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公開番号
2025087192
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-10
出願番号
2023201680
出願日
2023-11-29
発明の名称
液体柔軟剤組成物
出願人
ライオン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
D06M
13/328 20060101AFI20250603BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約
【課題】繊維製品におけるバイオフィルム形成を抑制して生乾き臭を低減することができる液体柔軟剤を提供する。
【解決手段】(A)エステル基(-COO-)及び/又はアミド基(-NHCO-)で分断されている、炭素数10~26の炭化水素基を分子内に1~3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物;及び(B)ペクチナーゼを含み、(A)成分の含量が液体柔軟剤組成物の総質量に対して3質量%以上であることを特徴とする、液体柔軟剤組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
液体柔軟剤組成物であって、下記の(A)及び(B)成分:
(A)エステル基(-COO-)及び/又はアミド基(-NHCO-)で分断されている、炭素数10~26の炭化水素基を分子内に1~3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物;及び
(B)ペクチナーゼ
を含み、
(A)成分の含量が、液体柔軟剤組成物の総質量に対して3質量%以上である
ことを特徴とする、液体柔軟剤組成物。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
(A)成分が、下記の(A1-3)成分、(A1-4)成分及び(A1-5)成分の混合物であり、
(A1-3)成分が、下記一般式(A1-3)で表されるアミン化合物、その塩又はその4級化物であり、
(A1-4)成分が、下記一般式(A1-4)で表されるアミン化合物、その塩又はその4級化物であり、
(A1-5)成分が、下記一般式(A1-5)で表されるアミン化合物、その塩又はその4級化物である、請求項1に記載の液体柔軟剤組成物。
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2025087192000007.tif
86
104
((A1-3)~(A1-5)の各式中、R
9
はそれぞれ独立に、炭素数7~21の炭化水素基である。)
【請求項3】
(A1-3)成分が、一般式(A1-3)で表されるアミン化合物の4級化物であり、
(A1-4)成分が、一般式(A1-4)で表されるアミン化合物の4級化物であり、
(A1-5)成分が、一般式(A1-5)で表されるアミン化合物の4級化物であり、
(A1-3)成分、(A1-4)成分及び(A1-5)成分の合計質量に対して、(A1-3)成分の含量が5~98質量%、(A1-4)成分の含量が1~60質量%、(A1-5)成分の含量が0.1~40質量%である、請求項2に記載の液体柔軟剤組成物
【請求項4】
(B)成分が、ペクチン酸リアーゼ、ポリガラクツロナーゼ、ペクチンエステラーゼ及びペクチンメチルエステラーゼからなる群から選ばれる少なくとも1種のペクチナーゼである、請求項1に記載の液体柔軟剤組成物。
【請求項5】
更に、(C)ノニオン界面活性剤を含む、請求項1に記載の液体柔軟剤組成物。
【請求項6】
(A)成分と(C)成分との質量比(A/C)が0.1~10である、請求項1に記載の液体柔軟剤組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は液体柔軟剤組成物に関する。
続きを表示(約 5,200 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、日本国内における柔軟剤の市場規模は拡大傾向にあり、なかでも消臭機能を有する柔軟剤のシェアは年々伸長している。
一方で、洗濯・柔軟処理後の繊維製品で発生するニオイ(特に、生乾き臭)の抑制に対する消費者のニーズは依然として高い。
繊維製品における不快臭の原因菌の増殖を抑制する機能を柔軟剤へ付与するために、特定のカチオン界面活性剤と4級アンモニウム塩とノニオン界面活性剤とを特定量で配合する技術が知られている(特許文献1)。
繊維製品に付着した菌の増殖が進行すると、バイオフィルムが形成・固着することがある。細胞外多糖を含む粘着性物質であるバイオフィルムを、通常の洗濯・柔軟処理で繊維製品から除去することは非常に困難である。そこで、繊維製品におけるバイオフィルム汚れを弱化するために、酵素を柔軟剤へ配合する技術が知られている(特許文献2)。
その他、細胞壁の構成成分であるペクチン(多糖)を分解する酵素であるペクチナーゼについて、ペクチン酸リアーゼ変異体を柔軟剤へ配合すること(特許文献3)や、ペクチナーゼを、マンナナーゼ含有洗剤へ配合する技術(特許文献4)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-131943号公報
