例えば、他の通信事業者に対応するＳＩＭを搭載した無線通信装置に交換しなければならず、交換作業が煩雑となるという問題がある。
【０００６】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、通信事業者が変更されても容易に対応できる無線通信装置およびこれを備えた温水システムを提供することを目的としている。
【０００７】
なお、本明細書および特許請求の範囲において、通信事業者は、セルラー無線通信及びインターネット接続サービスを提供する単体もしくは複数からなる事業者である。例えば、移動体通信事業者（MNO：Mobile Network Operator）、仮想移動体通信事業者（MVNO：Mobile Virtual Network Operator）、インターネットサービスプロバイダ（ISP）等である。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記目的を達成するために、本発明のある態様に係る無線通信装置は、制御部と、この制御部と通信可能に構成され、外部サーバと無線通信を行う無線通信モジュールと、を基板上に備えた無線通信装置であって、前記基板に実装され、前記無線通信モジュールと切替回路を介して配線接続された第１の通信事業者に対応するチップ型ＳＩＭと、前記無線通信モジュールと前記チップ型ＳＩＭとが電気的に接続された状態となる接続状態と電気的に接続されていない状態となる非接続状態とが切り替えられる前記切替回路と、第２の通信事業者に対応するカード型ＳＩＭを挿入可能に構成され、前記カード型ＳＩＭが挿入されたときに前記カード型ＳＩＭが前記無線通信モジュールと直接配線接続されるカードスロットと、前記カードスロットに前記カード型ＳＩＭが挿入された状態を検出する検出部と、を備え、前記制御部は、前記検出部が前記カードスロットに前記カード型ＳＩＭが挿入された状態を検出していないときは前記切替回路を接続状態にし、前記検出部が前記カードスロットに前記カード型ＳＩＭが挿入された状態を検出しているときは前記切替回路を非接続状態にする。
【０００９】
この構成によれば、第１の通信事業者が通信サービスの提供を終了する場合には、カードスロットに第１の通信事業者とは異なる第２の通信事業者に対応するカード型ＳＩＭを挿入するだけで、切替回路が接続状態から非接続状態となり、チップ型ＳＩＭと無線通信モジュールとの電気的接続が遮断されて、カード型ＳＩＭが無線通信モジュールと電気的に接続される。よって、通信事業者が変更されても容易に対応できる。
【００１０】
前記無線通信モジュールは、予めチップ型ＳＩＭに対応する第１の通信事業者のＡＰＮ（Access Point Name）情報が設定されており、前記制御部は、メモリを有し、前記検出部が前記カードスロットに前記カード型ＳＩＭが挿入された状態を検出していないときに前記外部サーバから受信した前記カード型ＳＩＭに対応する第２の通信事業者のＡＰＮ情報を前記メモリに記憶させ、前記検出部が前記カードスロットに前記カード型ＳＩＭが挿入された状態を検出したときに、前記メモリに記憶された前記第２の通信事業者のＡＰＮ情報を新たなＡＰＮ情報として前記無線通信モジュールに設定するようにしてもよい。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許