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公開番号
2025091177
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-18
出願番号
2023206274
出願日
2023-12-06
発明の名称
慣性センサおよびその製造方法
出願人
株式会社デンソー
,
トヨタ自動車株式会社
,
株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人
弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類
G01C
19/5691 20120101AFI20250611BHJP(測定;試験)
要約
【課題】慣性センサにおいて、振動子と実装構造との接合部分からの振動エネルギーの散逸を抑制し、振動子のQ値の低下が抑制する。
【解決手段】慣性センサは、互いに離れて配置される複数の電極51を有する実装基板に、
当該電極の一部からの静電気力により共振モードで振動するリム211を有する振動子2が接合されている。慣性センサは、振動子2のうち実装基板に接合される実装部22と実装基板3との間に配置される接続部6をさらに備える。接続部6は、複数の直線部61を有する。振動子2と実装基板との接続中心を実装中心Cとし、実装中心Cを通る実装基板の厚み方向に沿った仮想直線を軸とする径方向を基板径方向D1とする。また、基板径方向D1に沿い、かつn=k(k:2以上の整数)の共振モードで振動するリム211のうち振動の節の位置を通る方向を節方向D3とする。このとき、複数の直線部61は、節方向D3に沿った直線状である。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
慣性センサであって、
互いに離れて配置される複数の電極(51)を有する実装基板(3)と、
複数の前記電極の一部からの静電気力により共振モードで振動する中空状態のリム(211)と、前記実装基板と接続される実装部(22)とを有する振動子(2)と、
前記実装部のうち前記実装基板と向き合う面を実装面(22b)として、前記実装面と前記実装基板との間に配置される接続部(6)と、を備え、
複数の前記電極は、前記リムから距離を隔てて、環を描くように前記リムを囲んで配置されており、
前記実装面と前記実装基板との接続部分の中心を実装中心(C)とし、前記実装中心を通る前記実装基板の厚み方向に沿った仮想直線を軸とする径方向を基板径方向(D1)とし、前記基板径方向に沿った方向であって、n=k(k:2以上の整数)の共振モードで振動する前記リムのうち振動の節の位置を通る方向を節方向(D3)として、
前記接続部は、前記節方向に沿って直線状に延設された複数の直線部(61)を有する、慣性センサ。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記接続部は、前記実装中心の近傍で複数の前記直線部を繋ぐ接続中央部(62)を有し、
前記接続中央部は、隣接する2つの前記直線部を繋ぐ部分が前記実装中心に向かって凹んだ曲線状である、請求項1に記載の慣性センサ。
【請求項3】
前記実装面と前記接続部との間に配置され、前記接続部と接合されるシム(7)をさらに備える、請求項1または2に記載の慣性センサ。
【請求項4】
前記実装基板は、複数の前記電極に囲まれた領域内であって、前記接続部とは異なる位置に少なくとも1つの凹部(42)または貫通孔(43)が形成されている、請求項1または2に記載の慣性センサ。
【請求項5】
前記実装部のうち前記実装面に隣接する面を側面(22c)として、前記実装基板は、前記側面のうち前記節方向に位置する部分を覆う支柱部(8)をさらに有する、請求項1または2に記載の慣性センサ。
【請求項6】
複数の前記直線部は、前記節方向と同数の2k個であり、
前記節方向のうち隣接する2つの前記節方向のなす角度は、180°/kである、請求項1または2に記載の慣性センサ。
【請求項7】
慣性センサの製造方法であって、
互いに離れて配置される複数の電極(51)を有する実装基板(3)と、複数の前記電極の一部からの静電気力により共振モードで振動する中空状態のリム(211)および前記実装基板と接続される実装部(22)を有する振動子(2)とを用意することと、
前記実装部の実装面(22b)と前記実装基板とが向き合う状態で前記振動子を前記実装基板の上に配置し、前記実装基板の側から前記実装面に光を照射して前記振動子と前記実装基板とを接合することと、を含み、
前記実装面と前記実装基板との接続部分の中心を実装中心(C)とし、前記実装中心を通る前記実装基板の厚み方向に沿った仮想直線を軸とする径方向を基板径方向(D1)とし、前記基板径方向に沿った方向であって、n=k(k:2以上の整数)の共振モードで振動する前記リムのうち振動の節の位置を通る方向を節方向(D3)として、
前記振動子と前記実装基板とを接合することにおいては、前記光の照射により、前記節方向に沿って直線状に延設された複数の直線部(61)を有する接続部(6)を形成する、慣性センサの製造方法。
【請求項8】
前記振動子と前記実装基板とを接合することにおいては、前記光としてレーザ光を用い、前記実装面および前記実装基板の少なくとも一方の一部を溶融させて再固体化することで前記接続部を形成する、請求項7に記載の慣性センサの製造方法。
【請求項9】
前記振動子と前記実装基板とを接合することにおいては、前記実装面と前記実装基板との間に紫外線硬化性樹脂材料を配置し、前記光として紫外線を含む光を用い、前記紫外線硬化性樹脂材料を硬化させることで前記接続部を形成する、請求項7に記載の慣性センサの製造方法。