特表2020-513068号公報
特表2019-522988号公報
特開2005-160476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者は、繊維製品におけるバイオフィルムの存在が生乾き臭の原因の一つであると認識したうえで、特許文献1に記載されるように柔軟剤へ抗菌性を付与することで、バイオフィルムを制御することを試みたが、生乾き臭の十分な低減効果は得られなかった。
そこで、バイオフィルム形成を抑制して生乾き臭を低減することができる液体柔軟剤の提供を課題として設定した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の課題を鋭意検討した結果、本発明者は、特定種類の酵素と特定種類かつ特定量のカチオン界面活性剤とを組み合わせると、柔軟処理後の繊維製品におけるバイオフィルムの形成が抑制されて生乾き臭が低減することを見出した。本発明は、この知見に基づいてなされたものである。
【0006】
すなわち、本発明は、以下の〔1〕~〔6〕に関するものである。
〔1〕液体柔軟剤組成物であって、下記の(A)及び(B)成分:
(A)エステル基(-COO-)及び/又はアミド基(-NHCO-)で分断されている、炭素数10~26の炭化水素基を分子内に1~3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物;及び
(B)ペクチナーゼ
を含み、
(A)成分の含量が、液体柔軟剤組成物の総質量に対して3質量%以上である
ことを特徴とする、液体柔軟剤組成物。
〔2〕(A)成分が、下記の(A1-3)成分、(A1-4)成分及び(A1-5)成分の混合物であり、
(A1-3)成分が、下記一般式(A1-3)で表されるアミン化合物、その塩又はその4級化物であり、
(A1-4)成分が、下記一般式(A1-4)で表されるアミン化合物、その塩又はその4級化物であり、
(A1-5)成分が、下記一般式(A1-5)で表されるアミン化合物、その塩又はその4級化物である、前記〔1〕に記載の液体柔軟剤組成物。
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2025087192000001.tif
86
104
((A1-3)~(A1-5)の各式中、R
9
はそれぞれ独立に、炭素数7~21の炭化水素基である。)
〔3〕(A1-3)成分が、一般式(A1-3)で表されるアミン化合物の4級化物であり、
(A1-4)成分が、一般式(A1-4)で表されるアミン化合物の4級化物であり、
(A1-5)成分が、一般式(A1-5)で表されるアミン化合物の4級化物であり、
(A1-3)成分、(A1-4)成分及び(A1-5)成分の合計質量に対して、(A1-3)成分の含量が5~98質量%、(A1-4)成分の含量が1~60質量%、(A1-5)成分の含量が0.1~40質量%である、前記〔2〕に記載の液体柔軟剤組成物
〔4〕(B)成分が、ペクチン酸リアーゼ、ポリガラクツロナーゼ、ペクチンエステラーゼ及びペクチンメチルエステラーゼからなる群から選ばれる少なくとも1種のペクチナーゼである、前記〔1〕に記載の液体柔軟剤組成物。
〔5〕更に、(C)ノニオン界面活性剤を含む、前記〔1〕に記載の液体柔軟剤組成物。
〔6〕(A)成分と(C)成分との質量比(A/C)が0.1~10である、前記〔1〕に記載の液体柔軟剤組成物。
【発明の効果】
【0007】
後述の実施例で示されるように、本発明の液体柔軟剤組成物は、生乾き臭(特に、部屋干しによる生乾き臭)の抑制に優れている。したがって、本発明は従来製品にはない付加価値を有する液体柔軟剤を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔(A)成分:カチオン界面活性剤〕
(A)成分は「エステル基(-COO-)及び/又はアミド基(-NHCO-)で分断されている、炭素数10~26の炭化水素基を分子内に1~3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物」であるカチオン界面活性剤である。
(A)成分は、液体柔軟剤組成物へ抗菌性(例えば、ヒトの皮膚常在細菌であるStaphylococcus aureusやStaphylococcus epidermidis等)に対する抗菌性)及び消臭性(特に、生乾き臭の抑制)を付与するために配合する。
なお、(A)成分は柔軟基材であり、繊維製品へ柔軟性(風合い)を付与する機能も有する。
【0009】
炭素数10~26の炭化水素基(以下、「長鎖炭化水素基」ともいう)の炭素数は、17~26が好ましく、18~24がより好ましい。炭素数が10以上であると柔軟性付与効果が良好であり、26以下であると液体柔軟剤組成物のハンドリング性が良好である。
長鎖炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよい。長鎖炭化水素基が不飽和である場合、二重結合の位置はいずれの箇所にあっても構わないが、二重結合が1個の場合には、その二重結合の位置は長鎖炭化水素基の中央であるか、中央値を中心に分布していることが好ましい。
