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公開番号2025086053
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-06
出願番号2023199851
出願日2023-11-27
発明の名称燃料噴射装置およびエンジン
出願人株式会社クボタ
代理人弁理士法人芳野国際特許事務所
主分類F02M 41/12 20060101AFI20250530BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】インジェクタから各気筒へ燃料を噴射する際に燃料蓄圧管の管内の燃料圧力を安定させて、各気筒への燃料噴射のばらつきを抑制すること。
【解決手段】燃料噴射装置5は、第1インジェクタ231および第2インジェクタ232と、燃料を蓄圧する燃料蓄圧管23と、燃料蓄圧管23に燃料を圧送する燃料ポンプ61と、燃料ポンプ61を所定のタイミングで駆動するためのカムプロフィール620を有するカム62と、燃料の噴射を制御する制御部4と、を備え、制御部4は、インジェクタによる燃料のメイン噴射およびメイン噴射よりも先に実行される先行噴射のタイミングを制御し、カム62は、1サイクル内におけるインジェクタからの燃料の噴射のうち、最も遅いメイン噴射の後から最も早い先行噴射の開始前までの期間に全ての気筒へ供給する量の燃料を燃料蓄圧管23へ送ることを完了するカムプロフィール620を有する。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
4ストローク1サイクルの多気筒型のエンジンに用いられる燃料噴射装置であって、
各気筒のそれぞれに燃料を噴射する複数のインジェクタと、
前記複数のインジェクタに供給する前記燃料を蓄圧する燃料蓄圧管と、
前記燃料蓄圧管に前記燃料を圧送する燃料ポンプと、
クランク軸の回転に基づいて回転し、前記燃料ポンプを所定のタイミングで駆動するためのカムプロフィールを有するカムと、
前記複数のインジェクタのそれぞれによる前記燃料の噴射を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記インジェクタによる前記燃料のメイン噴射および前記メイン噴射よりも先に実行される先行噴射のタイミングを制御し、
前記カムは、1サイクル内における前記インジェクタからの前記燃料の噴射のうち、最も遅い前記メイン噴射の後から最も早い前記先行噴射の開始前までの期間に全ての前記気筒へ供給する量の前記燃料を前記燃料蓄圧管へ送ることを完了する前記カムプロフィールを有する、ことを特徴とする燃料噴射装置。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記カムの前記カムプロフィールは、前記燃料ポンプを駆動するためのカム山を複数有することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
【請求項3】
前記気筒として、第1気筒と第2気筒とを有し、
前記第1気筒と前記第2気筒とのそれぞれのストロークがクランク回転角度で互いに180度ずれていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
【請求項4】
前記カムの前記カムプロフィールは、前記燃料ポンプを駆動するための2つのカム山を有し、
前記2つのカム山のそれぞれ頂点の位置は、前記カムの回転軸に対して非対称であることを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射装置。
【請求項5】
4ストローク1サイクルの多気筒型であり、各気筒へ燃料を噴射する燃料噴射装置を備えたエンジンであって、
前記燃料噴射装置は、
前記各気筒のそれぞれに前記燃料を噴射する複数のインジェクタと、
前記複数のインジェクタに供給する前記燃料を蓄圧する燃料蓄圧管と、
前記燃料蓄圧管に前記燃料を圧送する燃料ポンプと、
クランク軸の回転に基づき回転し、前記燃料ポンプを所定のタイミングで駆動するためのカムプロフィールを有するカムと、
前記複数のインジェクタのそれぞれによる前記燃料の噴射を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記インジェクタによる前記燃料のメイン噴射および前記メイン噴射よりも先に実行される先行噴射のタイミングを制御し、
前記カムは、1サイクル内における前記インジェクタからの前記燃料の噴射のうち、最も遅い前記メイン噴射の後から最も早い前記先行噴射の開始前までの期間に全ての前記気筒へ供給する量の前記燃料を前記燃料蓄圧管へ送ることを完了する前記カムプロフィールを有する、ことを特徴とするエンジン。
【請求項6】
前記気筒として、第1気筒と第2気筒とを有し、
前記第1気筒と前記第2気筒とのそれぞれのストロークがクランク回転角度で互いに180度ずれていることを特徴とする請求項5に記載のエンジン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料噴射装置およびエンジンに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
エンジンの燃料噴射として、レールやホルダーといった燃料蓄圧管に燃料を圧送し、燃料蓄圧管に蓄圧された燃料を所定のタイミングでインジェクタからシリンダへ噴射する燃料噴射装置が知られている。
【0003】