【請求項10】
前記振動子と前記実装基板とを接合することにおいては、前記実装面と前記実装基板との間に熱硬化性樹脂材料を配置し、前記光の照射により、前記熱硬化性樹脂材料を加熱硬化させることで前記接続部を形成する、請求項7に記載の慣性センサの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、慣性センサおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、車両の自動運転のシステム開発が進められており、この種のシステムでは、高精度の自己位置の推定技術が必要である。例えば、いわゆるレベル3の自動運転向けに、GNSSとIMUとを備える自己位置推定システムの開発が進められている。GNSSとは、Global Navigation Satellite Systemの略称である。IMUは、Inertial Measurement Unitの略称であり、例えば、3軸のジャイロセンサと3軸の加速度センサから構成される6軸の慣性力センサである。将来的に、いわゆるレベル4以上の自動運転を実現するためには、現状よりもさらに高精度のIMUが求められる。
【0003】
このような高精度のIMUを実現するためのジャイロセンサとしては、BRGが有力視されており、ワイングラスモードで振動する略半球形状の三次元曲面を有する微小な振動子が実装基板に搭載されてなる。BRGとは、Bird-bath Resonator Gyroscopeの略称である。この振動子は、振動の状態を表すQ値が10
6
以上に達するため、従来よりも高精度が見込まれる。この種の振動子を実装基板に搭載してなる慣性センサとしては、例えば特許文献1に記載のものが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-155449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の慣性センサは、振動子のうち略半球形状の曲面部の頂点から略半球形状の中心に向かって延設される有底筒状の実装部が実装基板に接合され、曲面部が中空状態となっており、ワイングラスモードで振動する。本発明者らの鋭意検討の結果、振動子のうち有底筒状の実装部の底面全域が実装基板に接合された構造の慣性センサは、振動子を共振モードで振動させたときに、この接合部分から振動エネルギーの一部が実装基板に散逸することが新たに判明した。このような振動エネルギーの散逸が生じると、振動子のQ値が低下してしまう。
【0006】
本開示は、上記の点に鑑み、振動子と実装構造との接合部分からの振動エネルギーの散逸を抑制し、振動子のQ値の低下が抑制された慣性センサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の1つの観点によれば、慣性センサであって、互いに離れて配置される複数の電極(51)を有する実装基板(3)と、複数の電極の一部からの静電気力により共振モードで振動する中空状態のリム(211)と、実装基板と接続される実装部(22)とを有する振動子(2)と、実装部のうち実装基板と向き合う面を実装面(22b)として、実装面と実装基板との間に配置される接続部(6)と、を備え、複数の電極は、リムから距離を隔てて、環を描くようにリムを囲んで配置されており、実装面と実装基板との接続部分の中心を実装中心(C)とし、実装中心を通る実装基板の厚み方向に沿った仮想直線を軸とする径方向を基板径方向(D1)とし、基板径方向に沿った方向であって、n=k(k:2以上の整数)の共振モードで振動するリムのうち振動の節の位置を通る方向を節方向(D3)として、接続部は、節方向に沿って直線状に延設された複数の直線部(61)を有する。
【0008】
これにより、振動子が実装基板に接合され、振動子の実装部と実装基板との間に接続部が配置された慣性センサであって、接続部がn=k(k:2以上の整数)の共振モードで振動するリムのうち振動の節の位置を通る節方向に沿った複数の直線部を有する。この慣性センサは、振動子の実装部が接続部の直線部を介して実装基板に固定される構造であるため、共振モードで振動するリムのうち振動の腹の位置からリムの振動エネルギーが実装基板に散逸することが抑制される。
【0009】
本開示の別の観点によれば、慣性センサの製造方法であって、互いに離れて配置される複数の電極(51)を有する実装基板(3)と、複数の電極の一部からの静電気力により共振モードで振動する中空状態のリム(211)および実装基板と接続される実装部(22)を有する振動子(2)とを用意することと、実装部の実装面(22b)と実装基板とが向き合う状態で振動子を実装基板の上に配置し、実装基板の側から実装面に光を照射して振動子と実装基板とを接合することと、を含み、実装面と実装基板との接続部分の中心を実装中心(C)とし、実装中心を通る実装基板の厚み方向に沿った仮想直線を軸とする径方向を基板径方向(D1)とし、基板径方向に沿った方向であって、n=k(k:2以上の整数)の共振モードで振動するリムのうち振動の節の位置を通る方向を節方向(D3)として、振動子と実装基板とを接合することにおいては、光の照射により、節方向に沿って直線状に延設された複数の直線部(61)を有する接続部(6)を形成する。
【0010】
これにより、振動子を実装基板の上に搭載し、これらを接合する慣性センサの製造方法であって、n=k(k:2以上の整数)の共振モードで振動するリムのうち振動の節の位置を通る節方向に沿った複数の直線部を有する接続部を形成することを含む。
(【0011】以降は省略されています)
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