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公開番号2025092216
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023207957
出願日2023-12-08
発明の名称オイル特性の推定モデルの生成方法、オイル特性の診断方法、およびオイル特性の診断システム
出願人株式会社日立製作所
代理人青稜弁理士法人
主分類G01N 21/359 20140101AFI20250612BHJP(測定;試験)
要約【課題】
本発明の目的は,酸化劣化によって色が変化しない化合物を光学的に定量する技術を提供することにある。
【解決手段】
本発明の他の一側面は、光源と,光源から放射された光を検出する検出器を有する光学式センサを用いて,波長250nmから800nmの紫外可視波長域でモル吸光係数の最大値が50以下である添加物を含むオイルの,波長800nmから3000nmの範囲の吸収スペクトルを取得し,前記吸収スペクトルに基づくデータを情報処理装置に実装された推定モデルに入力して,前記添加物の濃度を予測すること特徴とする,オイル特性の診断方法である。
【選択図】 図19
特許請求の範囲【請求項1】
入力装置,出力装置,処理装置,および記憶装置を備える情報処理システムを用い,
前記情報処理システムは,機械学習可能な推定モデルを生成する推定モデル生成部を備え,
前記推定モデル生成部に,波長800nmから3000nmの少なくとも一部の波長の光を,添加物を含むオイルに透過させて得られる吸収スペクトルと,前記オイルの特性を反映した値を入力し,
前記吸収スペクトルに基づく値を説明変数とし,前記オイルの特性を反映した値を目的変数として,推定モデルを生成する,
オイル特性の推定モデルの生成方法。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記光の波長は800nmから2500nmの範囲である,
請求項1に記載のオイル特性の推定モデルの生成方法。
【請求項3】
前記オイルは,前記添加物として,芳香環を持たない有機化合物を含み,前記オイルの特性を反映した値は前記有機化合物の量と相関を持つ,
請求項1に記載のオイル特性の推定モデルの生成方法。
【請求項4】
前記オイルは,前記添加物として,波長250nmから800nmの紫外可視域のモル吸光係数の最大値が50以下である有機化合物を含み,前記オイルの特性を反映した値は前記有機化合物の量と相関を持つ,
請求項1に記載のオイル特性の推定モデルの生成方法。
【請求項5】
前記説明変数は,前記吸収スペクトルを1または複数回微分した値である,
請求項1に記載のオイル特性の推定モデルの生成方法。
【請求項6】
前記オイルの特性を反映した値は,前記添加物の濃度である,
請求項1に記載のオイル特性の推定モデルの生成方法。
【請求項7】
前記オイルを透過する光の光路長は,1mmから20mmである,
請求項1に記載のオイル特性の推定モデルの生成方法。
【請求項8】
前記推定モデル生成部は,PLS回帰分析を用いた多変量解析を行う,
請求項1に記載のオイル特性の推定モデルの生成方法。
【請求項9】
請求項1記載の推定モデルを実装した情報処理装置からなる診断システムを用いた,オイル特性の診断方法であって,
前記診断システムに,波長800nmから3000nmの少なくとも一部の波長の光を,前記添加物を含む前記オイルと同じ種類の診断対象オイルに透過させて得られる吸収スペクトルを入力し,
前記吸収スペクトルに基づく値を前記推定モデルに入力し,
前記推定モデルから前記診断対象オイルの特性を反映した値を得る,
オイル特性の診断方法。
【請求項10】
前記吸収スペクトルを1または複数回微分した値を前記推定モデルに入力する,
請求項9記載のオイル特性の診断方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は,オイルの診断技術に係る。特に,潤滑油,絶縁油,加工油などの産業用油を使用する大型機械の保守に関し,潤滑油などのオイル中の使用に伴う組成の変化を計測して,オイルの余寿命診断と機械の予兆診断を行うことにより,機械の監視を行うのに好適な技術に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
大型回転機械の保全・保守を行う上で,軸受,歯車などの回転部品で使用される潤滑油の性状診断は重要な技術である。大型回転機械の例として,例えば,風力発電機の増速機,空気圧縮機,船舶,発電タービン,建設機械,農業機械,切削機,ポンプ,鉄道車両の減速機などがある。
【0003】
潤滑油以外では,変圧器などでは電気絶縁のための絶縁油が使用されており,絶縁油の性状診断も重要である。また,機械加工の際に加工油等も用いられる。加工油として切削加工油,プレス加工油,熱処理油,防錆油,洗浄油など,様々な用途に合わせた加工油がある。本明細書等では,潤滑油,絶縁油,加工油などの産業用油を総称してオイルということがある。
【0004】
潤滑油には,使用目的により,エンジン油,タービン油,油圧作動油,軸受油,摺動面油,ギヤ油,圧縮機油,切削油,などの種類がある。各種潤滑油が要求性能を満たすよう,基油(基材となる油)にいろいろな添加剤が配合される。他のオイルでもそれぞれに要求される性質を得るために,添加剤が配合されている。
【0005】
近年の機械の状態監視は,機械のライフサイクルコストが最小になるような戦略を取ることが多い。発電タービンなどの大型機械は潤滑油を大量に使用し,潤滑油交換は,機械を停止して行うために,発電ロス,製造停止などの負の側面がある上に,新油購入・配送費用,オイル交換作業費用,廃油処理費用などが必要となるため,潤滑油をできるだけ長く使用することが望まれる。電気自動車やデータセンタの冷媒液なども,オイル診断を実施し,交換やハードの修理を実施している。変圧器の絶縁油も同様に,色などを監視している。
【0006】
また,最近では,カーボンニュートラルの観点から,石油由来の燃料を大量に使用する,自動車などが電動化され,今後,燃料需要は減っていくが,産業用油は代替法が無い場合が多く,オイル交換周期を長くするなどにより,使用量を最小にすることが要求される。これは,オイル消費量を減らすことで,二酸化炭素排出量が減るからである。しかし,オイルの劣化と汚染を見逃すと,機械の故障につながる。
【0007】
潤滑油の性状診断について,「劣化」と「汚染」をそれぞれ定義し,区別する。大別すると,(1)潤滑油の経時的な酸化劣化と,(2)水,塵埃や摩耗粉などの外部混入物による汚染の2種類を診断する必要がある。
【0008】
(1)の潤滑油の酸化劣化としては,基油の酸化による劣化,添加剤の消耗による劣化などがある。潤滑油の酸化劣化により,耐摩耗性の低下,粘度および粘度指数の変化,防錆性の低下,防食性の低下などが起こる。結果として,増速機の摩耗や材料疲労が促進されることがある。オイルをできるだけ長く使用したい一方で,異常な劣化や汚染がある場合には速やかにオイル交換と機器の点検を行う必要がある。
【0009】
従来の潤滑油の診断技術として、特許文献1には、ジフェニルアミン骨格を有する添加剤を含有する潤滑油の光学特性を測定するセンサと,相関データを記憶する記憶装置と,前記センサによって得られたデータと前記相関データに基づいて,ジフェニルアミン骨格を有する添加剤の潤滑油中の残存量を求める処理装置を備えるシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2022-118670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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