長鎖炭化水素基は、鎖状の炭化水素基であっても、構造中に環を含む炭化水素基であってもよく、好ましくは鎖状の炭化水素基である。鎖状の炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれであってもよい。鎖状の炭化水素基としては、アルキル基またはアルケニル基が好ましく、アルキル基がより好ましい。
長鎖炭化水素基は、分断基によって分断されている。分断は1ヶ所でもよく、2ヶ所以上であってもよい。好ましくは1ヶ所である。
分断基はエステル基(-COO-)又はアミド基(-NHCO-)である。長鎖炭化水素基が分断基を2つ以上有する場合、各分断基は、同じであっても異なっていてもよい。
なお、分断基が有する炭素原子は、長鎖炭化水素基の炭素数にカウントするものとする。
長鎖炭化水素基は、通常、工業的に使用される牛脂由来の未水添脂肪酸、不飽和部を水添もしくは部分水添して得られる脂肪酸、パーム椰子、油椰子などの植物由来の未水添脂肪酸もしくは脂肪酸エステル、あるいは不飽和部を水添もしくは部分水添して得られる脂肪酸又は脂肪酸エステル等を使用することにより導入される。
「エステル基(-COO-)又はアミド基(-NHCO-)で分断されている、炭素数10~26の炭化水素基を分子内に1~3個有するアミン化合物(以下、本明細書において「アミン化合物」ということがある)」における長鎖炭化水素基の数は1~3個である。好ましくは2個(2級アミン化合物)又は3個(3級アミン化合物)であり、より好ましくは3個である。
【0010】
アミン化合物としては、下記一般式(A1)で表される化合物が挙げられる。
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2025087192000002.tif
20
54
(式中、R
1
~R
3
はそれぞれ独立に、-CH
2
CH(Y)OCOR
4
(Yは水素原子又はCH
3
であり、R
4
は炭素数7~21の炭化水素基である)、-(CH
2
)
n
NHCOR
5
(nは2又は3であり、R
5
は炭素数7~21の炭化水素基である)、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、-CH
2
CH(Y)OH(Yは水素原子又はCH
3
である)、又は、-(CH
2
)
n
NH
2
(nは2又は3である)であり、
R
1
~R
3
のうちの少なくとも1つは、-CH
2
CH(Y)OCOR
4
及び/又は-(CH
2
)
n
NHCOR
5
である。)
一般式(A1)における基「-CH
2
CH(Y)OCOR
4
」中、Yとしては水素原子が好ましい。
R
4
としては、炭素数15~19の炭化水素基が好ましい。一般式(A1)で表される化合物中にR
4
が複数存在するとき、該複数のR
4
は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていても構わない。
R
4
の炭化水素基は、炭素数8~22の脂肪酸(R
4
COOH)からカルボキシ基を除いた残基(脂肪酸残基)であり、R
4
の素となる脂肪酸(R
4
COOH)は、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でもよく、また、直鎖脂肪酸でも分岐脂肪酸でもよい。なかでも、飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸が好ましい。柔軟処理した衣類に良好な吸水性を付与するために、R
4
のもととなる脂肪酸の飽和/不飽和比率(質量比)は、90/10~0/100が好ましく、90/10~40/60より好ましく、90/10~70/30が特に好ましい。
R
4
が不飽和脂肪酸残基である場合、シス体とトランス体が存在するが、シス体/トランス体の質量比率は、40/60~100/0が好ましく、70/30~90/10が特に好ましい。
R
4
の素となる脂肪酸として具体的には、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素価10~60)や、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素価10~60)などが挙げられる。なかでも、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸、およびリノール酸から選ばれる2種以上を所定量ずつ組み合わせて、以下の条件(a)~(c)を満たすように調整した脂肪酸組成物を用いることが好ましい。
(a)飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸の比率(質量比)が90/10~0/100、より好ましくは90/10~40/60、特に好ましくは90/10~70/30である。
(b)シス体/トランス体の比率(質量比)が40/60~100/0、より好ましくは70/30~90/10である。
(c)炭素数18の脂肪酸が60質量%以上、好ましくは80質量%以上であり、炭素数20の脂肪酸が2質量%未満であり、炭素数21~22の脂肪酸が1質量%未満である。
一般式(A1)における、基「-(CH
2
)
n
NHCOR
5
」中、nとしては3が好ましい。
R
(【0011】以降は省略されています)
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