特許文献1には、カムの回転によりプランジャを往復動させて燃料の吸入と圧送とを行う噴射ポンプと、電磁スピル弁とを備え、該電磁スピル弁を開閉制御することによって、燃料の噴射制御を行う電子制御式燃焼噴射装置において、前記カムの外周に、プランジャの圧縮方向への摺動速度を等速とする第一等速領域と、該第一等速領域よりも速い第二等速領域とを有するカムプロフィールを形成し、電磁スピル弁の開閉により第一等速領域でパイロット噴射を行うとともに、第二等速領域でメイン噴射を行うことを特徴とするディーゼルエンジンの電子制御式燃料噴射装置が開示される。
【0004】
特許文献2には、燃料を蓄圧する蓄圧部と、内部に圧力室が形成されているシリンダと、前記シリンダ内において加圧方向への移動である加圧移動を行ない、前記加圧移動で前記圧力室内の容積変化を生じさせることによって燃料を前記蓄圧部へ圧送するプランジャと、前記蓄圧部に蓄圧された燃料を噴射するインジェクタを有する噴射部と、前記インジェクタからの燃料の噴射量を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記インジェクタからの燃料の噴射期間中における前記蓄圧部への燃料の圧送量を算出する圧送量算出部と、前記噴射期間中における圧送量に基づいて前記噴射期間の補正量を決定する補正量決定部と、を有し、前記圧送量算出部は、前記圧力室の内周面と前記プランジャの外周面との間の隙間からの燃料の漏洩量を推定し、前記推定された漏洩量と、前記加圧移動時のプランジャのストロークに応じた前記圧力室内の容積変化量と、を使用して前記圧送量を算出する燃料噴射システムが開示される。
【0005】
特許文献3には、主燃焼室と前記主燃焼室に通じた副燃焼室とを有するディーゼルエンジンであって、前記副燃焼室に臨んで設けられ前記副燃焼室に燃料を噴射するインジェクタと、前記インジェクタから噴射される前記燃料の噴射時期を制御する制御装置と、エンジンの排気を還流する排気還流手段と、を備え、前記制御装置は、メイン噴射および前記メイン噴射よりも先に実行される先行噴射の前記噴射時期を制御し、前記先行噴射が開始されてから前記先行噴射で噴射された前記燃料と空気との混合気が着火するまでの前記先行噴射の予混合期間を確保することにより前記先行噴射で噴射された前記燃料と前記空気とにより均質で希薄な予混合気を前記副燃焼室において生成し、前記メイン噴射が開始されてから前記メイン噴射で噴射された前記燃料と前記空気との前記混合気が着火するまでの前記メイン噴射の予混合期間を確保する制御を実行することを特徴とするディーゼルエンジンが開示される。
【0006】
ここで、多気筒型のエンジンにおいてこのような燃料蓄圧管を用いた燃料噴射装置を適用する場合、各気筒のそれぞれについてインジェクタから安定して燃料を噴射する必要がある。そのため、インジェクタから燃料を噴射するタイミングでは燃料蓄圧管への燃料圧送を行わないようにして、燃料蓄圧管の管内の燃料圧力のばらつき(圧力の脈動など)の発生を抑制して、安定させておくことが重要となる。
【0007】
一方、インジェクタから各気筒への燃料噴射として、Soot(煤)やNOxなどの低減を図るため、メイン噴射の前にパイロット噴射を行うことがある。近年では、SootやNOxなどの発生をより効果的に抑制するために、超早期でのパイロット噴射も行われる。このような超早期のパイロット噴射を含む燃料噴射制御では、エンジンにおける吸気、圧縮、爆発、排気といった1サイクル内で、一つ気筒で燃料噴射を行ってから次の気筒で燃料噴射を行うまでの期間が非常に短くなる。そのため、燃料噴射時までに燃料蓄圧管の燃料圧力を安定させることが困難となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2008-215147号公報
特開2012-163056号公報
特開2023-086427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、インジェクタから各気筒へ燃料を噴射する際に燃料蓄圧管の管内の燃料圧力を安定させて、各気筒への燃料噴射のばらつきを抑制することができる燃料噴射装置およびエンジンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1態様は、4ストローク1サイクルの多気筒型のエンジンに用いられる燃料噴射装置であって、各気筒のそれぞれに前記燃料を噴射する複数のインジェクタと、前記複数のインジェクタに供給する前記燃料を蓄圧する燃料蓄圧管と、前記燃料蓄圧管に前記燃料を圧送する燃料ポンプと、クランク軸の回転に基づいて回転し、前記燃料ポンプを所定のタイミングで駆動するためのカムプロフィールを有するカムと、前記複数のインジェクタのそれぞれによる前記燃料の噴射を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記インジェクタによる前記燃料のメイン噴射および前記メイン噴射よりも先に実行される先行噴射のタイミングを制御し、前記カムは、1サイクル内における前記インジェクタからの前記燃料の噴射のうち、最も遅い前記メイン噴射の後から最も早い前記先行噴射の開始前までの期間に全ての前記気筒へ供給する量の前記燃料を前記燃料蓄圧管へ送ることを完了する前記カムプロフィールを有する、ことを特徴とする燃料噴射装置である。
(【0011】以降は省略されています)

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